【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:小売り関連、三菱UFJ、JFE
三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
ファンコミュニケーションズ<2461>はカイ気配スタートで大幅高。同社は18日取引終了後、機動的な資本政策の遂行及び株主への利益還元を図るため、300万株(発行済み株式総数に対する割合4.23%)もしくは10億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表した。取得期間は2月21日~7月21日。
■ジーエヌアイグループ <2160> 1,265円 +61 円 (+5.1%) 11:30現在
ジーエヌアイグループ<2160>が逆行高している。前週末18日の取引終了後に発表した21年12月期連結決算概要で米国子会社のカルゲン社について、次回資金調達ラウンドにより、計算書類では連結子会社から持ち分法適用会社に変更される可能性があると発表。この変更により、IFRS基準上の損益に関しては税引き前及び純利益が改善する可能性があるとしていることから、これを好感した買いが入っているようだ。
■コスモス薬品 <3349> 15,700円 +510 円 (+3.4%) 11:30現在
コスモス薬品<3349>やマツキヨココカラ&カンパニー<3088>などドラッグストアやセブン&アイ・ホールディングス<3382>などコンビニエンスストア、食品スーパーやホームセンターを展開するスーパーバリュー<3094>など小売セクターに物色の矛先が向かっている。新型コロナウイルスのオミクロン株感染拡大にピークアウト感がでるなか、これまでまん延防止等重点措置の解除を先取りする形で買い戻しが活発化している。足もとでは業績面で今期好調なハイテク系グロース株が来期の反動を警戒され売られる一方、コロナ禍から脱却し来期の収益環境に追い風が予想される小売関連株に、投資資金のシフトが観測される。
■NECネッツエスアイ <1973> 1,753円 +31 円 (+1.8%) 11:30現在
NECネッツエスアイ<1973>は朝安スタートも切り返しプラスに転じている。午前10時ごろ、「自治体DXコーディネートサービス」の提供を開始したと発表しており、これが好感されている。同サービスは、同社のデジタル化推進コンサルタントが顧客と伴走しながら現状業務の可視化・分析を行い、デジタル化の対象となる業務を抽出し対策案を整理。その結果をもとに、顧客が抱える課題の解決に適したICT・デジタルトランスフォーメーション(DX)サービスや運用サービスを提案するとともに、DX推進計画の策定を支援するという。なお、同社では25年までに150自治体へのサービス提供を目指すとしている。
■三菱UFJ <8306> 739.1円 +12.8 円 (+1.8%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が全般地合い悪に抗して反発。また、第一生命ホールディングス<8750>も前週末終値近辺で頑強な値動きを示している。FRBの金融政策転換の動きが明らかとなるなか、米長期金利は次第に水準を切り上げているが、これを受けて国内でも金利上昇圧力が顕在化している。新発10年国債利回りは0.2%台が既に定着しているほか、超長期債である20年債利回りも年初から一貫して水準を高めている。20年債利回りの上昇傾向は、とりわけ長期運用を行う大手生保にとっては追い風材料となる。
■JFE <5411> 1,701円 +26 円 (+1.6%) 11:30現在
ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>は4日続伸している。この日午前2時ごろの日本経済新聞電子版で、子会社のJFEスチールが「自動車部品や産業機械などに使う棒鋼と線材について、3月契約分から販売価格を全品種で1トン1万5千円引き上げる」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、鉄鉱石や原料炭など主原料の価格やエネルギーコストなどが上昇していることから、製品に転嫁するという。なお、値上げは21年9月分以来6カ月ぶりとなる。
■住友金属鉱山 <5713> 5,414円 +52 円 (+1.0%) 11:30現在
住友金属鉱山<5713>が全体急落相場のなか、前週末に続く上昇で頑強な値動きが目立つ。米国をはじめとする世界的なインフレ懸念に加え、ウクライナ情勢の緊迫化を受け日米ともに株式市場ではリスク回避ムードが強い。しかし、コモディティ価格上昇が続くなか、2月以降は金価格も急速に上値を追う展開となっており、非鉄株の一角には投資資金が流入している。金市況と株価連動性の高い同社株には、ハイテク系グロース株からの資金シフト先として株価に浮揚力が働いている。
■東京海上 <8766> 7,078円 +40 円 (+0.6%) 11:30現在
東京海上ホールディングス<8766>はしっかり。前週末18日の取引終了後、1750万株の自社株を3月31日付で消却すると発表しており、これが好材料視されている。なお、消却後の発行済み株数は6億8000万株となる。
■シャープ <6753> 1,183円 -131 円 (-10.0%) 11:30現在 東証1部 下落率2位
シャープ<6753>がマドを開けて急落。前週末18日の取引終了後、液晶パネル製造の堺ディスプレイプロダクト(堺市堺区)の子会社復帰に向けた協議開始を発表しており、買収による財務内容の悪化を懸念した売りが先行しているようだ。テレビ事業や業務用ディスプレイ事業において、コスト構造上大きな割合を占める高品位パネルの安定調達につなげる狙いがある。シャープは今後、堺ディスプレイプロダクト株の80%を保有する海外ファンドから株式を取得する見通し。なお、あわせて開示された堺ディスプレイプロダクトの直近2020年度の業績は、売上高が1052億1100万円、最終損益が1019億9400万円の赤字。
■DIC <4631> 2,665円 -80 円 (-2.9%) 11:30現在
DIC<4631>は3日続落。同社は18日取引終了後、22年12月期連結業績予想について、売上高9500億円(前期比11.1%増)、営業利益540億円(同25.9%増)、純利益280億円(同6.4倍)、年間配当予想100円(前期は100円)と開示したが、全体相場の地合いが悪化する中で買いの反応は限定的のもよう。21年12月期連結営業利益は428億9300万円(前の期比8.1%増)。高付加価値製品である半導体、電気・電子向け材料などの出荷が好調に推移した。また、生活必需品である食品包装分野の出荷が堅調だった。あわせて長期経営計画を策定したと発表しており、「インキ製品に依存しない事業ポートフォリオ確立」などによって、25年12月期売上高1兆1000億円、営業利益800億円、30年12月期売上高1兆3000億円、営業利益1200億円を数値目標として掲げた。
■レーザーテック <6920> 21,065円 -390 円 (-1.8%) 11:30現在
レーザーテック<6920>が大幅安で3日続落、下値模索の動きを余儀なくされている。前週末の米国株市場では主要株価指数が揃って下落するなか、インテル<INTC>が5%超の下落となるなど半導体セクターも軟調な銘柄が目立っており、東京市場でもこの流れを引き継ぐ形で同社株など半導体主力株に対する逆風が強い。同社株は、半導体マスクブランクス検査装置で世界シェアを独占し成長期待は強いものの、足もとのPERの高さがネックとなっている。テクニカル的には13週・26週移動平均線のデッドクロスが接近しており、仮にこれが示現した場合は2020年10月以来約1年4カ月ぶりとなる。株価は年初から急落していることで、目先値ごろ感も漂うが、積極的な買いが入りにくい状況にある。
■日経レバ <1570> 13,585円 -210 円 (-1.5%) 11:30現在
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が一時4.3%安に売り込まれ、再び1万3000円大台攻防を意識させる局面にある。日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで、価格変動率は日経平均の2倍に基本設定されており、全体相場のボラティリティが高まる場面では個人投資家などをはじめ短期筋の売り買いが活発化する傾向が強い。きょうは、ウクライナ情勢の緊迫化を背景とした前週末の米株急落を受け、リスク回避ムードが一気に高まっており、信用取引で買いポジションを積み上げた投資家の売りがかさむ展開となっている。信用買い残は2月10日申し込み現在で4週ぶりに1000万株を下回っている。
■ペルセウス <4882> 416円 +80 円 (+23.8%) ストップ高 11:30現在
ペルセウスプロテオミクス<4882>はストップ高。SBI証券が18日付のレポートで、投資判断「買い」、目標株価1000円でカバレッジを開始しており、材料視されているようだ。同社は抗体開発技術に強みを持つ創薬型のバイオベンチャー。東京大学先端科学技術研究センターシステム生物医学ラボラトリーで開発された技術を基盤として設立された。SBIでは同社のパイプライン品目の中で、企業価値の大半を占めるトランスフェリン受容体阻害薬「T003」に注目。真性多血症患者を対象に第1相試験(P1)が実施中であり、メカニズム上ほぼ全ての血液がんに効果が期待できる。SBIでは、真性多血症患者を対象とした P1完了以降、急性骨髄性白血病(AML)や非ホジキンリンパ腫(NHL)などへの開発拡大が進むと予想しているとした。
■グロームHD <8938> 831円 +71 円 (+9.3%) 11:30現在
グローム・ホールディングス<8938>が大幅反発している。前週末18日の取引終了後、22年3月期の期末配当予想について、従来予想は無配だったが6円を実施すると発表しており、3期ぶりの復配見通しを好感した買いが入っている。同時に連結業績予想について、売上高を31億円から23億7800万円(前期比40.1%減)へ、営業利益を6億円から2億8400万円(同24.7%減)へ、最終利益を5億6700万円から4億1800万円(前期2億5500万円の赤字)へ下方修正した。アライアンス先医療機関の施設数や保有病床数は順調に拡大しているものの、アライアンス先医療機関への経営指導以外のサービスの提供による売り上げが、コロナ禍でその推進に遅れが生じていることが要因としている。
●ストップ高銘柄
ジーダット <3841> 2,003円 +400 円 (+25.0%) ストップ高 11:30現在
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース