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【市況】11日の米国市場ダイジェスト:NYダウ250ドル安、成長見通し引き下げを嫌気

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ250ドル安、成長見通し引き下げを嫌気
米国株式市場は続落。ダウ平均は250.19ドル安の34496.06ドル、ナスダックは93.34ポイント安の14486.20で取引を終了した。買戻しの動きに寄り付き後、上昇。ただ、コロンバスデーの祝日で債券市場が休場で買いが続かず、さらに、金融機関による2021年、22年度の成長率見通し引き下げが嫌気され下落に転じた。NY原油先物が7年ぶり高値で引け、商品価格の上昇を背景としたインフレ懸念も根強く、引けにかけて下げ幅を拡大した。セクター別では自動車・自動車部品が上昇した一方で、電気通信サービス、銀行が下落。

フィンテック企業のソーファイ(SOFI)は、潜在的な銀行設立免許取得の可能性を背景としたアナリストの投資判断引き上げを好感し、上昇。エネルギー関連のダイアモンドバックエナジー(FANG)やハリバートン(HAL)は原油高を受けて上昇した。鉄鋼メーカーのクリーブランド・クリフス(CLF)は金属スクラップ業者の買収を発表しスクラップ業参入が明らかになり買われた。一方で、航空会社のサウスウェスト(LUV)は悪天候や人員不足を理由に週末、2000便以上を欠航としたことが嫌気され、下落。

製薬大手のメルクは開発中の新型コロナウイルスの飲み薬「モルヌピラビル」について、食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請したと発表した。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:ドル・円は113円41銭まで一段高、原油高を意識してドル買い強まる
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円89銭から113円41銭まで上昇し、113円32銭で引けた。2018年12月以来となるドル高・円安水準。先週8日に発表された9月雇用統計後、米連邦準備制度理事会(FRB)は11月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入策の縮小を開始するとの思惑が強まったほか、原油高で、金利先高観を受けたドル買い・円売りに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは1.1584ドルまで上昇後、1.1549ドルまで反落して1.1554ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)高官が「インフレ高進は一過性で、中期的な見通しを変えるものではなく、金融政策の行動をもたらすものはない」との見解を受けたユーロ売りが観測されており、上値の重い展開となった。ユーロ・円は130円60銭から131円23銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.3651ドルまで上昇後、1.3585ドルまで反落した。ドル・スイスは0.9250フランまで下落後、0.9280 フランまで反発した。


■NY原油:続伸、一時82ドル台前半まで買われる
11日のNY原油先物11月限は続伸。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比+1.17ドルの80.52ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは79.55ドル-82.18ドル。アジア市場の序盤につけた79.55ドルが日中の安値となり、需給関係のひっ迫を意識してロンドン市場で82.18ドルまで一段高となった。ただ、ニューヨーク市場では利益確定を狙った売りが増えたことで80ドル台前半まで下げており、通常取引終了後の時間外取引では主に80ドル台半ば近辺で推移した。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 43.78ドル -0.56ドル(-1.26%)
モルガン・スタンレー(MS) 97.29ドル -2.75ドル(-2.75%)
ゴールドマン・サックス(GS)385.24ドル -7.57ドル(-1.93%)
インテル(INTC) 53.44ドル -0.37ドル(-0.69%)
アップル(AAPL) 142.81ドル -0.09ドル(-0.06%)
アルファベット(GOOG) 2776.95ドル -24.17ドル(-0.86%)
フェイスブック(FB) 325.45ドル -4.60ドル(-1.39%)
キャタピラー(CAT) 192.89ドル -2.27ドル(-1.16%)
アルコア(AA) 47.29ドル +1.26ドル(+2.74%)
ウォルマート(WMT) 139.53ドル -0.13ドル(-0.09%)

《NH》

 提供:フィスコ

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