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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:大有機、USENHD、BEENOS

大有機 <日足> 「株探」多機能チャートより
■大阪有機化学工業 <4187>  2,617円  +321 円 (+14.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 大阪有機化学工業<4187>が続急伸して一時、前日比370円(16.1%)高の2666円に買われている。7日の取引終了後に発表した第2四半期累計(21年12月~22年5月)連結決算が、売上高161億4400万円、営業利益33億2000万円(前年同期比16.8%増)、純利益24億4800万円(同9.0%増)と2ケタ営業増益となったことが好感されている。会計基準の変更に伴い売上高の前期との増減率の開示はないものの、自動車減産の影響で自動車用塗料向け化成品の販売が低調に推移した。一方、UVインクジェット用インク向けや光学用粘着剤向けの販売は堅調だったほか、ArFレジスト用原料の販売が引き続き好調に推移し、営業利益は上期として過去最高となった。なお、22年11月期通期業績予想は、売上高330億円、営業利益59億円(前期比0.8%増)、純利益42億円(同16.0%減)の従来見通しを据え置いている。同時に上限を30万株(発行済み株数の1.34%)、または6億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は7月8日から9月30日までで、資本効率を高めることを通じて企業価値の向上を図ることが目的としている。

■USENHD <9418>  2,184円  +208 円 (+10.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 USEN-NEXT HOLDINGS<9418>が大幅に3日続伸となっている。同社は7日取引終了後に、22年8月期第3四半期累計(21年9月~22年5月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比7.9%増の135億3000万円となり、通期計画の170億円に対する進捗率は79.6%となった。売上高は同13.5%増の1747億1200万円で着地。コンテンツ配信事業でユーザー数の純増基調を維持したことや、通信事業で法人向けICTの顧客基盤が順調に拡大したことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■BEENOS <3328>  2,404円  +184 円 (+8.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 BEENOS<3328>が大幅高、一時9%近い上昇で2400円台に乗せた。6月末につけた戻り高値2493円を視界に捉えている。また、年初来高値は大発会につけた2500円で、同時に新高値圏突入も意識される場面にある。eコマース事業を手掛けるが、収益の主柱を担っているのは越境ECで、ここ成長が鮮明となっている。特に、日銀による大規模金融緩和策の維持を背景に足もとで円売りの動きが強まっており、1ドル=136円台近辺まで円安が進行していることは、「海外の利用者からみれば安い買い物ができるという点で需要が高まり、同社にとって顧客の増加につながる」(中堅証券ストラテジスト)という指摘もある。

■ウェルスナビ <7342>  2,006円  +114 円 (+6.0%)  11:30現在
 7日に発表した「千葉銀と業務提携」が買い材料。
 千葉銀行 <8331> [東証P]と業務提携。千葉銀の顧客向けに全自動の資産運用サービスを提供する予定。

■INPEX <1605>  1,393円  +55 円 (+4.1%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油関連株が高い。7日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日比4.20ドル高の1バレル=102.73ドルと3日ぶりに急反発した。原油市場の需給引き締まりは続くとの観測から買いが強まった。世界的な景気後退懸念で足もとではWTI価格が急落していただけに、値頃感も台頭していた。この原油価格の上昇を受け、INPEXなどに買いが流入している。

■東京エレクトロン <8035>  44,160円  +1,340 円 (+3.1%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株が買い人気となり戻り足を継続。前日の米国株市場ではグロース株への買い戻しが続くなか、半導体セクターに大きく上値を伸ばす銘柄が相次いだ。画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>や半導体製造装置トップのアプライド・マテリアルズ<AMAT>などがいずれも5%近い上昇を示し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も100ポイントを超える大幅高で3連騰となった。この地合いを東京市場も引き継ぐ形となっている。一方、ETF決算日に絡む高水準の売り需要が上値を押さえる要因となりやすく、買い一巡後の動向にも注目が集まる。

■日本郵船 <9101>  9,450円  +270 円 (+2.9%)  11:30現在
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手海運株が軒並み大きく買われており、業種別騰落でも「海運」は33業種中で首位を争う状況にある。中国政府が日本円にして約30兆円規模の経済政策を打ち出すとの観測が出ており、前日の欧州株市場は全面高の様相となったが、中国の大規模な景気刺激策はグローバル物流にも強力な追い風となるとの見方がポジティブに働いている。海運セクターの株価はここコモディティ価格の下落と歩調を合わせ調整局面にあったが、きょうは値ごろ感からの買いが活発となった。

■日経レバ <1570>  13,500円  +365 円 (+2.8%)  11:30現在
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が続伸、前日比385円高の1万3520円まで買われる場面があった。日経平均株価に連動するETFで、価格変動率が日経平均の2倍に設定されているのが特徴。個人投資家からの注目度が高く、きょうは全体相場の地合いが強気に傾いていることで、ボラティリティの高さに着目した目先値幅取り狙いの買いを誘っている。売買代金は1200億円超に達し、全市場を通じてトップとなっている。一方、日経平均の動きとは逆方向に連動するNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>の方は下値模索の展開を強いられている。こちらはフシ目の400円ラインを取引時間中としては7営業日ぶりに下回った。サポートラインとなっていた25日移動平均線を大陰線で下回る状況にある。

■東電HD <9501>  618円  +8 円 (+1.3%)  11:30現在
 東京電力ホールディングス<9501>が4日ぶりに切り返してきた。週明け4日に75円高と値を飛ばしたが、その後は目先筋の利益確定売りや空売り筋の売り乗せで下値を試す展開となっていた。柏崎刈羽原発の再稼働に向けた思惑が物色人気の原動力だが、一方でショートポジションを積み上げる動きも活発化している。直近1日申し込み現在の信用取組状況は、売り残が急増する一方、買い残を大きく減らしており、信用倍率1.03倍とまさに売り買い拮抗した状態にある。更に、日証金(証金残)も売り長状態に拍車がかかっており、7日現在の貸借倍率は0.48倍まで低下、需給相場の様相を一段と強めている。

■C&R <4763>  2,150円  +27 円 (+1.3%)  11:30現在
 クリーク・アンド・リバー社<4763>がしっかり。7日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算で、売上高113億7100万円(前年同期比7.3%増)、営業利益16億8700万円(同37.1%増)、純利益12億4400万円(同41.3%増)と大幅増益となったことが好感されている。国内クリエイティブ分野におけるプロデュース事業や電子書籍、YouTubeなどのライツマネジメント事業、国内クリエイティブ分野並びに医療分野におけるエージェンシー事業などが好調に推移した。23年2月期通期業績予想は、売上高440億円(前期比5.3%増)、営業利益40億円(同17.2%増)、純利益25億円(同12.4%増)の従来見通しを据え置いている。同時にクリエイティブ分野の子会社「Nextrek(ネクストレック)」を設立すると発表した。新会社はC&Rが65%を出資し、漫画に音楽や音声を融合した動画「モーションコミック」の開発と、YouTubeや自社プラットフォームなどでの収益化事業を展開する。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

■ファナック <6954>  22,125円  +245 円 (+1.1%)  11:30現在
 ファナック<6954>、安川電機<6506>などFA関連や、コマツ<6301>、日立建機<6305>といった建機株に投資資金が流入している。中国政府が大規模な経済政策を打ち出すとの観測から、前日の欧州株市場は全面高となったが、東京市場でも中国関連に位置付けられる銘柄群にビジネスチャンス拡大を見込んだ買いが入っている。中国では日本円で約30兆円相当の特別債を発行しインフラ投資を加速させる方向にあることが伝えられており、これに伴い中国向け売上比率の高い日本メーカーには追い風が意識されている。なお、きょう引け後には安川電の22年3~5月期決算発表が予定されており、この内容にもマーケットの関心が高い。

■オートバックスセブン <9832>  1,408円  +5 円 (+0.4%)  11:30現在
 オートバックスセブン<9832>は続伸。7日の取引終了後に発表した6月度の月次売上概況(速報)で、既存店売上高が前年同月比1.5%増と7カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。新車の減産による影響があったものの、既存車のメンテナンス需要により、タイヤやオイル、バッテリーは堅調に推移した。また、中古車の単価上昇などを背景に車買取・販売は引き続き好調だった。なお、全店売上高は同1.5%増だった。

■セブン&アイ <3382>  5,379円  +19 円 (+0.4%)  11:30現在
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が続伸している。7日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想について、売上高を9兆6530億円から10兆4130億円(前期比19.0%増)へ、営業利益を4300億円から4450億円(同14.8%増)へ、純利益を2400億円から2470億円(同17.2%増)へ上方修正したことが好感されている。21年5月に買収した米スピードウェイ社とのシナジーが出た海外コンビニエンスストア事業が想定を上回って推移しているという。また、想定為替レートを1ドル=114円から127円へ、1元=16円から19円へ見直したことも寄与する。なお、同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高2兆4473億円(前年同期比57.3%増)、営業利益1023億6700万円(同32.1%増)、純利益650億3900万円(同51.2%増)だった。

■SHIFT <3697>  19,450円  -1,320 円 (-6.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 SHIFT<3697>は大幅反落している。7日の取引終了後に発表した第3四半期累計(21年9月~22年5月)連結決算は、売上高470億400万円(前年同期比42.9%増)、営業利益52億7600万円(同99.7%増)、純利益37億1500万円(同95.4%増)と大幅増益となったものの、目先の材料出尽くし感から売られているようだ。注力業界に位置づけていた金融・流通業界に加えて、製造業・通信業などの顧客に対して長期的な関係構築を視野に入れたプロジェクトへの参画が進み、エンタープライズ市場の売上高が大幅に伸長した。また、既存顧客からの売り上げが増加したことでエンターテインメント市場の売上高も拡大した。なお、22年8月期通期業績予想は、売上高645億円(前期比40.2%増)、営業利益69億円(同72.7%増)、純利益45億円(同59.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■キユーピー <2809>  2,291円  -85 円 (-3.6%)  11:30現在  東証プライム 下落率5位
 キユーピー<2809>が反落している。7日の取引終了後に発表した第2四半期累計(21年12月~22年5月)連結決算が、売上高2075億2300万円(前年同期比4.3%増)、営業利益142億4100万円(同1.8%減)、純利益88億8900万円(同7.6%減)となり、営業利益が第1四半期の6.5%増益から減益に転じたことが嫌気されている。海外での売り上げ伸長に加えて、業務用における外食需要減少の影響が前期より回復したことで増収となった。売上高の増加や価格改定効果があったものの、食油や鶏卵など主原料価格の高騰による影響があり、減益を余儀なくされた。22年11月期通期業績予想は、売上高を従来予想の4150億円から4300億円(前期比5.6%増)へ上方修正したが、営業利益260億円(同7.0%減)、純利益157億円(同12.8%減)は従来見通しを据え置いている。

■ ダイドーリミテッド <3205>  183円  +50 円 (+37.6%) ストップ高   11:30現在
 ダイドーリミテッド<3205>が急騰。アパレルの中堅だが不動産部門の収益貢献度が高い。ただ、業績は新型コロナウイルスの影響もあって低迷が続いている。そうしたなか、同社は7日取引終了後、子会社が保有するダイドーリミテッドビルの売却に伴い、23年3月期第4四半期に売却益約100億円を特別利益に計上することを発表、これを材料視する買いが集中した。株価が100円台と低位にあることで個人投資家を中心とした短期資金の参戦を誘っている。

●ストップ高銘柄
 ムラキ <7477>  1,741円  +300 円 (+20.8%) ストップ高   11:30現在
 アエリア <3758>  540円  +80 円 (+17.4%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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