【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東芝、フロンテオ、レナ
東芝 <日足> 「株探」多機能チャートより
東芝<6502>が5日続伸。この日の午前中、手のひらサイズのLiDARを開発したと発表しており、これが好材料視された。LiDARは、レーザー光を物体に反射させ、戻ってくるまでの時間を計測して距離を測る、自動運転や社会インフラ監視に不可欠な「目」の役割を担う距離計測技術のこと。同社では、計測装置の一部である投光器のサイズを4分の1にする実装技術と計測可能な距離を向上させる投光器制御技術を開発することで、手のひらサイズである206立方センチメートル(投光器を2台実装)で、世界トップクラスとなる解像度1200×84の画質において、世界最長計測距離300メートルの達成に成功したという。投光器の数や配置を変えることで、用途に合わせて計測範囲をカスタマイズすることにより、長距離計測が求められる道路監視に加えて広角性能が求められる建物内のAGV(無人搬送車)自動運転など、適用範囲の拡大が期待できるとしている。
■オカモト <5122> 4,035円 +45 円 (+1.1%) 本日終値
オカモト<5122>が4日続伸。17日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を40万株(発行済み株数の2.18%)、または20億円としており、取得期間は3月22日から12月31日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上を図るとともに、将来の機動的な資本政策を可能とすることが目的としている。
■FRONTEO <2158> 2,010円 +6 円 (+0.3%) 本日終値
FRONTEO<2158>が5日続伸。17日の取引終了後、自然言語処理AIエンジン「KIBIT(キビット)」を活用したビジネスデータ分析支援システム「Knowledge Probe」が、かんぽ生命保険<7181>に採用されたと発表。かんぽ生命では、全国の郵便局やコールセンター、カスタマーサービスセンター、支店及びWEBサイトなどで月間約10万件の「お客さまの声」を受け付けているが、同システムの導入により「お客さまの声」のAIによる全件解析を実現し、早期提供や人による検知漏れリスクの低減を図ることで業務効率化と高度化を実現したという。また今後は、潜在期待発掘やCX(顧客体験価値)向上への活用も検討するとしている。
■トヨタ自動車 <7203> 2,020円 -16 円 (-0.8%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が強弱観対立のなかも売り優勢。株価は今月8日に1800円割れ目前まで水準を切り下げたが、その後は外国為替市場でのドル高・円安進行を追い風に戻り足を強めていた。ただ、半導体不足の影響に伴う自動車生産への影響を引き続き受けている状況にある。同社は17日に、4~6月のグローバル生産計画を発表、4月の生産台数は75万台程度(従来計画90万台)から下方修正した。これを受け、目先は上値を見込んだ投資資金の流入も限定的となっている。
■レナサイエンス <4889> 498円 +80 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値
レナサイエンス<4889>がストップ高。17日の取引終了後、東京医科歯科大学病院と共同研究契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。米国ノースウェスタン大学との共同研究から、同社が開発したPAI-1阻害薬RS5614がFGF23関連性低リン血症性くる病の治療薬として有効であることを示唆する知見(非臨床試験)が得られたという。同社では今回の共同研究契約により、FGF23関連性低リン血症性くる病患者に対するRS5614の有効性及び安全性を探索する臨床研究を東京医科歯科大学病院と実施するとしている。なお、同件による22年3月期業績予想の変更はないとしている。
■ピクセルカンパニーズ <2743> 50円 +8 円 (+19.1%) 本日終値
ピクセルカンパニーズ<2743>が大幅高。同社は17日、グループのピクセルソリューションズとともに、ブロックチェーンVR(仮想現実)空間「Decentraland」に、複合リゾート施設などを建設する「メタ・リゾートTOKYO(仮称)」開発プロジェクトのテストマーケティングを開始したと発表。同社グループが構想する「メタ・リゾートTOKYO(仮称)」とは、NFTを活用したメタバース上で日本文化を全世界に発信するため、世界的に人気のVRプラットフォーム「Decentraland」に東京をイメージした仮想空間に複合リゾート施設などを建設し、新たな雇用と経済活動を生み出すことを目指す開発プロジェクト。同プロジェクトの本格的な開発を前に、このほどテストマーケティングを兼ねた試みとしてグループのメタバース支店「PIXEL Decentraland Branch(仮称)」を開設したという。
■ラストワンマイル <9252> 1,310円 +169 円 (+14.8%) 本日終値
ラストワンマイル<9252>が急反発。17日の取引終了後、音声広告に関する新規特許を取得したと発表しており、これが好材料視された。今回取得した特許は「会話時における広告ワードと感情推定を紐づけた課金機能」に関するもの。同社では、広告主が音声広告を出稿した際に、オペレーターが発する広告ワードに関連し受話者が広告主の期待した感情を引き起こされた際に、その感情と広告キーワードを紐づけて広告フィーを支払うようなプラットフォームに活用することを検討しているという。
■SKIYAKI <3995> 408円 +33 円 (+8.8%) 本日終値
SKIYAKI<3995>は大幅に3日続伸。同社は17日取引終了後、22年1月期の連結営業利益は9700万円(前の期比25.1%減)だったと発表した。23年1月期連結業績予想については、売上高24億5500万円、営業利益1億4000万円、純利益1億600万円と開示した。「収益認識に関する会計基準」適用のため、前年との比較は記載されていない。会計基準変更で単純な比較はできないものの、今期営業利益は前期に比べて増える見通しであり、これが好感されているもよう。前期はプラットフォーム事業で人員増及び昇給に伴う人件費増加に加え、アーティストの権利獲得のためのライセンス費用が発生したため、売上原価や販売費及び一般管理費が増加した。今期は売上高の増加に伴う決済代行会社向け回収手数料の増加、「Bitfan」の認知向上及びユーザー数増加を目的とした広告宣伝費の増加、人件費増加を含めた販売費及び一般管理費の増加を見込んでいるとした。
■ACSL <6232> 1,770円 +128 円 (+7.8%) 本日終値
ACSL<6232>は5連騰。17日の取引終了後、日本初となる量産型物流専用ドローン「AirTruck(エアートラック)」の受注を開始したと発表しており、これが好感された。AirTruckは、同社とエアロネクスト(東京都渋谷区)が共同で開発し、エアロネクストの機体構造設計技術4D GRAVITY搭載の用途特化型ドローンで、ペイロード5キロ、レベル3(無人地帯における目視外飛行)を遠隔操縦で実施可能などの特徴を持つ。これまでの実証実験により、ラストワンマイル配送における物流業界の課題を解決し、量産化に至ったとしている。またきょう午前、昨年12月に受注を開始した小型空撮ドローン「SOTEN(蒼天)」の出荷を開始したと発表。SOTENは、既に初期ロットの600台を超える受注があり、追加生産も決めたとしている。
■内海造船 <7018> 1,200円 +83 円 (+7.4%) 本日終値
内海造船<7018>は反発。同社は17日取引終了後、未定としていた22年3月期の年間配当予想を20円と開示した。鋼材単価の大幅な値上げに加え、機材価格の上昇などにより厳しい経営環境が続いていることから、これまで配当予想を未定としていた。前期は無配だったため、2期ぶりの復配となる見通し。
株探ニュース