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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 VIX指数は18.90に低下し、リスク選好からショートカバーが入りやすい需給状況に


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28280 +360 (+1.28%)
TOPIX先物 1984.0 +23.0 (+1.17%)
シカゴ日経平均先物 28340 +420
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 29日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。ロシアとウクライナの交渉団がトルコで停戦協議を再開。ロシア国防省がウクライナの首都キエフなどで軍事活動を縮小すると表明したことが報じられ、停戦に向けた協議の進展が期待されて買い優勢となった。NYダウは2月10日以来の3万5000ドルを回復。長期金利の低下を背景にハイテク株も買われ、ナスダックの上昇率は1.8%超だった。S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、不動産、消費者サービス、ソフトウエア・サービス、半導体・同製造装置が2.0%を超える上昇となった一方で、下落はエネルギーのみだった。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比420円高の2万8340円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比100円高の2万8020円で始まり、その後2万7940円まで上げ幅を縮めた後はリバウンド基調を強め、米国市場の取引開始後には2万8410円まで買われる場面もあった。買い一巡後は利食いに押されて2万8100円~2万8300円辺りでの保ち合いを経て、2万8280円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。3月半ば以降の急ピッチのリバウンドで2万8000円回復後は同水準でのこう着を続けていたが、ナイトセッションで上放れる形状を見せており、ショートカバーを誘うほか、押し目待ちの水準も下値を切り上げる動きに向かわせることになろう。

 日経平均株価の3月決算企業の配当権利落ち分は230円程度と見られるが、これを即日吸収する形での上昇となる可能性がある。3月25日につけた高値2万8338円をクリアしてくるようだと、センチメント改善につながるほか、先高期待が高まりやすくなりそうだ。

 なお、配当再投資に伴う先物の買いは現物の取引終了後の15分間で一気に入ってくると見られている。1兆円~1兆3000億円程度と見込まれており、これを2日間程度に分けて入れてくると予想されている。日中は先回り的な買いも想定される一方で、引け間際には先回り筋の利益確定により弱含む局面も想定されるため、短期的には現物の大引け間際での押し目狙いのスタンスに向わせそうである。もっとも、明日は期末の株式比率の修正に伴う買い需要への思惑もあるため、下値の堅さは意識されやすいだろう。

 VIX指数は18.90に低下した。19.00を下回るのは1月12日以来となる。リスク選好の動きが高まりやすく、オーバーシュート気味にショートカバーが入りやすい需給状況になりそうである。買い一巡後はこう着感が強まる局面もありそうだが、利食いにより2万8000円に接近する局面では押し目狙いのロングを想定しておきたい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.23倍に上昇しており、75日移動平均線を挟んで推移していた。朝方は日経平均型優位の展開となるものの、その後は配当再投資に伴うTOPIX先物への買いが見込まれるなか、横ばい推移といったところか。


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