【市況】前場に注目すべき3つのポイント~個人主体による材料株での短期値幅取り狙いの動きが中心に~
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:個人主体による材料株での短期値幅取り狙いの動きが中心にに
■ニッケ、21/11上方修正 営業利益95億円←88億円
■前場の注目材料:三菱電機、特許検索AIエンジン開発、技術資産公開、社外と対話
■個人主体による材料株での短期値幅取り狙いの動きが中心に
22日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。19日の米国市場はNYダウが268ドル安だった。オーストリアが再び全土ロックダウン入りするなど欧州で新型コロナが再流行、米国でも一部地域で感染件数の増加が見られ世界経済の回復を遅らせるとの懸念が根強く、景気敏感株を中心に売られる展開。連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長が12月連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング加速協議が適切となる可能性を示唆し早期利上げへの懸念も更なる重しとなった。一方で長期金利の低下を背景に半導体株の一角が買われており、ナスダックは最高値を更新。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円安の29625円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。ただし、祝日を挟んでいることもあり商いは膨らまず、売り一巡後はこう着感の強い相場展開になりやすく、底堅さは意識されそうだ。日経平均は29500円のほか、この水準を下にブレイクしたとしても11月SQ値が支持線として意識されやすい。また、米国では半導体株の一角が買われており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下支えとなろう。また、米国では25日の感謝祭前には次期FRB議長が決まると見られているため、不透明要因が払しょくする可能性もあることから、売り込みづらい需給状況ではある。
国内では追加経済対策が閣議決定した。材料出尽くしといった動きも意識されやすいものの、改めて評価する動きもありそうだ。欧州の新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンへの警戒はあるものの、相対的に抑え込みが見られている日本株へのリスク回避的な資金流入の可能性なども売り込みづらくさせそうだ。そのため、売り一巡後は押し目狙いのスタンスとなろう。
物色としてはこう着感の強い相場展開のなか、個人主体による材料株での短期値幅取り狙いの動きが中心になりやすい。また、資金の逃げ足は速いものの、新興市場の中小型株などには資金が向かいやすく、強いトレンドを形成している銘柄での値幅取りは活発となろう。
■ニッケ、21/11上方修正 営業利益95億円←88億円
ニッケ<3201>は2021年11月期業績予想の修正を発表。営業利益は88億円から95億円に上方修正した。コロナ禍のなかで地域密着型のショッピングセンターが堅調に推移しスポーツ関連も好調。また、Eコマース市場の拡大と巣ごもり需要を取り込んだ生活流通事業の上振れにより前回予想を上回る見込み。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(29745.87、+147.21)
・ナスダック総合指数は上昇(16057.44、+63.73)
・SOX指数は上昇(3912.02、+12.06)
・米長期金利は低下
・米国景気の拡大
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・三菱電機<6503>特許検索AIエンジン開発、技術資産公開、社外と対話
・エーザイ<4523>エーザイなど開発の認知症薬、EUは否定的
・中央発條<5992>米国・タイで経理デジタル化、日本と一元管理
・三菱自<7211>SUV型EV初披露、来春めど中国投入
・酒井重<6358>コスト対策で中国から車両部品供給
・セルシード<7776>食道再生上皮シートを26年度実用化、手術後の食道狭窄防ぐ
・日本製鉄<5401>日鉄ソリュと室蘭でローカル5G検証、輸送車両を遠隔運転
・巴川紙<3878>超軽量印刷用紙を譲渡、構造改革で三善製紙に
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・10:30 中・1年物ローンプライムレート(3.85%に据え置き予想)
<海外>
・特になし
《NH》
提供:フィスコ