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【市況】8日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は反落、雇用統計に失望

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場は反落、雇用統計に失望

ダウ平均は8.69ドル安の34,746.25ドル、ナスダックは74.48ポイント安の14,579.54で取引を終了した。

9月雇用統計で雇用の伸びが2カ月連続で予想を大幅に下回ったため失望感から、寄り付き後、下落。ただ、債務不履行懸念が後退したため押し目からは景気循環株の買いが再燃し、ダウは一時上昇に転じる局面もあった。しかし、金利先高感などが重しとなり買いが続かず結局、下落で終了。セクター別ではエネルギーが上昇した一方で、電気通信サービスが下落した。

エネルギー会社のマラソン・オイル(MRO)、石油化学メーカーのエクソン・モービル(XOM)は、NY原油先物が7年ぶり80ドルに達したため収益拡大期待に軒並み上昇。鉄道輸送サービス会社のノーフォーク・サザン(NSC)は需要の増加が好感され、上昇した。医療関連会社のクイデル(QDEL)は同社の新型コロナウイルス診断検査の需要急増で第3四半期の売上が予想を上回り、上昇。自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)はアナリストの楽観的な見通しを好感し買われた。一方、ホームセンター運営するホームデポ(HD)やロウズ(LOW)はアナリストの投資判断引き下げが嫌気されそれぞれ下落。

米証券取引委員会(SEC)は市場操作の有無を巡り巨額損失を出した投資会社のアルケゴスを調査すると報じられた。関係筋が明らかにした。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:米長期金利上昇でドル・円は2019年4月以来の高値

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円51銭まで下落後、112円25銭まで上昇し、112円24銭で引けた。米雇用統計で雇用者数の伸びが2カ月連続で予想を大幅に下回ったため一時ドル売りが強まったが、FRBが年内に資産購入縮小を開始する軌道に変更なしとの見方に金利が再び上昇に転じドル買いが再燃した。ドル・円は2019年4月以来の高値をつけた。米金利先物市場で2022年12月の利上げを織り込んだため、ドル買いが強まった。

ユーロ・ドルは1.1586ドルまで上昇後、1.1556ドルまで反落して1.1572ドルで引けた。ユーロ・円は129円08銭まで弱含んだのち、129円91銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3657ドルまで上昇後、1.3610ドルまで反落した。ドル・スイスは0.9259フランまで下落後、0.9291 フランまで反発した。


■NY原油:続伸、一時2014年11月以来となる80.11ドルまで上昇

8日のNY原油先物11月限は続伸(NYMEX原油11月限終値:79.35 ↑1.05)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比+1.05ドルの79.35ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは78.63ドル-80.11ドル。アジア市場からロンドン市場では78.63ドルから79.61ドルの範囲内で推移。米雇用統計発表後に2014年11月以来となる80.11ドルまで一段高となったが、米長期金利の上昇を警戒して一時78.67ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引では主に79ドル台半ば近辺で推移した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 44.34ドル +0.22ドル(+0.50%)
モルガン・スタンレー(MS) 100.04ドル +1.24ドル(+1.26%)
ゴールドマン・サックス(GS)392.81ドル +2.19ドル(+0.56%)
インテル(INTC) 53.81ドル -0.37ドル(-0.68%)
アップル(AAPL) 142.90ドル -0.39ドル(-0.27%)
アルファベット(GOOG) 2801.12ドル +17.41ドル(+0.63%)
フェイスブック(FB) 330.05ドル +0.83ドル(+0.25%)
キャタピラー(CAT) 195.16ドル -0.59ドル(-0.30%)
アルコア(AA) 46.03ドル -1.02ドル(-2.17%)
ウォルマート(WMT) 139.66ドル +0.42ドル(+0.30%)
《ST》

 提供:フィスコ

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