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【市況】10日の株式相場見通し=反落、欧米株全面安でリスクオフの流れに

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 10日の東京株式市場は、海外株安を受けリスク回避ムードが強まり、日経平均株価は6日ぶりに大幅反落となりそうだ。前日の欧州株市場が全面安の展開となったほか、米国株市場では主要株価3指数が揃って急落、NYダウが600ドルを超える下げとなり、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も300ポイント超の下落で下値模索の動きを強めた。注目されていたECB理事会の結果は、7月に量的緩和の終了を決定し、同月内に0.25%の利上げに踏み切る方針を発表した。更に9月には0.5%の追加利上げの可能性についても言及したことで、金融引き締め政策への転換による経済減速を警戒した売りを誘発した。米国では10年債利回りが再び3%台に乗せ1カ月ぶりの水準まで上昇、ハイテク株中心に売り圧力が強まった。日本時間の今晩9時半に発表される5月の米CPIにマーケットの関心は高く、内容次第ではFRBによる金融引き締め強化に対する思惑が強まることになり、株式市場の波乱要因として改めて浮上する公算も小さくない。きょうの東京市場でも押し目に買い向かう動きは限定的となりそうだ。日経平均は2万8000円台を終値で割り込む可能性がある。なお、きょうはメジャーSQ算出日にあたり、全体売買代金は通常よりも大きく膨らむことが予想される。

 9日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比638ドル11セント安の3万2272ドル79セントと大幅続落。ナスダック総合株価指数は同332.045ポイント安の1万1754.226だった。

 日程面では、きょうは株価指数先物・オプション6月物の特別清算指数(メジャーSQ)算出日、5月の企業物価指数など。海外では、5月の中国消費者物価指数(CPI)、5月の中国卸売物価指数(PPI)、5月の米CPI、6月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・速報値)など。

出所:MINKABU PRESS

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