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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:アドウェイズ、東電HD、INPEX

東電HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■アドウェイズ <2489>  914円  +127 円 (+16.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 アドウェイズ<2489>が急反発している。2日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、売上高を135億円から138億円へ、営業利益を11億円から14億2000万円へ、純利益を7億円から10億円へ上方修正し、あわせて3円69銭を予定していた期末一括配当予想を5円49銭へ引き上げたことが好感されている。前期は決算期変更に伴う変則決算のため前期との比較はないものの、第1四半期(1~3月)においてエージェンシー事業でマンガアプリを展開するクライアントからの需要が増加したことに加えて、台湾におけるブランド広告主向けブランディング広告が好調なことなどが寄与。また、グループ全体で人件費などの販管費を抑制したことも利益を押し上げる。なお、第1四半期決算は、売上高35億1800万円、営業利益6億5500万円、純利益5億100万円だった。

■東電HD <9501>  499円  +43 円 (+9.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 東京電力ホールディングス<9501>が全体軟調相場のなか急伸。岸田文雄首相が5日に英国金融街シティーで行った講演で、脱炭素戦略にも触れ、そのなかで再生可能エネルギーに加え、安全を確保した原子炉の有効活用を図る方針を示した。原発再稼働に向けた動きが強まるとの観測から、同社株に投資資金が改めて攻勢をかけている。既に需給相場の様相を呈していたが、直近は個人投資家の参戦が活発化し信用買い残の増加が顕著となっている。信用倍率は4月22日申し込み現在で2.0倍と需給はやや緩んでいる状況。なお、きょうは同社株を筆頭に電力株が全面高商状となっている。

■INPEX <1605>  1,607円  +83 円 (+5.5%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。5日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前日比0.45ドル高の1バレル=108.26ドルに上昇した。5日に開催された石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟国から構成される「OPECプラス」では6月も小幅な増産ペースを維持することを決定した。これを受け、原油需給の引き締まりは続くとの見方が強まった。また、4日に欧州連合(EU)がロシア産原油の輸入を禁止する案を公表したことも原油価格の上昇要因に働いている。

■寿スピリッツ <2222>  6,900円  +190 円 (+2.8%)  11:30現在
 寿スピリッツ<2222>が反発している。2日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が307億円から321億9000万円(前の期比38.7%増)へ、営業利益が1億5000万円から14億円(前の期28億9000万円の赤字)へ、最終利益が9億4700万円から19億1000万円(同5億6900万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。国内小売及び通信販売で、クリスマス・年末帰省・ホワイトデーなど季節イベントでの販促強化や限定商品投入などの対策が奏功した。また、生産性向上による売上総利益率の改善や、販売促進費などの経費の効率的な使用に努めたことなども寄与した。

■三菱UFJ <8306>  776.9円  +20.7 円 (+2.7%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>のメガバンク3銘柄は頑強な値動きをみせている。前日の米国株市場では、FRBの金融引き締め強化による経済への影響を警戒して主要株価指数が揃って急反落したが、その一方で債券も売られ米10年債利回りは終値ベースで3.04%とフシ目の3%台を上回ってきた。長期金利の先高期待は根強く、米国事業を展開するメガバンク各社にとっては追い風材料となっている。

■ワークマン <7564>  4,625円  +55 円 (+1.2%)  11:30現在
 ワークマン<7564>がしっかり。2日の取引終了後に発表した4月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比11.5%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。気温の上昇や前年には行わなかったセールの実施などにより、半袖Tシャツやサマーワーキングウェアなど春夏衣料が好調に推移した。また、関東を中心に降雨が続いたことで、レインウェアや長靴などの雨関連商品も売り上げを伸ばした。なお、全店売上高は同17.8%増だった。

■洋インキHD <4634>  1,963円  +22 円 (+1.1%)  11:30現在
 東洋インキSCホールディングス<4634>は3日続伸している。午前10時ごろ、同社が開発した100%バイオマス由来の生分解性樹脂を使用したヒートシール剤が、味の素<2802>の「パルスイート スリムアップシュガー」(スティック20本入袋)の包材に採用されたと発表しており、これが好材料視されている。今回、包材に採用されたヒートシール剤「アクワシール」は、東洋インキが開発した100%バイオマス由来の生分解性樹脂「ラクティプス」を使用し、味の素、伊藤忠商事<8001>、伊藤忠プラスチックス(東京都千代田区)が共同開発した環境配慮型の紙製包装材。なお、同製品のパッケージは4月中旬の出荷分より順次リニューアルされているという。

■レーザーテック <6920>  17,360円  -970 円 (-5.3%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株が総じて軟調な値動きとなっている。前日の米国株市場ではNYダウが一時1300ドルを超える下げをみせるなど波乱展開となったが、米長期金利が終値ベースで3%台に乗せてきたことでハイテク株への売りがかさみ、半導体セクターには強い逆風が吹いている。エヌビディア<NVDA>が7.3%安と急落したほか、インテル<INTC>やアプライド・マテリアルズ<AMAT>も売り込まれ、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5%安と大幅な下げを余儀なくされた。これを受けて東京市場でも半導体関連の主力株に売り圧力が改めて顕在化している。

■エーザイ <4523>  5,588円  -147 円 (-2.6%)  11:30現在
 エーザイ<4523>が3営業日ぶりに急反落している。同社は4日に、22年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを従来の780億円から535億円(前の期比3.3%増)に引き下げたことがネガティブ視されているようだ。認知症薬「アデュカヌマブ」について、共同開発した米バイオジェン<BIIB>の需要予測を受けて販売権の評価を見直した結果、減損損失80億円を売上原価に計上するほか、バイオジェンが計上した在庫評価損のうちエーザイ分として165億円を販管費に計上することが影響する。なお、売上収益は製品の販売や為替の動向を踏まえ、従来の7300億円から7560億円(同17.0%増)に引き上げている。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,159円  -131 円 (-2.5%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>は3日ぶり反落。5200円台を横に走る75日移動平均線を絡め強弱観を対立させていたが、きょうは売りに押される展開となっている。同社は米ハイテク株に積極投資を行っていることから、ナスダック総合指数との株価連動性が高いことで知られる。前日の米国株市場で同指数が5%の急落をみせたことで、足もとは含み益の減少を嫌気して売り優勢の展開となっている。同社株は4月下旬に日経平均先物主導のインデックス売りの影響もあって株価水準を大きく切り下げたが、その後は5000円大台攻防を経て戻りに転じていた。直近の信用取引は売り残が減少する一方で買い残が増加し、4月22日申し込み現在で再び1400万株近くまで膨らんでいる。信用倍率は6.05倍と上昇しており、需給面では上値が重くなっている。ただ昨年来、断続的に自社株買いを行っていることで、これを拠りどころに個人投資家による押し目買いニーズも旺盛のようだ。

■ログリー <6579>  651円  +100 円 (+18.2%) ストップ高   11:30現在
 ログリー<6579>がストップ高の651円に上昇している。この日、bajji(東京都台東区)が運営するSDGs進捗見える化メディアプラットフォーム「mySDG」で、同社が「日本におけるeスポーツの裾野をコミュニティーを軸に拡大。障がい者やシニアまで、広く活性化する鍵がここにはある」として取材を受けたと発表。eスポーツ事業にSDGs要素を付加する取り組みに関して紹介されており、これが好材料視されているようだ。

■TOA <6809>  802円  +99 円 (+14.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 TOA<6809>は急騰。放送設備など音響システムを主力に、防犯カメラなどセキュリティー関連の映像システムにも展開している。2日取引終了後に発表した23年3月期の営業利益は前期比34%増の29億円と大幅伸長を見込んでおり、年間配当も前期実績の2倍となる40円を計画していることで、ポジティブサプライズとなった。配当利回りは2日終値で換算して5.68%と高水準だ。更に、25年度(26年3月期)を最終年度とする中期計画もあわせて発表。売上高520億円(前期実績408億6400万円)、営業利益45億円(同21億5900万円)とハイレベルの数値目標を掲げており、これも投資マネーの流入を助長している。

■大成温調 <1904>  1,871円  +44 円 (+2.4%)  11:30現在
 大成温調<1904>が3日続伸している。2日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、営業利益が5億5000万円から12億4000万円(前の期比4.8%減)へ、純利益が5億1000万円から9億7000万円(同14.8%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。新型コロナウイルス感染症の影響による一部工事の遅延や民間設備投資の抑制に伴う受注機会の減少などから、売上高は505億円から491億円(同1.0%増)へ下振れたものの、大型工事における原価低減や為替差益などが利益を押し上げたという。

■ライトオン <7445>  727円  +17 円 (+2.4%)  11:30現在
 ライトオン<7445>が続伸している。2日の取引終了後に発表した4月度の月次売上高情報で、既存店売上高が前年同月比7.7%増と3カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。気温が高く推移したことで、長袖Tシャツなど春物商品が苦戦した一方、初夏物の販売が堅調に推移した。なお、全社売上高は同3.6%増だった。

■あじかん <2907>  841円  +6 円 (+0.7%)  11:30現在
 あじかん<2907>がしっかり。2日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が450億円から453億円(前の期比6.4%増)へ、営業利益が4億3000万円から5億6000万円(同11.3%減)へ、純利益が4億5000万円から6億3000万円(同5.0%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。2月以降の業務用食品などの需要が、特にスーパーマーケット、コンビニエンスストア業態及び海外輸出を中心に拡大したことが要因。また、売価改定効果や原価低減、経費抑制に努めたことも寄与した。

●ストップ高銘柄
 ログリー <6579>  651円  +100 円 (+18.2%) ストップ高   11:30現在
 以上、1銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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