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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 買い一巡後はこう着感が強まりやすいが、権利行使価格2万9500円を窺うトレンド形成か


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 29410 +110 (+0.37%)
TOPIX先物 2021.5 +5.0 (+0.24%)
シカゴ先物 29415 +115
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場はNYダウが下落する一方、 S&P500ナスダックは上昇。米労働省が10日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は大幅に上昇し、今後も高い伸びが続くと見込まれるなか、引き続きインフレへの警戒が重荷となった。また、ウォルト・ディズニー<DIS>が動画配信サービスの契約者数の伸びが減速したとして売られており、NYダウを押し下げた格好。一方、11日はベテランズデーの祝日で債券市場が休場だったこともあり、前日に6%を超える下落となったアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>など半導体株は買い戻し優勢の展開となり、ナスダック指数は3日ぶりに反発した。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、素材、食品・生活必需品小売が上昇する一方で、消費者サービス、ヘルスケア機器・サービス、公益事業が下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比115円高の2万9415円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比60円高の2万9360円で始まり、2万9290円と下落に転じる場面があったものの、その後は2万9340円~2万9400円での保ち合いを継続。取引終盤に向けてレンジを2万9400円~2万9470円に切り上げており、2万9410円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行の展開になりそうだ。NYダウは3日続落で3万6000ドルを下回ったものの、ディズニー下落のインパクトが大きく、東京市場への影響は限られそうである。一方で、AMDなど半導体株が買い戻されていることから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になろう。また、オプションSQが通過することによって需給面も軽くなるため、ヘッジ対応などの売買に振らされにくいと見られる。

 日経225先物はナイトセッションでオプション権利行使価格の2万9375円を上回っての推移となった。週末要因もあって買い一巡後はこう着感が強まりやすいものの、権利行使価格の2万9500円を窺うトレンド形成が期待される。また、チャート上では5日移動平均線を上回っているため、前日の25日線水準までの調整を経て、リバウンド期待も高まりそうだ。VIX指数は17.66に低下し、再び75日線を下回ったこともリスク選好に向かわせよう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.53倍に上昇した。足元では14.50倍を挟んだ保ち合いを形成しているが、3月以来となる25日、75日線とのゴールデンクロス示現により、NT倍率の上昇が意識されてきそうだ。米半導体株の上昇も支援材料となることから、NTロングを想定したスプレッド狙いの動きが注目される。

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