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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 VIX指数は1カ月ぶり20.00割れ、2万7500円~2万8000円にレンジ切り上がる


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27820 +270 (+0.98%)
TOPIX先物 1968.5 +15.5 (+0.79%)
シカゴ日経平均先物 27825 +275
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 9日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。新型コロナウイルスの新規感染者数の7日平均が減少しているほか、ニューヨーク州が10日から屋内の公共施設におけるマスク着用義務を撤廃すると発表したこと、さらに欧州各国においても規制緩和に踏み切る動きが相次いでいるなか、消費関連株が買われた。また、米長期金利が落ち着いた動きを見せたことから、大型テック株や半導体株なども買い直されており、SOX指数の構成銘柄は連日で全面高となった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、メディア、不動産が上昇する一方で、下落は食品・飲料・タバコ、家庭用品・パーソナル用品の2セクターのみだった。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比275円高の2万7825円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比変わらずの2万7550円で始まり、直後につけた2万7510円を安値に強い基調を継続。米国市場の取引開始後も堅調な値動きを見せ、終盤にかけても買いの勢いは衰えず、2万7820円とナイトセッションの高値で取引を終えている。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになろう。米国では連日で半導体株への買いが続いていたほか、決算をきっかけに急落し、その後も弱い値動きを続けていたメタ・プラットフォームズ<FB>が買い直されて5%を超える上昇を見せたことも安心感につながろう。

 ナイトセッションでの上昇によって日経225先物は目先的な抵抗線として意識されていた25日移動平均線を突破してきた。2万7500円を上回って推移していたこともあり、2万7500円~2万8000円にレンジを切り上げてきた。これによりヘッジ対応の買いが見込まれるほか、オプションSQに絡んだ買いも意識されやすい。

 3連休を前に積極的にはポジションを傾けづらいほか、10日発表の1月の米消費者物価指数(CPI)の結果を受けた市場反応を見極めたいとする模様眺めムードは強まりやすいものの、米金融引き締めによる金利上昇を市場は織り込んできていると見られる。

 VIX指数は19.96と約1カ月ぶりに20.00を下回ってきており、リスク選好ムードも高まりそうだ。買い一巡後はこう着感が強まり、25日線水準での攻防が想定されるものの、ショートカバーが断続的に入りやすい需給状況と見られる。なお、低下傾向を見せているNT倍率は米ハイテク株上昇の流れを受けて、いったんはリバランスに伴う上昇を見せてくる可能性はありそうだ。ただし、高配当株への物色が継続するなか、3月末に向けたNTショートによるスプレッド狙いの動きは引き続き継続することが見込まれる。

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