【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):DWセラピ研、川本産業、アストマクス
DWセラピ研 <日足> 「株探」多機能チャートより
トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>など自動車株は全体軟調地合いに抗し底堅さを発揮。外国為替市場では足もとやや円高方向に押し戻されているものの、1ドル=115円台前半での推移で、輸出比率の高い企業群は想定為替レートとのカイ離で差益が見込める状況にある。ドル・円は9月下旬の時点で1ドル=110円台を割り込んで推移していたが、短期間で5円以上の円安に振れていることで、為替感応度の高い自動車株には投資資金の流入が顕著となっている。また、世界的に電気自動車(EV)シフトが進むなか、大手自動車メーカーの電動車戦略にも海外投資家の視線が向いており、直近では日本経済新聞が「日産自動車は2030年度までに世界で電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)を合わせた電動車の販売比率を5割に引き上げる」と報じていることで、これも追い風材料となっているようだ。
■オロ <3983> 3,360円 -55 円 (-1.6%) 本日終値
オロ<3983>は朝高後にマイナス圏へ沈む展開。同社は午前9時に、インストリーム広告に特化したCM制作を開始したと発表した。過去のクリエイティブや広告配信の蓄積から得たノウハウを生かして施策効果の最大化を目指すとしたことが好感され、前場の寄り付きでは買い優勢となったが、全体相場の地合いが悪化する中で下落に転じている。施策立案では、企業が持つ消費者の行動データからカスタマーリストを作成し、ターゲットインサイトごとにキーメッセージを作成する。過去の配信実績をもとにターゲット層に合った媒体・配信時間帯を選定し、メディアプランを計画する。これを踏まえ、オロが過去のクリエイティブから得たノウハウをもとに配信する媒体の性質を考慮した効果的なクリエイティブを開発するとしている。
■ヨコレイ <2874> 820円 -10 円 (-1.2%) 本日終値
ヨコレイ<2874>は10日続落し年初来安値を更新した。25日の取引終了後に中期経営計画の見直しを発表しており、23年9月期の目標数値を売上高で1310億円から1200億円(21年9月期1107億円)へ、営業利益で60億円から50億円(同25億円)へ引き下げたことが嫌気されている。新型コロナウイルス感染症の影響による在庫水準の低下から、冷蔵倉庫事業の完全な回復が24年にずれ込むと想定していることが要因としている。
■オプティム <3694> 1,523円 -18 円 (-1.2%) 本日終値
オプティム<3694>が3日続落。25日の取引終了後、三菱地所<8802>が大手町・丸の内・有楽町エリア(以下「丸の内エリア」)に導入する「次世代カメラシステム」に、リアルタイムAI画像解析サービス「OPTiM AI Camera Enterprise」及びクラウドAI画像解析サービス「OPTiM AI Camera」を提供すると発表したが、全般相場軟調にツレ安している。「次世代カメラシステム」は、丸の内エリアで菱地所が所有・運営する約20棟のビルに導入するシステム。「OPTiM AI Camera Enterprise」は長時間利用や見守り対象者(車いす・白杖利用者)検知と屋上スペースの柵乗り越え・異常検知に、また「OPTiM AI Camera」は喫煙所など各種施設の混雑検知の活用検討にそれぞれ利用される予定だ。
■DWセラピ研 <4576> 283円 +80 円 (+39.4%) ストップ高 本日終値
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所<4576>はストップ高。25日の取引終了後、Rhoキナーゼ阻害薬「リパスジル塩酸塩水和物」のライセンスアウト先である興和(名古屋市中区)から、同阻害薬を含む配合点眼剤「K-232」の緑内障・高眼圧症を適応症とした国内製造販売承認申請を厚生労働省に行ったとの連絡を受けたと発表しており、これを材料視した買いが膨らんだ。この配合点眼剤はさまざまな緑内障・高眼圧症治療剤との併用が可能で、単独での使用と既存の治療剤との併用のいずれの場合であっても眼圧下降効果と安全性が確認されているという。会社側では、同件によるマイルストーン受領の予定はなく、21年12月期業績に影響はないとする一方、同剤が承認され販売開始となった場合に興和から契約に基づく実施料を受領するとしている。
■川本産業 <3604> 915円 +129 円 (+16.4%) 一時ストップ高 本日終値
川本産業<3604>が急反発。複数のメディアで、南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異株が確認されたと報じており、コロナ対策関連として思惑的な買いが入ったようだ。報道によると、新たな変異株は従来の変異ウイルスに比べて感染力が高く、既存のワクチンの有効性が低い可能性があるという。既にイギリスでは、25日にアフリカ南部6カ国からの入国を制限すると発表。世界保健機関(WHO)も26日に緊急会合を開き、新たな変異株の危険性について議論すると伝わっている。
■アストマックス <7162> 269円 +37 円 (+16.0%) 本日終値
アストマックス<7162>は急反発。25日の取引終了後、25年3月期に売上高200億円以上(21年3月期122億8000万円)、税金等調整前純利益7億円以上(同2億7000万円)を目指す中期ビジョンを発表しており、これが好材料視された。蓄電池を活用した事業・ビジネスの拡大や地域電力設立の支援強化、小売電気事業者向けマネジメントサービス提供型ビジネスの一層の拡大などを図るほか、ファンドなどを活用した資金調達による再生可能エネルギーや蓄電池など脱炭素(カーボンニュートラル)社会に向けたインフラ投資の推進などに取り組むとしている。
■AIメカテック <6227> 1,569円 +185 円 (+13.4%) 本日終値
AIメカテック<6227>は急反発。25日の取引終了後、海外の大手ディスプレーメーカー及びCMOSメーカー複数社から、ウエハー対応マイクロディスプレー封止システムを一括ラインとして受注したと発表したことが好感された。受注金額は約15億円で、22年6月期の売り上げ計上を予定している。なお、22年6月期業績予想には織り込まれており、今期業績に与える影響は軽微としている。
■ライドオンE <6082> 1,727円 +113 円 (+7.0%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
ライドオンエクスプレスホールディングス<6082>が全般安のなか急伸。複数のメディアで、南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異株が確認されたと報じられており、「銀のさら」「釜寅」などの宅配サービスを手掛け、前年の感染拡大時にも買われた同社に思惑的な買いが入ったようだ。
■スローガン <9253> 1,617円 +95 円 (+6.2%) 本日終値
スローガン<9253>が高い。25日にマザーズ市場に新規上場し、公開価格を600円(50.0%)上回る1800円で初値をつけた。同社は新卒学生向け厳選就活プラットフォーム「Goodfind」や新卒学生向けコンサル就活サービス「FactLogic」、社会人向けのベンチャー・スタートアップ求人特化型エージェント「Goodfind Career」などの運営が主な事業。上場初日は初値形成後に換金売りに押され、初値を下回る1522円で取引を終えたが、値動きの軽い直近IPO銘柄として上値への期待は根強く、全般安もあって買われているようだ。
●ストップ高銘柄
サイエンスアーツ <4412> 6,250円 +1,000 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値
など、3銘柄
●ストップ安銘柄
ホープ <6195> 321円 -80 円 (-20.0%) ストップ安 本日終値
光陽社 <7946> 2,062円 -500 円 (-19.5%) ストップ安 本日終値
以上、2銘柄
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