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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):新光商、日本ペHD、JAL

新光商 <日足> 「株探」多機能チャートより
■新光商事 <8141>  912円  +55 円 (+6.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 新光商事<8141>が急伸。前週末17日の取引終了後、自己株式の取得枠設定を発表しており、これを好感した買いが膨らんだようだ。上限を450万株(発行済み株数の12.47%)、または30億円としており、取得期間は20日から来年3月31日まで。

■ロードスターキャピタル <3482>  1,550円  +83 円 (+5.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 ロードスターキャピタル<3482>はマドを開けて急反発、5%超の上昇で中長期波動の分水嶺である75日移動平均線との下方カイ離解消を目前としている。同社は都内のビルを主要対象に不動産流動化ビジネスを展開するが、クラウドファンディングも手掛けるなど、不動産投資分野における専門性とIT技術の融合に経営の主眼を置いている。22年12月期第1四半期(22年1~3月)の営業利益は前年同期比3割近い伸びで好調だったが、通期予想についても前期比27%増の71億5400万円と大幅拡大を予想しており、内需の好業績株として存在感を高めている。

■日本ペHD <4612>  918円  +31 円 (+3.5%)  本日終値
 日本ペイントホールディングス<4612>が8日ぶりに反発。前週末17日の取引終了後、国内グループ会社8社とその国内子会社並びに孫会社を対象に、希望退職制度「ネクストキャリアプラン」を実施すると発表した。これに伴い、特別退職金の支給などが予定されている一方、来期以降の収益体質の強化につながるとの見方から、買われたようだ。

■日本航空 <9201>  2,307円  +75 円 (+3.4%)  本日終値
 日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>が全般急落相場に抗していずれも強い動きを示している。岸田政権では今月から外国人観光客の入国規制緩和を順次進めており、これを背景に空運会社は収益環境の改善が見込まれる状況にある。半導体関連セクターなどをはじめ主力ハイテク株への売りが噴出する一方、リオープン関連の一角に投資資金がシフトされる展開で両銘柄はその象徴となっている。業種別騰落でも「空運」は2%を超える上昇で33業種中値上がり率首位となっている。

■ソフトバンクグループ <9984>  4,933円  +145 円 (+3.0%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が7日ぶりに反発。前週末の米国株市場でハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が150ポイントあまりの上昇で反発しており、米ハイテク株へ積極投資する同社株には目先空売り筋の買い戻しが入り、個人投資家による押し目買いの動きも観測されている。ただ、5000円大台近辺では戻り売り圧力も強い。直近データで信用買い残は減少し、売り残が増加していることで信用倍率は2.8倍台と株式需給は改善傾向にあるが、世界的な金利上昇懸念を背景にグロース株(成長株)への投資に逆風が強まるなか、同社の今期業績に対する警戒感も拭えないようだ。

■エムアップ <3661>  1,256円  +25 円 (+2.0%)  本日終値
 エムアップホールディングス<3661>が反発。前週末17日の取引終了後、子会社Creative Plusが、新たなVチューバープロジェクト「そちらの世界は○○ですか?」を開始すると発表しており、これが好感された。「そちらの世界は○○ですか?」は、史上初となる異世界からの配信をコンセプトとしたレベルアップするVチューバープロジェクト。1期生として「紅麗もあ」「矢筒あぽろ」「魔儘まほ」を6月30日にデビューさせるとしている。また、子会社Fanplusが総合格闘技「RIZIN」の定額制動画配信サービス「RIZIN STREAM PASS」をオープンしたと発表しており、これも好材料視された。現行の「RIZIN YouTube Channel」で配信している「RIZIN FIGHTING FEDERATION」の試合やバックステージムービーなどを有料化したほか、オリジナルのスペシャル番組などを提供するとしている。

■日経Dインバ <1357>  436円  +7 円 (+1.6%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>が朝安後にプラス転換した。日経Dインバは日経平均の動きと逆方向に連動するETFで、価格変動率は日経平均のマイナス2倍に設定されており、全体相場の波乱局面では個人投資家中心に注目度が高まる傾向がある。きょうは朝方に日経平均株価が高く始まったものの、その後は戻り売りニーズの強さを反映して値を消しマイナス圏に沈んでいることから、日経Dインバも買い優勢となった。日足チャートは6月の10日にマドを開けて上昇に転じて以降、マドを連日で3回開ける「三空」を形成、6月16日ザラ場に3つ目のマドを埋める調整局面を迎えたものの、同日に大陽線で引けるなどトレンドに変化はなく、前週末17日には4回目のマドを開ける極めて強力な上値指向をみせている。これは、現在の東京市場の売り圧力の強さを代弁している。

■ダイキン工業 <6367>  20,035円  +270 円 (+1.4%)  本日終値
 ダイキン工業<6367>が全般下げ相場に抗して買い優勢となっているほか、富士通ゼネラル<6755>も前週末終値近辺で頑強に売り物をこなしている。今夏は猛暑が予想されるなかエアコン需要が急速に伸びており、同関連株への投資資金流入を誘っている。ダイキンは23年3月期営業利益が前期比8%増の3400億円と増益基調を堅持するが、市場では保守的との見方が強く増額修正含み。また、富士通ゼについては23年3月期営業利益が前期比2.0倍を見込んでおり、両社ともに業績面からの裏付けもある。

■小田急電鉄 <9007>  1,780円  +23 円 (+1.3%)  本日終値
 小田急電鉄<9007>は3日続伸。午前10時ごろに発表した5月度の月次概況(速報)で、運輸収入が85億6300万円となり、前年同月比22.6%増と8カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。

■トヨタ自動車 <7203>  2,089.5円  +26.5 円 (+1.3%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が頑強な値動きを示している。外国為替市場では足もとドル買い・円売りの動きが再び活発化しており、1ドル=135円台に入るなど急速に円安が進行している。輸出セクターのなかでもとりわけ為替感応度の高い自動車株は輸出採算改善効果への期待から株価にポジティブに働いている。トヨタは1円の円安で営業利益を400億円以上押し上げると試算されており、同社の23年3月期の通期想定為替レートは115円で設定されており、実勢の円安による利益上乗せ効果は単純計算で8000億円前後に及ぶことになる。

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