【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万8000円水準で強弱感が対立も、リバウンドを想定した押し目狙いのロング
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 27950 +160 (+0.57%)
TOPIX先物 1966.5 +8.5 (+0.43%)
シカゴ日経平均先物 28000 +210
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
4日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。ロシア軍による民間人虐殺が報じられるなか、欧州連合(EU)が対ロ制裁の強化を検討していると伝わったことが重荷となり、売り先行で始まった。ただし、中国当局が海外上場の財務データ共有に関する機密保持規則案を修正したことで、中国企業の米上場廃止リスクが後退。中国のハイテク企業が買い直されるなか、米半導体株などへ物色が波及し上昇に転じた。また、新たな四半期に入ったことで、資金流入期待も相場を支える格好となった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、メディア、小売が上昇する一方、保険、ヘルスケア機器・サービス、公益事業が下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比210円高の2万8000円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比100円安の2万7690円で始まり、2万7630円まで売られた後は下げ幅を縮め、2万7750円辺りでこう着。ただし、米国市場の取引開始後にリバウンド基調を強めプラスに転じると、一気に2万7900円水準を回復した。終盤にかけて上げ幅を拡大させており、一時2万8020円まで買われ、2万7950円で取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。米半導体株が軒並み買われているため、前日に日経平均株価の重荷となった東京エレクトロン<8035>などを見直す動きも期待されやすい。また、ツイッター<TWTR>がテスラ<TSLA>のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が株式を大量取得したことが材料視され、27%を超える上昇となったこともハイテクセクターへの支援材料になりそうだ。
ウクライナ情勢は相場の重荷となるものの、昨日の日経平均は引けにかけて新年度入りに伴う資金が入ったと見られ上昇に転じていた。米国においても資金流入への期待が支えとなっている。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨の公表を控えて上値追いの動きは限られるだろうが、底堅さは意識されそうだ。
そのため、日経225先物は2万8000円水準では強弱感が対立するものの、短期的に売られる局面においては、その後のリバウンドを想定した押し目狙いのロングとなろう。VIX指数は18.57に低下していることから積極的にはショートは仕掛けづらく、早い段階でショートカバーに向わせそうである。オプション権利行使価格の2万8000円を中心に上下の権利行使価格である2万7875円、2万8125円での短期的なトレードも入りやすいだろう。
また、NT倍率は14.19倍に低下し、支持線として意識される75日移動平均線を下回ってきた。75日線は14.21倍辺りに位置しているため、同線を上回ってくるようだと、NTロングによるスプレッド狙いの動きも意識されそうだ。
株探ニュース