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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):金ETF、オービック、三菱重

純金信託 <日足> 「株探」多機能チャートより
■純金信託 <1540>  7,535円  +91 円 (+1.2%)  本日終値
 純金上場信託(現物国内保管型)<1540>が3日続伸で連日の上場来高値更新となっている。このほか、SPDRゴールド・シェア<1326>も最高値街道を走り、WisdomTree 金上場投資信託<1672>も上値追いを続け2020年7月以来の高値圏で推移するなど、金ETFの上昇基調が鮮明だ。世界的なインフレ高進やロシアのウクライナ侵攻による地政学リスクを背景に、金市況の上昇が止まらない状況にあり、これに連動するETFが物色人気化している。NY金先物(6月限)は前日まで3日続伸し1948ドル20セントまで水準を切り上げた。外国為替市場では円安が進行しており、円建て金価格は更に上昇が顕著となっている。

■TSIホールディングス <3608>  334円  +4 円 (+1.2%)  本日終値
 TSIホールディングス<3608>はしっかり。11日の取引終了後に発表した3月度の月次売上情報で、既存店売上高が前年同月比0.5%減と2カ月連続で前年実績を下回ったものの、2月の同5.1%減から改善しており、これが好感された。オンラインショップは同9.0%減だったが、小売店が同3.0%増と伸長したことが寄与した。

■オービック <4684>  18,270円  +20 円 (+0.1%)  本日終値
 オービック<4684>が反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「2022年3月期の連結営業利益は、前の期比1割増の540億円前後だったことが分かった」と報じられており、会社予想(520億円)を20億円程度上回るとの観測が好材料視されたようだ。記事によると、ネット経由でシステムを利用するクラウドの採用が好調なほか、ERP(統合基幹業務システム)「オービック7」の受注が膨らんだという。また、23年3月期も増益が続く公算が大きいともしている。なお、決算発表は4月21日の予定だ。

■三菱重工業 <7011>  4,074円  +2 円 (+0.1%)  本日終値
 三菱重工業<7011>が頑強な値動き、日経平均が急落するなかで4日続伸と強さを発揮している。市場では「ロシアのウクライナ侵攻で地政学リスクが高まるなか、リアル防衛関連(防衛関連株の本命)として注目が集まっている。直近では米国でクリーン水素の事業化に乗り出すとの報道やENEOSホールディングス<5020>とプラント巡回点検防爆ロボットの実用化に向けた第二世代機の共同開発完了といったニュースが株価を刺激しているが、マーケットでは防衛関連としての位置付けでみる向きが多いと思われる」(中堅証券ストラテジスト)という見方が出ていた。

■ライク <2462>  1,924円  -208 円 (-9.8%)  本日終値  東証プライム 下落率4位
 ライク<2462>が大幅安。同社は11日取引終了後に22年5月期第3四半期累計(21年6月~22年2月)の連結決算を発表し、経常利益が前年同期比7.9%減の24億6300万円となったことがネガティブ視されたもよう。また、前日に年初来高値を更新していたことで売りが出やすくなっている面もあるようだ。売上高は同5.2%増の413億800万円で着地した。主力の子育て支援サービス事業などが順調に伸びたものの、経常利益については認可保育園の期中開園有無(前期は第3四半期までに4カ所開園、今期は期中開園なし)による営業外収益の減少が影響した。なお、通期業績予想は売上高575億円(前期比5.9%増)、経常利益55億円(同3.0%増)とする従来見通しを据え置いている。

■タマホーム <1419>  2,304円  -182 円 (-7.3%)  本日終値
 タマホーム<1419>が急反落。11日の取引終了後、22年5月期第3四半期累計(21年6月~22年2月)の決算を発表し、営業利益は73億4800万円(前年同期比21.2%増)と好調だった。ただ、直近3カ月(12月~1月)でみると2ケタ減益となっていることから、これを嫌気した売りが出たようだ。第3四半期累計の売上高は1674億8000万円(同15.1%増)で着地した。コロナ禍に伴う戸建住宅再評価の動きやリモートワークなど生活様式の変化を追い風に、引き続き注文住宅やリフォームの受注が好調だった。あわせて、年間配当予想の増額修正を発表しており、115円から120円(前期100円)に見直した。

■コスモス薬品 <3349>  12,840円  -840 円 (-6.1%)  本日終値
 コスモス薬品<3349>が大幅続落し年初来安値を更新した。11日の取引終了後に発表した第3四半期累計(21年6月~22年2月)連結決算が、売上高5588億8500万円、営業利益218億9700万円、純利益164億5500万円となり、会計基準の変更に伴い前年同期との比較はないものの、前年同期との単純比較で営業利益が15.8%減となったことが嫌気された。66店舗の新規出店を行ったことが売上高に貢献したものの、それに伴いコストが増加したことが利益を圧迫した。また、前年に物流センターの売却益を計上した反動も出た。なお、22年5月期通期業績予想は、売上高7500億円、営業利益332億円、純利益250億円の従来見通しを据え置いている。

■レーザーテック <6920>  17,700円  -440 円 (-2.4%)  本日終値
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>がいずれも安く始まるなど、半導体製造装置関連株が下値模索の動きを続けている。世界的な半導体需要の逼迫がいわれるなかも、ここにきて不安材料が浮上している。経済が停滞傾向をみせる中国では足もとスマートフォンやパソコンなどの出荷台数の減少が確認されており、半導体も先行きの需要後退が警戒されている。一方で米長期金利の上昇が一段と顕著でグロース株には向かい風が強まっており、機関投資家の半導体セクターの保有株を減らす動きが関連銘柄の株価に反映されている。前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が続落し2%強の下げをみせており、東京市場でも同関連株は時価総額上位の主力銘柄を中心に売り優勢の地合いとなっている。

■堺化学工業 <4078>  1,816円  -43 円 (-2.3%)  本日終値
 堺化学工業<4078>は反落。11日の取引終了後、酸化チタンを6月1日の納入分からキロ当たり50円値上げすると発表したが、全般安もあって好材料視する動きは限定的となったようだ。原料鉱石は世界的に需給がタイトになり価格が高騰していることに加え、製造や供給にかかる費用も引き続き上昇し自助努力によるコストアップ分の吸収が限界に達していることから、価格是正を行うという。

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