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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:住友大阪、セルソース、トヨタ

住友大阪 <日足> 「株探」多機能チャートより
■住友大阪セメント <5232>  3,965円  +550 円 (+16.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 住友大阪セメント<5232>が大幅に3日続伸、3カ月ぶりに年初来高値を更新した。19日に提出された大量保有報告書で旧村上ファンド系投資会社のシティインデックスイレブンスが大株主に浮上したことが注目されている。保有比率は5.08%となる。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としている。アクティビスト(物言う株主)として知られる旧村上ファンド系の登場で住友大阪に思惑買いが流入している。

■東テク <9960>  2,420円  +199 円 (+9.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 東テク<9960>が急騰している。19日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、営業利益が58億円から63億円(前の期比2.0%増)へ、純利益が41億円から46億円(同4.1%減)へ上振れて着地し、減益予想から一転して営業増益となったようだと発表しており、これが好感されている。相対的に売り上げ規模が大きく利益率の低い商品販売事業の売上高が減少し、一方で工事事業は堅調に推移したことで、売上高は1110億円から1101億円(同0.4%増)へやや下振れたものの、利益は計画を上回ったとしている。また、利益の上振れに伴い、67円を予定していた期末配当予想を117円にするとあわせて発表した。年間配当は134円(前の期84円)になる。

■セルソース <4880>  3,330円  +220 円 (+7.1%)  11:30現在
 セルソース<4880>は急伸。同社は脂肪などから幹細胞を培養する再生医療事業を主力とするが、化粧品分野にも展開している。19日取引終了後、エクソソーム化粧品原料「セルソースExosome」を開発したことを発表。また、ユーチューバーのヒカルと共同開発した高機能美容クリーム「リザードビューティ クリーム」を発売することも併せて発表しており、これを材料視する投資資金が攻勢を誘っている。株価はここ2週間ほど3000円台前半の狭いレンジでもみあいを続けていたが、きょうは満を持して上放れる形となった。

■ジャックス <8584>  3,345円  +205 円 (+6.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 ジャックス<8584>が続伸し年初来高値を更新している。19日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が1635億円から1640億円(前の期比2.1%増)へ、営業利益が255億円から267億円(同63.5%増)へ、純利益が175億円から183億円(同55.4%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。国内事業のショッピングクレジット及び住宅ローン保証が堅調に推移したことに加えて、国内と海外関係子会社の貸倒関連費用及びその他販売管理費が減少したことが寄与した。また、業績の上振れに伴い、80円を予定していた期末配当を85円(年間160円)に引き上げた。同時に、25年3月期に経常利益365億円(22年3月期推定267億円)を目標とする中期経営計画を発表した。国内事業の収益基盤拡充や海外事業の収益基盤確立、国内・海外の成長を加速する経営基盤の強化、ESG経営の推進を柱としており、配当性向は30%を目安として安定的な利益還元を図るとしている。

■イーレックス <9517>  2,030円  +122 円 (+6.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 19日に業績修正を発表。「前期経常を12%上方修正」が好感された。
 イーレックス <9517> [東証P] が4月19日大引け後(15:00)に業績修正を発表。22年3月期の連結経常利益を従来予想の116億円→130億円(前の期は148億円)に12.1%上方修正し、減益率が21.9%減→12.5%減に縮小する見通しとなった。
  ⇒⇒イーレックスの詳しい業績推移表を見る

■トヨタ自動車 <7203>  2,255円  +78 円 (+3.6%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など大手自動車株に買いが先行している。米長期金利の上昇が続くなか、外国為替市場では日米金利差を背景にドル買い・円売りの動きが加速、足もとで1ドル=129円台に入る円安を受けて輸出株セクターには為替差益に対する思惑が強まっている。特に為替感応度の高い自動車株については、前期想定為替レートのカイ離が大きく、今期業績については輸出採算の大幅向上が見込まれる状況にある。トヨタ、ホンダいずれも前期想定為替レートは通期ベースで1ドル=111円に設定されていた。今期は現状でそれよりも18円以上も円安に振れていることで、高水準の収益メリットが期待できる状況にある。ただし、サプライチェーンリスクによる自動車の生産台数減少に対する懸念は上値を押さえる要因となる。

■ニコン <7731>  1,490円  +45 円 (+3.1%)  11:30現在
 ニコン<7731>が続伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「旧世代の半導体製造装置への需要が高まっている」と報じられており、なかで同社が「24年度までに『i線』露光の新製品を投入することを決めた」とあることが好材料視されているようだ。記事によると、納期が延びている新品の代替需要に加えて、半導体の国産化を進める中国から成熟した技術の製品の引き合いが強まっていることを受けて、特需のような状況だという。同社は、従来主流だった「i線」などの露光形式で高い市場シェアを維持していたことから、こうした状況でメリットを受ける企業として関心が高まっている。

■ローソン <2651>  4,750円  +130 円 (+2.8%)  11:30現在
 ローソン<2651>、エービーシー・マート<2670>、マツキヨココカラ&カンパニー<3088>、サンドラッグ<9989>、トレジャー・ファクトリー<3093>など小売関連株に買いが目立つ状況にある。前日の米国株市場では原油価格の上昇が一服したことを背景に消費関連セクターに投資資金が流れたが、東京市場でもその流れを引き継ぐ形で個人消費に絡む銘柄に物色の矛先が向いている。外国為替市場で円安が進行していることは、国内でもインフレ圧力が加わることでネガティブ材料となるが、信用買い残が乏しく株式需給面で荷もたれ感がないことや、円安に対応した景気刺激策への期待もあるようだ。直近、自民・公明両党はガソリン補助金の延長や上限引き上げを柱とする対策を主張しており、こうした動きがプラス材料として捉えられている。

■アドヴァングループ <7463>  808円  +19 円 (+2.4%)  11:30現在
 アドヴァングループ<7463>は4日ぶりに反発。19日の取引終了後、上限を220万株(発行済み株数の5.5%)、または17億3580万円とする自社株を、20日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好材料視されている。資本効率の向上並びに経営環境の変化に応じた機動的な資本政策の遂行を可能にするためという。

■三菱UFJ <8306>  765.7円  +10.4 円 (+1.4%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが堅調なほか、地銀株も総じて上昇基調にある。米10年債利回りの上昇が止まらず、前日は2.9%台半ばまで上昇し3%台乗せも視野に入っている。米国事業を展開するメガバンクにとっては運用環境の改善期待が株価にポジティブに作用している。一方、国内の10年債利回りも直近は日銀が許容する上限である0.25%まで水準を切り上げており、長期金利上昇傾向は強く、地銀株にとっても追い風が意識される。現状では、日銀は0.25%で国債を無制限に買い入れる指値オペを実施する可能性が高いとみられているが、世界的な金融引き締めの動きが強まるなか為替も円安に歯止めがかからない状況となっており、早晩金融政策のスタンスに変化が出るのではないかという思惑も浮上している。

■サンリオ <8136>  2,790円  +29 円 (+1.1%)  11:30現在
 サンリオ<8136>が上値追い鮮明、一時60円高の2821円まで買われ年初来高値を更新した。昨年11月につけた高値2885円払拭も視野に入っており、ここを上抜けば2015年12月以来約6年4カ月ぶりの高値圏に浮上する。「ハローキティ」などを中心にキャラクターの企画・販売及びライセンス事業を展開する。世界的なインフレ高進も、マニアによって支えられるエンターテインメント分野は、消費者の財布の紐が緩みやすく相対的に売り上げが落ちにくく、値上げも受け入れられやすい。また、同社のように強力なキャラクターを有しIP戦略を打ち出せる企業は、メタバースとの融合で企業価値が高まる可能性があり、マーケットでも注目度が高まっている。

■いちご <2337>  298円  -17 円 (-5.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率5位
 いちご<2337>が大幅続落している。19日の取引終了後に発表した23年2月期連結業績予想で、営業利益97億~106億円(前期比3.2%減~5.8%増)を見込むとしており、減益の可能性があることが嫌気されている。再生エネ関連事業などが堅調に推移するものの、前期にオフィスを売却した反動に加えて、ホテルの回復を見込まずアセットマネジメント事業を保守的に見込んだことが響く。なお、22年2月期営業利益は100億1800万円(前の期比3.6%増)だった。同時に、上限を550万株(発行済み株数の1.17%)、または15億円とする自社株買いを実施すると発表している。取得期間は4月20日から7月14日まで。

■ダイキョーニシカワ <4246>  522円  -1 円 (-0.2%)  11:30現在
 ダイキョーニシカワ<4246>は冴えない動きとなっている。19日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が1190億円から1160億円(前の期比22.8%減)へ、営業損益が13億円の赤字から27億円の赤字(前の期44億5600万円の黒字)へ、最終損益が13億円の赤字から24億円の赤字(同25億3600万円の黒字)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気されている。世界的な半導体不足の長期化により、国内顧客各社の自動車生産台数が見込みを約11~18%下回ったことが要因。また、減収による減益や急激な生産変動によるコストの悪化も響くとしている。

■メディアリンクス <6659>  238円  +50 円 (+26.6%) ストップ高   11:30現在
 メディアリンクス<6659>がストップ高。今月8日に22年3月期業績予想の下方修正を発表し、これを受けて週をまたいだ11日にマドを開けて売り込まれ、18日には161円の年初来安値まで株価水準を切り下げたが、その後は急速に切り返す展開。市場では「明確な買い材料は見当たらないが、それだけに急伸した場面では空売りを呼び込んでおり、その空売りを足場にした踏み上げ(強制的な買い戻しによる株価上昇)の色が強い」(国内証券マーケットアナリスト)という。信用残は直近4月15日申し込み現在で信用倍率は1.75倍だが、日証金では売り残が買い残を上回っており、19日時点で貸借倍率が0.69倍となっている。同日付で貸株規制が発動されている状況にあり、需給相場の様相を呈している。

■ペルセウス <4882>  404円  +40 円 (+11.0%)  11:30現在
 ペルセウスプロテオミクス<4882>が大幅続伸している。午前10時ごろ、東海大学総合医学研究所造血腫瘍分野の幸谷愛教授の研究グループと共同で、アグレッシブNK細胞白血病(ANKL)の治療剤に関連する特許を国内出願したと発表しており、これが好材料視されている。ANKLは、免疫細胞の一種であるNK(ナチュラルキラー)細胞に由来する悪性リンパ腫という血液がんで、発症すると急激に病態が悪化する劇症型の難治性造血系悪性腫瘍。両者の研究では、患者由来腫瘍細胞を移植したマウスモデルを用いて開発中の抗体医薬品候補PPMX-T003の投与実験を行った結果、極めて高いがん細胞増殖抑制効果及び生存期間の延長を確認したという。

●ストップ高銘柄
 アースインフィニティ <7692>  1,604円  +300 円 (+23.0%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ジィ・シィ企画 <4073>  971円  +150 円 (+18.3%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 オウケイウェイヴ <3808>  198円  -80 円 (-28.8%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、1銘柄

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