【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、朝高も買い優勢の地合い続かず安値引け (11月8日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 29735.45
高値 29735.45(09:00)
安値 29507.05(15:00)
大引け 29507.05(前日比 -104.52 、 -0.35% )
売買高 12億3179万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆8264億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は続落、朝高後に値を消す動きで安値引けに
2.前週末の欧米株高も買い優勢の地合い続かず、上値に重さ
3.好決算発表でも市場コンセンサスに届かず売られる銘柄も
4.海運や空運株が買われる一方、鉄鋼株が売られ跛行色強い
5.ゼネコン株が決算悪嫌気され売られたことも地合い悪助長
■東京市場概況
前週末の米国市場ではNYダウは前日比203ドル高と反発し、2日ぶりに過去最高値を更新した。米10月の雇用統計で、非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったことから、景気敏感株を中心に買いが優勢となった。
週明けの東京市場では、売りに押される展開で日経平均株価は続落となった。前週末の米株高を受け朝方は高く始まったが、その後は買いが続かなかった。
8日の東京市場は、寄り付きは前週末の欧米株高を引き継ぎ買い優勢で始まったが、その後日経平均はリスク回避ムードのなか急速に値を消す展開で、マイナス圏に沈んだ。3万円大台に近づくと戻り待ち売り圧力が意識され、買いが続かなかった。企業の決算発表は、通期予想の上方修正を含め好調なものが多いものの、市場コンセンサスに届かない銘柄については下値を売り込まれるなどの動きも頻繁にみられる。きょうはグローバル景気に敏感な業種でも明暗が分かれ、海運や空運株が大きく買われる一方、鉄鋼株に売りがかさむなど跛行色の強い地合いだった。大手ゼネコン株などが決算発表を受け売られたことも市場のセンチメントを悪化させた。中国不動産大手の恒大集団の経営不安問題なども引き続き上値の重石となっている。
個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が売りに押され、ソフトバンクグループ<9984>も冴えない動き。任天堂<7974>が下落し、ファーストリテイリング<9983>も下値を探った。三菱商事<8058>が安く、塩野義製薬<4507>も値を下げた。アウトソーシング<2427>、ミクシィ<2121>が急落、大林組<1802>の下げも目立つ。クボタ<6326>が売られ、ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>も株価水準を大きく切り下げた。
半面、日本郵船<9101>や商船三井<9104>など海運株に買いが優勢だったほか、東京エレクトロン<8035>も上値追いを続けた。マネックスグループ<8698>はストップ高に買われる人気となり、日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>も上昇した。日立製作所<6501>、オリンパス<7733>も堅調。メイコー<6787>、日本CMK<6958>、山一電機<6941>が急騰、ホシデン<6804>も物色人気。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、オリンパス <7733> 、ダイキン <6367> 、リクルート <6098> 、伊藤忠 <8001> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約71円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、中外薬 <4519> 、塩野義 <4507> 、エムスリー <2413> 、KDDI <9433> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約111円。
東証33業種のうち上昇は17業種。上昇率の上位5業種は(1)空運業、(2)海運業、(3)鉱業、(4)石油石炭製品、(5)精密機器。一方、下落率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)水産・農林業、(3)建設業、(4)その他製品、(5)医薬品。
■個別材料株
△イルグルム <3690> [東証M]
22年9月期も増収増益で過去最高更新へ。
△セガサミー <6460>
22年3月期利益予想を上方修正し自己株取得枠も設定。
△アスタリスク <6522> [東証M]
11月26日を基準日として1→4の株式分割へ。
△メイコー <6787>
22年3月期業績予想を上方修正。
△山一電機 <6941>
22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△日本CMK <6958>
27年3月期に営業利益80億円を目指す中計を評価。
△WDBココ <7079> [東証M]
22年3月期業績予想を上方修正。
△プレス工 <7246>
22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△リックス <7525>
22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△ニチモウ <8091>
22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
▼アンジェス <4563> [東証M]
コロナワクチン開発で期待する効果得られず。
▼INC <7078> [東証M]
東証による信用規制を嫌気。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)メイコー <6787> 、(2)マネックスG <8698> 、(3)日本CMK <6958> 、(4)プレミアG <7199> 、(5)山一電機 <6941> 、(6)プレス工 <7246> 、(7)ブラス <2424> 、(8)スペースVH <1448> 、(9)ホシデン <6804> 、(10)オープンドア <3926> 。
値下がり率上位10傑は(1)アウトソシン <2427> 、(2)ミクシィ <2121> 、(3)ボルテージ <3639> 、(4)JMS <7702> 、(5)JBR <2453> 、(6)JFE <5411> 、(7)ARM <8769> 、(8)大林組 <1802> 、(9)タムラ <6768> 、(10)グロブライド <7990> 。
【大引け】
日経平均は前日比104.52円(0.35%)安の2万9507.05円。TOPIXは前日比6.20(0.30%)安の2035.22。出来高は概算で12億3179万株。東証1部の値上がり銘柄数は804、値下がり銘柄数は1276となった。日経ジャスダック平均は3993.27円(10.41円安)。
[2021年11月8日]
株探ニュース