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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 「逆行高」で三重苦を打ち破る!

株式アドバイザー 北浜流一郎

「『逆行高』で三重苦を打ち破る!」

●全般市場から視点を転じる大切さ

 まさにわれわれは、いま三重苦に見舞われている。それは(1)ウクライナ情勢の緊迫化、(2)インフレ進行、(3)世界的な利上げ観測である。

 これらが1つだけ発生したとしても対応に苦慮するというのに、3つが同時では戦争なら正面、背後、上空から一斉に攻撃されているようなもので、どこへ逃げてよいか分からなくなる。せいぜい穴に潜り込んでいるしかない。

 株式投資の場合、そうやってジッとしていても、持ち株の株価がどんどん下げてしまうのだから、対応は非常に困難となる。

 しかし、これは市場全体、もしくは日経平均株価をベースにして現状への対応策を考えた場合のことだ。これは確かに難しい局面であり、特にロシアがウクライナに侵攻するのか否かについて、なんら確定的な材料も持たないわれわれは、悲観するしかないことになる。

 だが、視点を変えると、着実に水準を上げている業種や銘柄は多数ある。投資ではこの点に目を向けるべきだ。これが大事であり、いまなら総合商社株海運株非鉄株 アフターコロナ関連株などがその対象になる。

●バフェット氏の慧眼に学ぶ

 この点で思い起こすのが、2020年8月末のことだ。90歳の誕生日を迎えたウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ<BRK.A>が突然、日本の5大総合商社(伊藤忠商事 <8001> 、三菱商事 <8058> 、住友商事 <8053> 、三井物産 <8031> 、丸紅 <8002> )各社の株を5%購入したと発表したのだ。

 それから1年半ほど。5大商社株は現在、軒並み新値を更新している。

 バフェット氏の会社が5大商社株に投資した2020年8月は、世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、多くの銘柄が波乱の動きになっていた。5大商社株も低迷を続けていた。

 バフェット氏の会社はそんなところで仕込んだのであり、その成果が現在表れていることになる。これは改めて書くまでもなく、参考にしてよいのではないだろうか。

 さて、注目銘柄だが、まずは私鉄各社から京浜急行電鉄 <9006> 、東武鉄道 <9001> 、小田急電鉄 <9007> だ。期限を20日としていた21道府県に出されていたまん延防止等重点措置は3月6日まで延長される方針だ。3月6日が期限であった東京など14都県と足並みを揃えた形だが、それ以降は解除される可能性が高いと見てよく、今後人流は正常化するだろう。それは私鉄の利用増となるので株価も期待が持てる。

 食品関連各社が製品値上げに前向きとなっていることを考えると、仕事中でもつい手が出てしまう「柿の種」のメーカーである亀田製菓 <2220> のほか、カルビー <2229> 、そして新庄ビッグボスのパフォーマンスと采配が大期待される日本ハム <2282> が魅力的だ。

 アフターコロナ関連株では、日本空港ビルデング <9706> 、高島屋 <8233> 、共立メンテナンス <9616> を。やや値動きが粗く手掛けにくいが、格安旅行ツアーなどの比較サイト「トラベルコ」を運営するオープンドア <3926> もなお上昇余力ありと見てよい。

2022年2月18日 記

株探ニュース

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