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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ショートが先行するなか、直近安値水準での底堅さを見極めたい


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 25900 -350 (-1.33%)
TOPIX先物 1834.0 -17.5 (-0.94%)
シカゴ日経平均先物 25835 -415
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落し、いずれも年初来安値を更新した。注目された4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.3%上昇し、市場予想(8.1%程度)を上回ったほか、コア指数も6.2%と予想(6.0%程度)を上回り、インフレの高止まりが意識された。米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めを後押しする内容と受け止められ、売り圧力が強まった。S&P500業種別指数はエネルギー、公益事業、食品・飲料・タバコが上昇する一方、自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、半導体・同製造装置の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比415円安の2万5835円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比100円安の2万6150円で始まり、米国市場の取引開始後には節目の2万6000円を割り込んだ。その後、急速に切り返しプラスに転じると、一時2万6380円まで買われる場面もあった。ただし、終盤にかけて売り直されて再び下げに転じると、2万5810円まで下落幅を広げ、2万5900円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップダウンで始まることになりそうだ。予想を上回った米CPIを受けて終値で2万6000円を下回っており、センチメントを冷ます格好になりそうだ。朝方はインデックスに絡んだ商いが集中することで、ヘッジ対応のショートが入りやすいだろう。ただし、10日につけた安値2万5760円(ナイトセッションを含む)を割り込まなかったため、この水準をキープすることができれば次第に底堅さが見られてくる可能性はある。一方で、これを割り込んでくるようだと、ヘッジ対応が強まり、改めてショートを積み増す動きにつながる展開には注意しておきたい。

 VIX指数は32.56に低下した。一時34.39に上昇する場面も見られたが、引き続き35.00に近づく局面では上値の重さが意識されたようである。高止まりの状況が継続しているものの、リスクオフムードはそれほど強まらないだろう。そのため、日経225先物はショートが先行するなか、直近安値水準での底堅さを見極めたいところであり、押し目狙いのスタンスに。

 また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.17倍に上昇した。米CPIの発表を前に、いったんニュートラルに戻す形での巻き戻しのほか、トヨタ自動車 <7203> [東証P]の決算を嫌気した動きのなか、NTショートの修正の動きだったと見られる。本日は米ハイテク株の下落影響から、改めてNTショートに向わせそうだ。もっとも、前日の上昇でテクニカル面では75日移動平均線を突破し、25日線水準まで切り上がっていたこともあり、NTショートの動きは想定されやすいところであろう。

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