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【特集】利上げ転換でもアメ株投資を拡大、そのワケは

いくぜ、アメ株! 二刀流の極め技 たぱぞうさんの場合-最終回

登場する銘柄
iS米国株<1655>、パロ・アルト・ネットワークス<PANW>

取材/真弓重孝、高山英聖(株探編集部)、編集・構成/真弓重孝

【タイトル】たぱぞうさん(ハンドルネーム・40代・男性・専業投資家)のプロフィール:
アメ株投資で億を築いた専業投資家。2000年、初任給の20万円を原資に日本株投資を始め、08年のリーマン・ショックを機にアメ株を中心とする海外株投資にシフト。10年に1000万円だった運用額を17年に1億円、21年に3億3000万円以上に増やした。
19年に勤務先を退職して独立、専業投資家に転身した。足元では不動産投資、また投資顧問会社でアドバイザー業務も手掛けている。

前回記事「あのリーマンを契機に日本株卒業、アメ株で3億円超えの技」を読む

FRB(米連邦準備理事会)のテーパリング(量的緩和縮小)や利上げの着手によって、アメ株の成長性が減速するのではないかとの懸念が出てきている。

足元のアメ株資産3億3000万円以上のうちS&P500種株価指数に連動したETFと米成長株に投じて資産を増やしているたぱぞうさん(ハンドルネーム)は、今年のアメ株戦略をどう見据えるのか。

「引き続き、長期的にアメ株の成長性は堅い。ETF(上場投資信託)も成長株も、適切な時期に適切な銘柄を買い増していく」というのがたぱぞうさんの現時点での方針だ。

アメ株の成長性が減速したとしても、日本株や新興国株に比べてまだまだ優位性は高い、と考えている。ナスダック総合株価指数やナスダック100指数に代表されるグロース株の過熱感は、短期的に警戒しながらも、S&P500を含めて引き続き上昇していくと見ている。

意識しているのは、米成長株の選別が強まるリスクだ。今後は、赤字や借り入れが膨らみ利益を侵食している企業に注意を払って投資を拡大していく。以下、詳細を紹介しよう。

S&P500連動のETF、6万株→10万株へ

アメ株で買い増しを検討しているのが、S&P500に連動するETF。具体的な銘柄は国内ETFの「iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF」<1655>(以下、iS米国株)になる。前回で触れたように、同ETFには20年8月に購入を開始、当時2500円前後だった株価は足元で3830円と1.5倍ほど上昇した。

■『株探』で確認できるiS米国株の日足チャート(19年11月~)
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注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、
同値は「グレー」。以下同


保有株数は足元で6万株、時価で約2億4000万円になる。これをマーケットの状況を見ながら10万株まで買い増していく計画だ。成長性の根拠は、S&P500構成銘柄の予想EPS(1株当たり利益)の成長だ。

野村證券がまとめたS&P500の予想EPSは、22年1~3月期に前年同期比6.2%増、同4~6月期に同4.8%増、同7~9月期に同7.3%増と続く。

それ以外にも、日本株や新興国株に比べてアメ株の優位性が高いことも理由の1つだ。日本では岸田文雄首相の経済対策を見る限り、アベノミクスのようにマーケットに寄り添う印象が持てない。

一方で新興国株は成長余地が高いものの、マーケットが未熟なので不確実性が高いのが難点だ。それを如実に示したのが、中国政府の自国の上場企業に対する規制の強化だ。

これらの国々と比べて米国の株式市場は、公募増資規制など株主保護の法整備ができており、経済も安定的に成長している。人口規模も、出生率が落ち込んだとしても移民の受け入れで一定の労働人口を保てている。こうした点から、アメ株の底堅さは変わらないと見る。

成長株、選別色を強めつつ拡大

一方、警戒を強めるのが、冒頭で少し触れた通り、ナスダックやナスダック100などに見られる米成長株の過熱感だ。

QUICK・ファクトセットによれば、米主要株式指数の今期予想PERはナスダックが32倍台で、ナスダック100が30倍台と、S&P500や米ダウ工業株30種平均の22倍台と比べて高い水準となっている。金融引き締めによってグロース株への高い期待が過熱警戒感に転じる可能性もある。

たぱぞうさんは米国市場に成長性を見込んでいるため、成長株投資を拡大する方針は変えない。だが冒頭で触れた通り、赤字や借り入れが膨らんでいる不確実性の高い銘柄は避けたい考えだ。

足元では5~6銘柄を数千万円規模で運用している。前回紹介した通り、銘柄選びで重視するのは業績推移が安定していて優位なビジネスモデルを持つ成長株だ。それに加えて財務・収益体質も一層吟味することになる。

赤字拡大でも有望銘柄は引き続きチェック

もっとも、目先の動きにとらわれずに次のチャンスに向けて準備も進めている。赤字が拡大する中でも急速に売上高を伸ばし、中長期的に収益基盤が安定しそうな銘柄もあるからだ。

その1つが、パロ・アルト・ネットワークス<PANW>だ。次世代型のネットワークセキュリティを手掛け、7期連続で2桁ペースの増収を続けている。「株価はここ最近調整している。目先は弱いが、興味のある企業の1つ」と語る。

■『株探米国株』で確認できるパロ・アルト・ネットワークスの業績推移
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※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



 

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