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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 75日移動平均線突破を見込んだ値動きに向かいやすい


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28050 -70 (-0.24%)
TOPIX先物 1963.0 -3.0 (-0.15%)
シカゴ先物 28075 -45
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 8日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。9月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比19万4000人増と市場予想(50万人増)を大幅に下回ったものの、失業率は4.8%と前回の5.2%から低下。強弱感が対立するなか方向感に乏しい相場展開となった。また、長期金利が1.6%台に上昇したほか、原油先物相場が続伸し一時1バレル80ドル台に上昇したことも手掛けづらくさせた。S&P500業種別指数はエネルギー、運輸、保険が上昇した半面、電気通信サービス、不動産、半導体・同製造装置が下落した。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比45円安の2万8075円で取引を終えている。日経225先物のナイトセッションは日中比40円安の2万8080円で始まり、その後2万8000円まで下落した後は2万8100円を挟んだ狭いレンジでの推移を継続。米国市場の取引開始前には一時2万8180円とプラスに転じる場面がみられた。ただし、方向感に乏しい米国市場の流れを受けて保ち合いが続き、2万8050円で取引を終えた。

 本日は岸田首相の発言を受けた市場反応に関心が集まりそうだ。岸田首相は日曜の報道番組に出演し、富裕層の金融所得への課税について、当面見直しは考えていないという認識を示した。足元の下落要因だった金融所得課税に対する警戒感が後退し、自律反発を狙った買いが入りやすいだろう。そのため、2万8000円固めから75日移動平均線が位置する2万8360円水準の突破を見込んだ値動きに向かいそうだ。

 海外勢の売買については、今回の下落局面で8月下旬からの買い越し部分をほぼ売却した格好である。14日に衆議院を解散し、19日公示、31日投開票とする政治日程のなか、改めて政策期待が高まりやすい需給状況となろう。

 また、VIX指数は18.77に低下し、ボトム圏となる75日線まで低下してきた。米国では債務上限問題はひとまず和らいでいる一方で、本格化する決算に対する期待が高まりやすい。そのため、日中は中国の不動産大手を巡る信用不安の動向を警戒しつつ、短期的な売り仕掛けの動きに対しては押し目買いの動きが強まりそうだ。

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