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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 NT倍率は3月安値が目先のターゲット、NTショートによるスプレッド狙いに向かわせる


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 26590 -60 (-0.22%)
TOPIX先物 1903.5 -2.5 (-0.13%)
シカゴ日経平均先物 26585 -65
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。中国・上海市での新型コロナウイルス感染拡大の防止を目的とした、一部地区での行動規制強化がセンチメントを冷ます形となった。また、ロシアから欧州をつなぐ天然ガスの主要パイプラインが定期検査で供給が止まり、検査終了後も供給停止を続ける可能性が高まったことも相場の重荷となった。S&P500業種別指数は公益事業、家庭用品・パーソナル用品、医薬品・バイオテクノロジーが上昇した半面、自動車・同部品、メディア、半導体・同製造装置が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比65円安の2万6585円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比30円高の2万6680円で始まり、その後は2万6730円~2万6810円辺りで推移。米国市場の取引開始後に軟化し、日中終値水準でのこう着となった。終盤にかけて下落に転じると、一時2万6570円まで売られ、2万6590円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、昨日の時点で中国市場は新型コロナ感染拡大に伴う景気への影響が警戒され下落していたことから、ある程度は織り込まれていると見られる。そのため、売り一巡後は2万6755円に切り下がった25日移動平均線を挟んだこう着となり、5日線が位置する2万6468円辺りが支持線として意識されそうだ。短期的にはショートが入りやすいものの、基本的には13日に発表を控えている6月の米消費者物価指数(CPI)を見極めたいとのムードから、積極的にポジションは傾けづらいところであろう。

 また、国内では長期安定政権の可能性、日銀による緩和政策の継続によって海外勢の資金流入が期待されやすく、節目の2万6500円に接近する局面では、押し目狙いのロングも入りそうだ。そのほか、VIX指数は26.17に上昇したものの直近で割り込んだ75日線が抵抗線に変わっていることから、リスク回避姿勢も強まらないと考えられる。

 なお、昨日のNT倍率は13.98倍に低下し、一時13.93倍まで切り下がる場面も見られた。これにより、5月10日安値13.98倍と7月4日安値13.97倍との2点底形成が意識されていた水準を下回ってきた。引けにかけて直近のボトム水準まで下げ渋る動きを見せたことで、リバランスが入る可能性はありそうだが、方向性としては3月16日の安値13.85倍が目先的なターゲットとなるため、NTショートによるスプレッド狙いの動きに向かわせよう。

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