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【特集】大谷正之氏【週明け大幅高の日経平均、戻り足は加速するか】(1) <相場観特集>

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

―米国や中国リスク懸念一服も、投資家の強弱観は対立―

 週明け11日の東京株式市場は日経平均が大幅続伸し2万8000円台半ばまで水準を切り上げてきた。前週末の米国株市場ではNYダウなど主要株指数が冴えない動きとなったが、9月の米雇用統計発表を波乱なく通過したことで、足もとの市場のセンチメントは改善している。10月後半以降の相場はどういう波動を描くのか。ベテラン市場関係者2人に今後の東京市場の見通しと物色の方向性などについて意見を聞いた。

●「決算発表視野に3万円目指す展開も」

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

 東京市場は、先週で最悪局面は通り過ぎたとみている。今週は、米国や中国の消費者物価指数(CPI)などインフレ関連指標の発表もあり、まだ上下動の大きな局面も予想される。しかし、今月下旬からの決算発表で企業業績は堅調な内容が期待できるだろう。

 今後1ヵ月程度の日経平均株価は、3万円を目指す堅調な展開が見込めるとみている。下値は2万7500円程度だろう。

 先月から今月上旬にかけ、日経平均株価は急伸後に急落する荒い値動きとなった。これは、先物やオプションに絡んだ需給要因によるところが大きかったと思う。外部要因では、米中の景気減速が気にされているが、米中間の貿易交渉も進展しており過度の不安は薄れている。原油上昇などを背景としたインフレ要因も、米長期金利の上昇などを経てある程度は、織り込まれつつある。

 海外投資家の動向が注目されるが、日本株には出遅れ感もあり、年末にかけては買い流入が期待できるだろう。中国不動産大手、恒大集団の問題も中国の金融システム不安までは至らないと思う。月末の衆院選に関しても、与党・自民党がよほど厳しい状況に陥ることがなければ、相場の流れが大きく変わることはないだろう。

 個別銘柄では、半導体の設備投資関連やアフターコロナに絡む百貨店や電鉄株などに注目している。半導体関連では、東京エレクトロン <8035> のほかイビデン <4062> や東京応化工業 <4186> 、日本ゼオン <4205> など。 百貨店では高島屋 <8233> や三越伊勢丹ホールディングス <3099> 、エイチ・ツー・オー リテイリング <8242> など。 電鉄では京浜急行電鉄 <9006> や近鉄グループホールディングス <9041> 、小田急電鉄 <9007> などに投資妙味がありそうだ。


(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(おおたに・まさゆき)
1960年生まれ。立正大学文学部卒、83年丸和証券入社、営業を経て96年から現職。日本テクニカルアナリスト協会 検定テクニカルアナリスト(CFTe)、AFP(日本FP協会認定)、(内閣府認証)NPO法人金融証券マーケットフォーラム理事。トレンドの芽をいち早くキャッチすべく、フィールド重視の調査を心がけている。

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