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【特集】「人材」関連が16位、ダイヤモンドの輝き放つ“先端IT人材”<注目テーマ>

TOPIX <日足> 「株探」多機能チャートより
★人気テーマ・ベスト10
1  メタバース
2  リチウムイオン電池
3  半導体
4  電気自動車関連
5  半導体製造装置
6  2021年のIPO
7  全固体電池
8  人工知能
9  TOPIXコア30
10  デジタルトランスフォーメーション

 みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「人材」が16位となっている。

 新型コロナの変異ウイルスであるオミクロン株の世界的な感染拡大が続いている。経済活動への影響が再び警戒されており、人材需要にも影を落としそうだ。そうしたなかも、業態によっては人手不足が顕著となっている。サプライチェーンに影響を与え、製品の需給逼迫や価格高騰に反映されている。

 日本国内で見た場合、人材が払底状態にあるのがIT向けの案件で、デジタルトランスフォーメーション(DX)シフトが進む企業のニーズが集中している。特に人工知能(AI)を扱える人材、データサイエンティストなどの先端IT人材に対する需要は逼迫した状態にあり、人材ビジネスもここに照準を合わせた動きが加速している。デジタル人材を育てるための「リスキリング」も新たなテーマとして浮上している。日本語に訳すと“学び直し”ということになるが、日本は米国などと比較して大きく後れを取っており、情報処理推進機構(IPA)によると、リスキリングを実施する企業が米国では8割を超えているのに対し、日本では実施している企業が半分にも満たない状況にあるとの調査結果も出ている。

 今月3日には、首都圏の1都3県及び5つの政令指定都市でつくる「九都県市首脳会議」がデジタル人材の育成に向けた要望書を国に提出したことが伝えられた。この要望書は小池百合子東京都知事が代表して牧島かれんデジタル大臣に提出され、小池知事はDXは日本が世界から周回遅れにある分野とし、人材育成の重要性に言及した。この要望書では大学の収容定員のルールでAIやデータサイエンス分野を別枠で取り扱うほか、教育プログラム開発での技術的、財政的支援などを求めている。

 東京株式市場でもIT人材分野で商機を捉えている企業に投資マネーが集まりそうだ。データサイエンティストなど先端IT人材を育成するALBERT<3906>や優秀なデジタルクリエーターの増員に重点を置くメンバーズ<2130>のほか、ソーバル<2186>、テクノプロ・ホールディングス<6028>、ギグワークス<2375>、夢真ビーネックスグループ<2154>、ブレインパッド<3655>などが注目される。

出所:MINKABU PRESS

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