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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万9500円を心理的な支持線として意識、NTロングでのスプレッド狙いの動きを想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 29610 -170 (-0.57%)
TOPIX先物 2036.0 -12.0 (-0.58%)
シカゴ先物 29625 -155
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場はNYダウ S&P500が下落する一方、ナスダックは上昇。ドイツで1日の新型コロナウイルスの新規感染者数が6万人を超えるなど感染が急速に拡大するなか、欧州景気の回復が遅れるとの見方が投資家心理の悪化につながり、景気敏感株を中心に売られた。一方で、米長期金利の低下を受けてアップル<AAPL>やマイクロソフト<MSFT>など大型テック株のほか、マイクロンテクノロジー<MU>、エヌビディア<NVDA>など半導体株の一角が買われた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器が上昇する一方、エネルギー、銀行、ヘルスケア機器・サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比155円安の2万9625円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比30円安の2万9750円で始まり、2万9780円と変わらずの水準まで戻す場面もあったがその後軟化し、米国市場の取引開始前には一時2万9470円まで下落幅を広げた。売り一巡後はやや持ち直し、2万9550円~2万9680円を挟んだ保ち合いを経て、2万9610円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まり、2万9500円処での底堅さを見極める展開になりそうだ。祝日を前に積極的な売買は手控えられると考えられ、売り一巡後はこう着感が強まりそうである。日中は短期筋の売買に振らされやすいものの、2万9500円が心理的な支持線として意識されるほか、これを下回ったとしても現在の25日移動平均線を支持線としたトレンドは継続するだろう。そのため、2万9500円を下回る局面では、短期的なリバウンド狙いのロングスタンスとみておきたい。

 VIX指数は17.91に上昇し、一時上値抵抗の75日線を上回る場面がみられた。投資家心理を神経質にさせる可能性はあるものの、11月10日の直近高値である19.90を明確に上放れるまでは、リスク回避姿勢はそれほど強まらないとみておきたい。

 また、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.54倍だった。11月以降は14.45~14.60倍と9月半ばの保ち合いレンジで推移している。14.60倍が上値抵抗として意識されるものの、テクニカル面からは上向きのトレンドを形成。足元で半導体株主導の物色がみられており、相対的に日経平均型優位の展開が想定されるため、NTロングでのスプレッド狙いの動きも意識されてきそうだ。

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