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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アイドマHD、ベクトル、INPEX

ベクトル <日足> 「株探」多機能チャートより
■アイドマHD <7373>  6,030円  +1,000 円 (+19.9%) ストップ高   本日終値
 アイドマ・ホールディングス<7373>がストップ高。法人向け営業戦略の立案・実行・検証などをワンストップで行うほか、クラウドワーカーに対応した就労支援サイトの運営も手掛ける。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資意欲が活発化するなか収益機会を広げ、業績はコロナ禍にあっても絶好調だ。同社が前週末15日に発表した21年8月期決算は営業利益が前の期比約4倍となる8億2900万円と大変貌、続く22年8月期についても前期比45%増の12億円を見込んでいる。これが材料視され、高水準の投資マネーを呼び込む格好となった。

■東邦亜鉛 <5707>  3,475円  +455 円 (+15.1%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 東邦亜鉛<5707>が急騰、年初来高値を更新した。足もとで亜鉛価格が急伸しており15日には、一時1トン3900ドル台と2007年以来、14年ぶりの高値圏の上昇したことが伝えられている。ベルギーの亜鉛大手、ニルスターは電力コストの高騰を要因に欧州の3つの精錬所での亜鉛生産を最大で50%減少させると発表。市場には、亜鉛の需給逼迫観測も出ており、これを受け東邦亜鉛に買いが集まった。

■ココナラ <4176>  1,800円  +221 円 (+14.0%)  本日終値
 ココナラ<4176>が急反騰。前週末15日の取引終了後、22年8月期業績予想を発表し、営業損益は12億9000万円の赤字と前期から一転赤字に転落する見通しとなった。一方、営業収益は36億5000万円(前期比32.9%増)と引き続き大幅な伸びを見込むことから、中長期の成長を期待した買いを呼び込んだようだ。テレビCMなどのマーケティング投資を大幅に拡大するほか、人材への投資も継続していく。会社側では、中短期的には利益の計上を重視せず、効率的な財務構造や財務規律は維持しながらも流通高、営業収益の拡大を優先する方針としている。なお、同時に発表した21年8月期決算は、営業収益27億4600万円(前の期比54.7%増)、営業利益8900万円(前の期8000万円の赤字)だった。

■ベクトル <6058>  1,315円  +140 円 (+11.9%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 ベクトル<6058>が急伸。15日の取引終了後、22年2月期の連結業績予想について、営業利益を40億円から48億円(前期比2.1倍)、純利益を10億円から20億円(同4.1倍)へ上方修正し、あわせて4円を予定していた期末一括配当予想を8円(前期2円)に引き上げたことが好感された。新規事業への投資が抑制されることから、売上高は477億円から455億円(同22.1%増)へ下方修正したものの、既存事業が堅調なことや、上期にダイレクトマーケティング事業における新規顧客獲得に向けた広告宣伝費の投下を一時的に抑えたことが寄与する。なお、第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高219億3300万円(前年同期比24.2%増)、営業利益22億9900万円(同3.9倍)、純利益6億2200万円(前年同期11億8200万円の赤字)だった。

■ENECHANGE <4169>  5,560円  +565 円 (+11.3%)  本日終値
 ENECHANGE<4169>が急騰。消費者向けの電力・ガス切り替えプラットフォームを運営するほか、電力・ガス会社向けクラウド型デジタルトランスフォーメーション(DX)支援サービスを行っている。前週末15日取引終了後に電力事業と不動産事業を展開するオーベラス・ジャパン(東京都江東区)の全株式を取得し子会社化することを発表、これによる業容拡大効果を見込んだ投資資金の買いが集中した。

■北の達人 <2930>  464円  +33 円 (+7.7%)  本日終値
 北の達人コーポレーション<2930>が商い増勢のなか3日続伸。健康食品や化粧品などを自社企画し、製造をアウトソーシングするビジネスモデルで収益成長を続けてきたが、21年2月期は新型コロナウイルスの影響で5期ぶりの減益決算を強いられた。しかし、足もとでは業績回復色が強い。前週末15日取引終了後に発表した22年2月期上期(21年3~8月)決算は営業利益が9億8300万円だった。約7割を占める定期顧客の継続購入の動きが収益を支えている一方、新規獲得件数が前年同期から倍増している。なお、通期営業利益18億7100万円に対する進捗率は53%となった。

■INPEX <1605>  1,010円  +47 円 (+4.9%)  本日終値
 INPEX<1605>が20年2月以来1年8カ月ぶりとなる4ケタ大台復帰を果たした。このほか石油資源開発<1662>やENEOSホールディングス<5020>など資源開発関連や石油株の上昇が目立つ。引き続き原油市況高が顕著で世界の関心が集まっている。前週末にWTI原油先物価格は大幅続伸し終値ベースで1ドル近い上げをみせ、1バレル=82ドル28セントまで上昇した。14年9月以来7年ぶりの高値水準となっており、インフレ懸念を助長する材料ともなっている。東京市場でも企業コストの上昇につながりやすく、その点は警戒が必要だが、原油価格と株価連動性の高い資源・石油関連セクターには追い風となっている。

■JTOWER <4485>  9,230円  +260 円 (+2.9%)  本日終値
 JTOWER<4485>は3日続伸。前週末15日の取引終了後、楽天モバイル(東京都世田谷区)と資本提携したと発表。これにより、両社は4Gや5Gに関するネットワーク整備において、屋内外を対象に共用設備・共用タワーによるインフラシェアリングを推進していく。なお、楽天モバイルはJTOWER代表取締役社長の田中敦史氏から同社株式を一部取得する形で資本参加する。

■住友金属鉱山 <5713>  4,562円  +122 円 (+2.8%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>や三井金属<5706>、DOWAホールディングス<5714>といった非鉄株が高い。足もとで銅やアルミ、亜鉛など非鉄市況が上昇基調を強めており、非鉄株に見直し買いが流入している。特に、銅価格はロンドン金属取引所(LME)で15日に1トン=1万300ドル台に上昇し、5月の最高値(1万747ドル)に接近していることが伝えられている。代表的なベースメタルである銅の価格上昇は非鉄大手の業績拡大要因となるとの期待から買いが優勢となっている。

■トヨタ自動車 <7203>  2,040円  +46.5 円 (+2.3%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が総じて堅調。前週末に米国債券市場で長期債が売られ、米10年債利回りは終値ベースで1.57%まで上昇し再び先高期待が高まってきた。そのなか、外国為替市場ではドル買いの動きが強まり、ついに1ドル=114円台まで円安が進んでいる。1ドル=114円台は約3年ぶりの円安水準となる。円安の背景には米国と比較して日本経済の回復の鈍さも影響しているとの見方もあるが、いずれにしても輸出産業にとっては輸出採算の向上をもたらすことで株価にはポジティブ材料だ。特に為替感応度の高い自動車セクターにとって追い風が意識される。ただ一方で、サプライチェーン問題による減産が続いているほか、中国景気の減速懸念も根強く自動車株を積極的に買い進む動きには発展していない。

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