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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 225型主導の上昇により、NT倍率は先物中心限月で一時14.27倍に


大阪6月限
日経225先物 26770 +400 (+1.51%)
TOPIX先物 1880.5 +22.5 (+1.21%)

 日経225先物(6月限)は、前日比400円高の2万6770円で取引を終了。寄り付きは2万6460円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万6370円)を上回り、前日の大幅下落に対する自律反発の動きが先行した。開始直後につけた2万6410円を安値にリバウンドを継続するなか、前場半ばにナイトセッションの高値2万6560円を突破すると、ショートカバーを交えた断続的なインデックス買いによって25日、75日移動平均線が位置する2万6720円辺りまで上げ幅を広げた。抵抗線までのリバウンドにより、いったんは利食いに押される場面も見られたが、後場は2万6700円水準で底堅い値動きとなり、終盤にかけて一時2万6770円まで買われ、本日の高値で取引を終えた。

 前場半ばからの225型のインデックス買いで上げ幅を広げる動きだったが、中国の中央銀行が住宅ローン金利の基準となる最優遇貸出金利を引き下げると発表したことがきっかけとなったようだ。このタイミングでグローベックスの米株先物も上げ幅を広げ、NYダウ先物は200ドル高、ナスダック100先物が1.0%超の上昇で推移していたこともロングに向かわせた要因であろう。

 この225型主導の上昇により、NT倍率は先物中心限月で一時14.27倍に上昇した。テクニカル面では25日線を上回って始まったため、前日の75日線水準までの調整を経て、理想的な反発となった。なお、日経225先物はナイトセッションで買いが先行しており、25日、75日線を上回って推移しているため、週末の米国市場が反発を見せてくるようだと、リバウンド機運は一段と高まりやすく、NT倍率の上昇にもつながる動きが期待されよう。

 もっとも、2万7000円接近では強弱感が対立しやすいほか、本日の上昇に対するクローズの動きが入る可能性もある。足元の調整トレンドの転換には見極めが必要であるため、短期的な値幅取り狙いの商いとなり、積極的にロングポジションを積み上げる動きには向かいづらいだろう。ヘッジを考慮しつつ、NTロングによるスプレッド狙いの動きで対応したい。

 手口面では、日経225先物はソジェンが1030枚、ABNアムロが810枚、クレディスイスが540枚、UBSが350枚程度の売り越しに対して、ドイツが1440枚、野村が710枚、JPモルガンが510枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが3030枚、ABNアムロが1770枚、BNPパリバが1010枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが1760枚、野村が1540枚、ドイツが940枚程度の買い越しだった。ソジェン、ABNアムロ、BNPパリバの売り越しは、裁定買い(先物売り・現物買い)に伴う商いと見られる。

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