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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):任天堂、伊藤忠、積水ハウス

任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
■任天堂 <7974>  53,800円  +180 円 (+0.3%)  本日終値
 任天堂<7974>が全体地合い悪のなか異色の上げ足をみせ4連騰、機関投資家とみられる実需買いが観測されるなか、底値圏もみ合いを上放れてきた。テクニカル的にも今週8日に一目均衡表の雲を上に抜けて新波動入りを印象づけている。市場関係者によると「特に今のところ株価を押し上げるような材料は見えないが、個人ではなくファンド系資金が流入している公算が大きい。同社の今期業績予想は会社側予想が保守的で増額修正含みとみられ、それを先取りする動きではないか。場合によっては、同社株を買って同業他社の株を売るロング・ショート戦略の可能性もある」(準大手証券ストラテジスト)としている。

■伊藤忠商事 <8001>  3,460円  +7 円 (+0.2%)  本日終値
 伊藤忠商事<8001>が全体軟調相場のなか頑強な値動き。9日取引終了後、同社のグループ会社と不二製油グループ本社<2607>の連結子会社が米国で新たな合弁会社「Fuji Oil International」を設立することで合意(設立は22年3月を予定)したと発表、これにより北米植物性油脂市場における販路拡大や新規顧客の開拓、コストメリットの創出などを目指す狙い。これを材料視する買いを引き寄せた。伊藤忠の株価は前日まで2日続落していたが、下げは小幅で5日移動平均線をサポートラインとする上値追いトレンドが続いている。

■積水ハウス <1928>  2,369.5円  +1 円 (+0.0%)  本日終値
 積水ハウス<1928>は3日ぶりに反発。同社は9日取引終了後、22年1月期第3四半期累計(2~10月)連結営業利益が1682億2500万円(前年同期比24.8%増)だったと発表した。通期計画2200億円(前期比18.0%増)に対する進捗率は76.5%。国内外の戸建住宅・賃貸住宅関連事業が好調に推移した。請負型ビジネスでは、戸建住宅事業は前期後半以降の好調な受注に加え、順調な工事進捗により増収となり、賃貸住宅事業も順調な工事進捗により増収となった。また、開発型ビジネスでは分譲住宅事業、マンション事業が好調だったとしている。

■エイチ・アイ・エス <9603>  1,803円  -301 円 (-14.3%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 エイチ・アイ・エス<9603>が急落。同社は9日取引終了後、連結子会社であるジャパンホリデートラベル及びミキ・ツーリストにおいて、会計処理の前提となる取引事実の精査が必要となることが判明したと発表した。2社から「Go To トラベル事業」に関する取引の中に宿泊の実態がない、受給対象とはならない取引が存在し、事実関係について精査が必要となるとの報告を受けたため。HISではこの事案について関係者へのヒアリング調査などを開始しており、8日には調査委員会を設置。今後は「Go To トラベル」事務局などへの相談も含め、実態把握のための調査を進めるとしている。

■ラクスル <4384>  5,430円  -570 円 (-9.5%)  本日終値  東証1部 下落率4位
 ラクスル<4384>は大幅続落。同社は9日取引終了後、22年7月期第1四半期(8~10月)単独営業損益は1億500万円の赤字(前年同期は6600万円の黒字)だったと発表した。また、22年7月期単独業績予想について、売上高を394億円から332億円(前期比30.1%増)へ下方修正し、営業利益2億5000万円(同13.4%増)の見通しは据え置いた。新収益認識基準に合わせた数値の修正であるとし、中長期の財務ポリシーに基づく売上高、売上総利益ともに30%以上の成長見込みに変更はない。あわせて、ダンボール・梱包材の受発注プラットフォームを運営するダンボールワン(石川県金沢市)について、出資比率を49.9%から100%へ引き上げることも発表した。22年2月1日に20億600万円で株式を追加取得する。これに伴い、ラクスルは22年7月期第3四半期から連結決算へ移行するとしている。

■NEXT 原油ブル <2038>  691円  -41 円 (-5.6%)  本日終値
 NEXT NOTES ドバイ原油先物 ダブル・ブル ETN<2038>が6日ぶり急反落、一気に700円台を割り込んだ。原油市況動向に連動させたETNで、指数の前日比変動率の2倍の値動きを想定したボラティリティの高さが特徴となっている。前日のWTI原油先物価格が1ドル42セント安の1バレル=70ドル94セントと急反落したことで、これを受けて原油先Wブルも下値を試す展開となった。新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株が経済活動へ与える影響は限定的との見方が広がり、ここ原油市況も上昇歩調にあったが、前日は米国株市場で景気敏感株が売られるなどやや調整色をみせており、原油市況もこれと連動する形で水準を切り下げた。

■テンポスHD <2751>  2,283円  -47 円 (-2.0%)  本日終値
 テンポスホールディングス<2751>は6日ぶりに反落。9日の取引終了後に発表した第2四半期累計(5~10月)連結決算は、売上高139億9700万円(前年同期比9.3%増)、営業利益7億5400万円(同2.4倍)、純利益9億円(同6.3倍)と大幅増益となったものの、従来予想の営業利益8億3600万円を下回って着地したことが嫌気された。新店オープン顧客の増加や助成金を活用した厨房機器の入れ替え購入の増加で物販事業が伸長したほか、新店オープン顧客の増加で不動産事業や内装工事事業が回復傾向にあることが寄与した。ただ、飲食事業は苦戦が続いた。なお、22年4月期通期業績予想は、売上高300億円(前期比11.0%増)、営業利益18億5700万円(前期比89.0%増)、純利益14億7800万円(同7.4倍)の従来見通しを据え置いている。

■ミライトHD <1417>  1,953円  -32 円 (-1.6%)  本日終値
 ミライト・ホールディングス<1417>は3日続落。9日の取引終了後に発表した11月の月次受注実績は前年同月比18%減の265億円となり、5カ月連続の前年割れとなったことが嫌気された。主力のNTT事業の受注高が同8%減と響いたほか、マルチキャリア事業やICTソリューション事業の受注も不振だった。なお、今期累計(4~11月)では前年同期比1%増とプラスを確保した。

■東京エレクトロン <8035>  61,840円  -790 円 (-1.3%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が続落したほか、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連株が総じて売りに押される展開。前日の米国株市場ではハイテク系グロース株に目先利益確定の動きが強まりナスダック総合指数が4日ぶりに反落したが、そのなかエヌビディア<NVDA>が4%を超える下げをみせるなど半導体関連株への売りが目立った。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も大幅続落となったことから、東京市場でもこの流れを引き継ぎ半導体セクターへの売り圧力が顕在化している。

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