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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):INPEX、ABCマート、Uアローズ

INPEX <日足> 「株探」多機能チャートより
■INPEX <1605>  1,344円  +28 円 (+2.1%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油関連株が高い。2日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月限が前日比7.19ドル高の1バレル=110.60ドルに急伸。一時、112.51ドルと11年5月以来、約11年ぶりの高値をつけた。ウクライナ情勢の緊迫化を背景にロシアからの供給が滞ることへの懸念が膨らんでいる。また、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国からなる「OPECプラス」は、4月以降も現行の増産ペースを維持し追加増産には応じなかったことも、原油価格の上昇要因となった。

■エービーシー・マート <2670>  4,965円  +100 円 (+2.1%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>は3日ぶりに反発。2日の取引終了後に発表した2月度概況で、既存店売上高が前年同月比8.3%減と3カ月ぶりに前年実績を下回ったが、想定内との見方が強い。全国的に気温の低い日が続いたことから春物の需要が伸び悩んだほか、新型コロナウイルス感染症の拡大も集客に影響し客数は同17.2%減となったことが響いた。商品別では、レザーカジュアルやローファーの販売が好調に推移した。なお、全店売上高は同7.9%減だった。

■ユナイテッドアローズ <7606>  1,685円  +33 円 (+2.0%)  本日終値
 ユナイテッドアローズ<7606>は4日ぶりに反発。同社は2日取引終了後に2月度月次売上概況(速報)を発表し、小売りとインターネット通販を合わせた既存店売上高は前年同月比0.9%減となった。下振れは6カ月ぶり。全社売上高は同4.9%減となり、5カ月ぶりに下回った。セール在庫抑制によるセール売上高の減少や、低気温による春物需要の伸び悩みなどが影響したとしている。

■すかいらーく <3197>  1,528円  +22 円 (+1.5%)  本日終値
 すかいらーくホールディングス<3197>は反発。同社は2日取引終了後、2月度の既存店売上高(速報)は前年同月比6.9%減、全店売上高は同7.7%減だったと発表した。いずれも3カ月ぶりに下回ったが、全体相場の地合いが好転するなか、悪材料とみる売りは限定的のようだ。新型コロナウイルスの感染再拡大によって顧客の出控え傾向が続いていたが、感染者数減少とワクチン接種率の上昇に伴い、月末にかけては徐々に回復したという。なお、今回のオミクロン株ではワクチン未接種の12歳未満の児童や園児において感染が急拡大したため、ファミリー層の外出自粛が特に顕著だったとしている。

■キョーリン <4569>  1,830円  +26 円 (+1.4%)  本日終値
 キョーリン製薬ホールディングス<4569>が3日ぶりに反発。2日の取引終了後、子会社の杏林製薬が新型コロナウイルス核酸検出キット「GeneSoC SARS-CoV-2 N2 検出キット」の製造販売承認を取得したと発表しており、これが好材料視された。同キットは核酸検査装置である「GeneSoC」を用いて、新型コロナウイルスを15分程度で検出することが可能という。2日に厚生労働省から体外診断用医薬品として承認を取得し、4月中をメドに発売するとしている。

■プレナス <9945>  2,015円  +28 円 (+1.4%)  本日終値
 プレナス<9945>は反発。同社は2日取引終了後に2月の月次速報を発表し、国内事業では、ほっともっとの既存店売上高が前年同月比4.7%増、全店が同4.1%増となった。前年同月を上回るのはともに2カ月連続。また、やよい軒の既存店売上高は同10.1%増、全店は同8.6%増となり、ともに4カ月連続で前年同月を上回った。

■東京エレクトロン <8035>  56,760円  +260 円 (+0.5%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置の主力銘柄が買い戻される展開。前日の米国株市場ではパウエルFRB議長の議会下院での証言を受けて安心感が広がり、幅広く買いが優勢となったが、そのなかインテル<INTC>が4.4%高と値を飛ばすなど半導体関連株の上昇が目立った。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も急反発をみせており、この流れが東京市場にも波及している。東京市場もここ半導体関連はグロース株からバリュー株へのシフトが進むなか調整色を強めていたが、目先は値ごろ感からの押し目買いや空売り筋のシュートカバーが株価に浮揚力を与えている。

■SREホールディングス <2980>  3,135円  -700 円 (-18.3%) ストップ安   本日終値  東証1部 下落率トップ
 SREホールディングス<2980>がストップ安。2日の取引終了後、54万4200株の公募とZホールディングス<4689>を売り出し人とする288万2600株の株式売り出し、上限29万900株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表。これを受けて、株式価値の希薄化や株式の需給悪化を懸念する売りが膨らんだ。発行価格は14日から16日までのいずれかの日に決定する予定。調達資金約14億8400万円は既存サービスの競争力・付加価値向上や、不動産領域における新サービス創出に向けた研究開発・ソフトウェア開発費などに充てるとしている。あわせて、ZHD傘下のヤフーとの間で結んでいる業務提携の見直しを発表。共同運営する不動産売買プラットフォーム「おうちダイレクト」を終了させ、新たにヤフーの不動産メディア向け顧客開拓を手掛ける。これに伴い、両社の資本関係も見直すという。SREHD株売り出しにより、ZHDの保有比率は現在の21.46%から2.82%に低下する見通し。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,212円  -54 円 (-1.0%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>は売り買い交錯も堅調。前日は先物主導で日経平均が急落するなか、裁定解消売りを浴びながらもプラス圏で引ける強さをみせ、25日移動平均線を下回ることなく推移したが、きょうはその分上値の重い展開となっている。同社は昨年11月に最大1兆円の自社株購入枠を設定し、その後は着実に自社株買いを実施しており、これが株価の下支え材料となっている。米ハイテク株への積極投資を進めている関係で、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数との連動性が高いが、同指数は前週24日に大陽線を示現して戻りに転じていることで、同社株にとって追い風となっている。株式需給面では信用買い残の整理も進捗、直近2月25日申し込み現在で、信用買い残は1700万株を下回っており、ひと頃と比べ戻り売り圧力は減少しているとみられる。

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