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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ブリヂストン、アサヒ、任天堂

任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本マイクロニクス <6871>  1,720円  +128 円 (+8.0%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位
 日本マイクロニクス<6871>が大幅高で出直り相場の様相を強めている。1月28日に下ヒゲの長い十字足で底入れを確認、その後は調整を交えながらも下値を切り上げ、目先は5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現、中長期波動の分水嶺である75日移動平均線クリアも目前に捉えている。メモリー向けプローブカードを中心に半導体計測機器を主力展開している。世界的な半導体不足が顕著となるなか、半導体メーカーの生産能力増強の動きが相次いでおり、同社の収益環境に吹く追い風が意識されている。特に直近では台湾の半導体受託生産最大手のTSMC<TSM>が熊本県の新工場への追加投資を発表、投資金額は日本円にして1兆円近くに達する見込みとなっており、同社にもビジネスチャンスが高まっているとの見方だ。

■ブリヂストン <5108>  5,249円  +348 円 (+7.1%)  11:30現在
 ブリヂストン<5108>は大幅高で続伸している。同社は15日取引終了後、資本効率向上に資する機動的な資本政策として、2500万株(発行済み株式総数に対する割合3.5%)もしくは1000億円を上限とする自己株式の取得枠を設定することを発表した。取得期間は2月17日~12月13日。あわせて、22年12月期連結業績予想について、売上高3兆6500億円(前期比12.4%増)、純利益2800億円(同28.9%減)、年間配当170円(前期は170円)と開示した。タイヤ需要は日本・アジアで市販用が回復する見通し。21年12月期連結売上高は3兆2460億5700万円(前の期比20.4%増)、純利益は3940億3700万円(前の期は233億100万円の赤字)だった。プレミアム領域を中心にグローバルのタイヤ販売が大きく伸長した。

■アサヒ <2502>  5,132円  +259 円 (+5.3%)  11:30現在
 アサヒグループホールディングス<2502>は大幅続伸。同社は15日取引終了後、22年12月期連結業績予想について、売上高2兆4500億円(前期比9.6%増)、営業利益2175億円(同2.6%増)、純利益1465億円(同4.6%減)、年間配当予想111円(前期は109円)と開示した。21年12月期連結営業利益は2119億円(前の期比56.8%増)となり、事業セグメント別の営業利益は飲料が前の期比2.2倍、国際が同2.1倍となった。生産・物流拠点の再編計画も発表した。アサヒビール神奈川工場と四国工場は23年1月末に操業を終了し、アサヒビール博多工場は25年末をメドに操業を終了し、近隣へ移転する予定とした。

■IDEC <6652>  2,365円  +109 円 (+4.8%)  11:30現在
 IDEC<6652>は大幅高で4日ぶりに反発。15日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好材料視されている。上限を100万株(発行済み株数の3%)、または25億円としており、取得期間は2月16日から6月30日まで。資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的という。

■信越化学工業 <4063>  18,515円  +515 円 (+2.9%)  11:30現在
 信越化学工業<4063>が3日ぶりに反発している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「電気自動車(EV)などに使う高機能素材を増産する」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、EVの電池や半導体などに貼り付けて熱を外に逃がすために使うシリコーンを増産するという。25年までに800億円を投じ、生産能力を現在に比べて最大2倍にするとしている。

■日本郵船 <9101>  9,930円  +270 円 (+2.8%)  11:30現在
 日本郵船<9101>が商い大きく膨らませ反発。また、商船三井<9104>や川崎汽船<9107>など大手海運株が買い人気を集め、業種別値上がり率で海運セクターは33業種中2位となっている。前日の米国株市場では売り込まれたハイテク株中心に買い戻しの動きが強まったが、米長期金利上昇に対する警戒感が強まるなか、バリュー株への資金シフトの動きは継続している。大手海運は超低PERで配当利回りも際立って高いことから、バリュー株指向の相場で押し目買い対象として常に注目度が高い。特に、これから3月期末が接近することでインカムゲイン狙いの買いが入りやすくなっている。ばら積み船の運賃市況を表すバルチック海運指数も1月下旬を境に反転上昇局面にあり、これも追い風材料となっているもようだ。

■任天堂 <7974>  58,910円  +1,490 円 (+2.6%)  11:30現在
 任天堂<7974>が4日ぶり反発、一時1870円高の5万9290円まで上値を伸ばし、6万円台回復を指呼の間に捉えた。同社株は今週に入りやや売りに押されたとはいえ、日経平均が大きく値を崩すなかで頑強な値動きが際立っていた。きょうは、戻り高値で年初来の高値をつけた2月4日の5万9180円を上抜く場面があった。22年3月期はこれまでの反動で減収減益決算が想定されるが株価への織り込みが進んでおり、市場では「四半期ベースでみると21年10~12月期にデジタルビジネスへのシフトがうまく利いて営業2ケタ増益に転じたことで流れが変わった」(中堅証券ストラテジスト)とする向きもあり、貸株調達による空売りの買い戻しなども観測されるなか、異色の戻り相場を演じている。

■ダイヘン <6622>  4,170円  +105 円 (+2.6%)  11:30現在
 ダイヘン<6622>は続伸。同社は15日取引終了後、1株当たりの株主価値及び資本効率の向上を図るため、15万株(発行済み株式総数に対する割合0.6%)もしくは7億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表した。取得期間は2月16日~3月31日。

■デンソー <6902>  8,625円  +216 円 (+2.6%)  11:30現在
 デンソー<6902>が続伸。前日は全体相場が軟調ななか頑強な値運びをみせていたが、きょうは5日移動平均線を上回り戻り足を強めている。同社は15日、台湾の半導体受託生産最大手TSMC<TSM>とソニーグループ<6758>の合弁会社に約3億5000万ドル出資することを発表した。TSMCは同日に熊本県の新工場への追加投資を発表、ソニーGと連携して投資金額は日本円にして1兆円近くに達する見込みだが、これにデンソーも参画する形となる。自動運転システムなどで使う車載用半導体の安定調達を確保する狙いがある。これを評価する買いを呼び込んでいる。

■極東開発工業 <7226>  1,496円  +36 円 (+2.5%)  11:30現在
 極東開発工業<7226>が反発している。15日の取引終了後、4月1日に発注された分から特装車全製品の販売価格を値上げすると発表しており、これが好材料視されている。原材料となる鋼材、部品やその他資材の価格高騰を受けて生産コストが急激にアップしていることに加え、原油を原材料とする梱包資材や物流分野の価格上昇傾向が続いており、コストダウンなどの企業努力だけでは安定供給やサービスの供給が困難な状況になりつつあることが原因という。値上げの対象はダンプ、テールゲートリフタ、タンクローリ、ごみ収集車など全製品で、値上げ幅は約5~15%としている。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,252円  +94 円 (+1.8%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>は4日ぶり反発。前日の米国株市場ではハイテク系グロース株が買い戻され、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は350ポイント近い上昇をみせた。米ハイテク株へ積極投資する同社はナスダック市場の動向に連動しやすくポジティブ材料となっている。信用買い残は2月10日申し込み現在で1700万株を下回る水準まで整理が進んでいる。信用買い残が1600万株台まで減少したのは昨年8月下旬以来約半年ぶりとなる。一方、米国や中国株市場の株価下落基調が強まるなか、収益環境悪化に対する警戒感が上値を重くしている。

■三菱UFJ <8306>  746.8円  +12.7 円 (+1.7%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が上値指向となっている。米国ではインフレ警戒感から長期金利の上昇傾向が鮮明で、前日の米10年債利回りは終値ベースで再び2%台に乗せてきた。運用利ザヤ拡大期待から、米国株市場ではゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン<JPM>、シティグループ<C>、バンカメ<BAC>など大手金融株が軒並み上昇しており、この地合いを引き継いで、東京市場でも金融セクターの主力銘柄に買いが波及している。

■レーザーテック <6920>  22,270円  +275 円 (+1.3%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株が切り返しに転じている。前日の米国株市場ではウクライナ情勢の緊張緩和を受けて主要株価指数が揃って上昇に転じたが、エヌビディア<NVDA>が好決算を背景に9.2%高と値を飛ばしたのをはじめ半導体関連株への買いが顕著となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も5.5%高と急騰した。また直近では、米国半導体工業会(SIA)が2021年の半導体の世界売上高が前年比26%増の5559億ドルであったことを公表しており、初めて5000億ドル大台を突破したことで、旺盛な半導体需要を裏付ける格好となっている。株価面ではここ半導体主力株は調整色を強めていたこともあり、きょうは値ごろ感からリバウンド狙いの買いが活発化している。

■東洋水産 <2875>  5,020円  +60 円 (+1.2%)  11:30現在
 東洋水産<2875>が4日続伸している。15日の取引終了後、6月1日出荷分から「マルちゃん 即席麺」を値上げすると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入っている。原材料費の上昇に加え、包材費・物流費・燃料費なども高騰しており、今後もこうした状況が続くと予想されることから、企業努力だけでは吸収しきれないと判断したもよう。対象商品は即席カップ麺、即席袋麺、即席ワンタンで、9~12%の値上げを予定している。

■DyDo <2590>  5,080円  +50 円 (+1.0%)  11:30現在
 ダイドーグループホールディングス<2590>が4日続伸している。15日の取引終了後、集計中の22年1月期連結業績について、営業利益が42億円から45億8000万円(前期比18.2%減)へ、純利益が26億円から39億5000万円(同23.3%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言発出や8月~9月の天候不順などの外部要因の影響を受け、売上高は1645億円から1626億円(同2.8%増)へ下振れたものの、グループ共通費をはじめとする販管費の増加抑制などが営業利益を上振れさせた。また、第4四半期において、急速な為替相場の変動による為替差益の発生やトルコ事業に係る遊休施設の固定資産売却益が見込まれることなども最終利益の押し上げに寄与した。

■アスタリスク <6522>  2,166円  +400 円 (+22.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 アスタリスク<6522>がストップ高の2166円水準でカイ気配となっている。15日の取引終了後、第2四半期累計(21年9月~22年2月)連結業績予想について、売上高を12億7800万円から13億8500万円(前年同期比34.2%増)へ、営業利益を1億5000万円から3億4700万円(同41.6%増)へ、純利益を9900万円から2億4200万円(同32.2%増)へ上方修正したことを好感した買いが流入している。上期において、防水などの業務用件に役立つ付属品の特需案件や、海外用途でのRFID関係の特需案件など、複数の計画外の案件の獲得と納入が発生したことが要因としている。

■Mマート <4380>  880円  +150 円 (+20.6%) ストップ高   11:30現在
 Mマート<4380>は3日ぶりに反発し、ストップ高の880円に買われている。15日の取引終了後、集計中の22年1月期の単独業績について、営業利益が2億2400万円から2億7100万円(前の期比52.2%増)へ、純利益が1億5400万円から1億8600万円(同56.3%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感されている。売上高にあたる営業収益は9億800万円から9億300万円(同16.2%増)へ下振れたものの、デジタルトランスフォーメーション(DX)を一段と進展させたことに加え、販管費の見直し・削減に努めたことが利益を押し上げた。

■ALBERT <3906>  4,420円  +700 円 (+18.8%) ストップ高   11:30現在
 ALBERT<3906>がストップ高の4420円に買われている。15日の取引終了後に発表した22年12月期の単独業績予想で、売上高41億円(前期比22.8%増)、営業利益6億5700万円(同50.6%増)、純利益4億4600万円(同26.3%増)と大幅増益を見込むことが好感されている。引き続きAI実装支援事業で資本・業務提携先との取引深耕による事業成長を見込む。また、DX人材育成ニーズが依然として高い水準にあることを背景にデータサイエンティスト育成事業の成長も継続する見通しだ。なお、21年12月期決算は、売上高33億3800万円(前の期比23.5%増)、営業利益4億3600万円(同74.5%増)、純利益3億5300万円(同2.4倍)となり、従来予想の営業利益4億400万円を上振れて着地した。

●ストップ高銘柄
 シンバイオ製薬 <4582>  944円  +150 円 (+18.9%) ストップ高   11:30現在
 アルマード <4932>  745円  +100 円 (+15.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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