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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万7000円での底固めから、2万7000円~2万7500円のレンジにシフト


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 27210 +160 (+0.59%)
TOPIX先物 1910.5 +11.0 (+0.57%)
シカゴ日経平均先物 27260 +210
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米疾病対策センター(CDC)による全米の公共交通機関でのマスク着用義務を無効とした連邦地裁判断を受けて、米航空各社は乗客と乗務員のマスク着用義務の撤廃を発表した。米長期金利の上昇は重荷となったが、経済活動の正常化が加速するとの見方から、消費関連や景気敏感株を中心に買い優勢の展開となった。また、金融引き締めを警戒して積み上がっていたショートポジションを、いったん解消する動きも広がった。S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、小売、自動車・同部品、消費者サービス、メディアの上昇が目立った一方で、エネルギーのみが下落した。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比210円高の2万7260円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比100円安の2万6950円で始まり、一時2万6870円まで売られた。売り一巡後は2万6900円を挟んだ保ち合いが続くなか、米国市場の取引開始後にリバウンド基調を強めると、一気にプラスに転じた。買い一巡後は2万7100円~2万7150円辺りでのレンジ推移となるなか、終盤にかけてレンジを上放れる格好で2万7270円まで買われ、2万7210円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。米国市場では米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを加速しても景気は底堅さを保つとの見方から、ハイテク株を買い戻す動きも見られた。日経225先物はナイトセッションで、抵抗線として意識される75日移動平均線を突破し、25日線を捉えてきた。25日線水準を明確に上放れてくるようだと、ショートカバーも入りやすいだろう。

 朝方のギャップスタートによって短期的にはロングが積み上がりやすい。買い一巡後の上値の重さが意識されるようだと戻り待ちのショートに振られやすくなるため、75日線が位置する2万7000円での底固めから、2万7000円~2万7500円のレンジにシフトしておきたいところだ。

 VIX指数は21.37に低下し、前日の75日線に上値を抑えられる格好で調整が継続し、25日線を下回ってきた。一時20.36まで低下する場面も見られており、リスク選好に向わせやすいだろう。

 また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.24倍と75日線を支持線とした直近のレンジでの推移だった。ギャップスタートから指数インパクトの大きい値がさ株がけん引すると見られ、朝方は日経平均型優位の展開からNT倍率の上昇が想定される。25日、75日線とのゴールデンクロス示現が接近していることもあり、買い一巡後にこう着感が強まる局面では、NTロングによるスプレッド狙いの動きが入りやすそうだ。

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