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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 FOMC通過によるアク抜けで、75日線の2万6750円処を意識したセンチメントに


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 26530 +250 (+0.95%)
TOPIX先物 1862.0 +10.0 (+0.53%)
シカゴ日経平均先物 26510 +230
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 15日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)は、米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%の利上げを決めた。インフレ抑制につながるとの見方につながったほか、前日までの下落で0.75%利上げを織り込んでいたこともあり、FOMC通過によってアク抜け感が高まった。NYダウの上げ幅は一時600ドルを超えたものの、FOMC後に公表した政策金利見通しでは年末の値が前回から大幅に引き上げられたため景気後退への懸念がくすぶり、終盤にかけて伸び悩んだ。S&P500業種別指数は自動車・同部品、小売、メディア、不動産が上昇する一方で、エネルギー、家庭用品・パーソナル用品の2セクターが下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比230円高の2万6510円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比10円安の2万6270円で始まり、2万6250円~2万6400円辺りで保ち合い、米国市場の取引開始後には2万6450円まで上昇。取引中盤にかけて軟化し、2万6140円まで急落する場面も見られた。ただし、引けにかけて急速に切り返して2万6630円まで買われ、2万6530円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せして、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物は取引終盤の2時間程度で500円近く切り返しており、朝方はショートに傾けていたポジションを修正する動きを見せてくる可能性がありそうだ。FOMCが通過したことにより、いったんはアク抜けにつながると考えられ、75日移動平均線が位置する2万6750円辺りを意識したセンチメントに向かうとみられる。

 VIX指数は29.62に低下し、心理的な節目であった30.00を下回ってきたことも、安心感につながる可能性がある。もっとも、依然として25日、75日線を上回っていることから不安感は拭えておらず、FOMC後の上昇が底打ちのサインと見る向きは限られそうだ。そのため、日経225先物は75日線辺りでは改めて戻り待ちのショートが警戒されやすく、オプション権利行使価格では2万6500円を挟んだ2万6375円~2万6750円辺りでのレンジ推移を想定。

 市場の関心が日銀の金融政策決定会合に向かうなかで下値の堅さが意識されてくるようだと、日米金利差を狙った海外勢による資金流入への思惑が高まる可能性があるため、押し目狙いのロングスタンスでの対応となろう。また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.19倍と横ばいでの推移だった。本日は指数インパクトの大きい値がさ株がけん引すると見られ、NT倍率は支持線となる75日線からのリバウンドにより、5日、25日線が位置する14.25倍を意識したトレンド形成が想定される。そのため、NTロングによるスプレッド狙いの動きが入りそうだ。

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