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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:太平洋セメ、ヘリオス、ウエストHD

太平洋セメ <日足> 「株探」多機能チャートより
■太平洋セメント <5233>  2,404円  +168 円 (+7.5%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位
 太平洋セメント<5233>が急反発している。この日、22年1月1日出荷分からセメント製品を値上げすると発表したことが好感されている。ホワイトセメントを除く各種セメント製品の価格を1トンあたり2000円値上げするという。セメント製造用の石炭価格が中国の需要増加や産出国からの輸出停滞などの影響を受けて大幅な高騰を続けており、今後も更なる上昇が見込まれることや、セメント製造設備の老朽化に対する維持・修繕コストの増加、船舶などの輸送コストの上昇などが要因としている。なお、値上げの表明は17年12月以来3年10カ月ぶりとなる。

■TSIホールディングス <3608>  364円  +21 円 (+6.1%)  11:30現在
 TSIホールディングス<3608>がカイ気配スタートで一気に水準を切り上げてきた。同社は婦人向けを主力とするアパレル大手で、東京スタイルとサンエーの経営統合によって発足。新型コロナウイルスの感染拡大による影響から非常に厳しい収益環境を強いられていたが、ここにきて風向きが変わっている。休業による影響が一巡し、値引き販売の抑制が利益率の改善をもたらしている。5日取引終了後に発表した22年2月期中間期(21年3~8月)の決算は営業損益が11億3400万円の黒字(前年同期は104億6900万円の赤字)と改善色を示し、通期計画の11億円を上回った。これをポジティブ視する形で投資資金が流入している。ここコロナ禍からの脱却で業績を急回復させるアフターコロナ関連株に物色の矛先が向いており、同社株もその流れに乗っている。

■ヘリオス <4593>  1,934円  +103 円 (+5.6%)  11:30現在
 ヘリオス<4593>が大幅高で4日ぶりに反発している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「肺炎の重症患者などに生じる呼吸不全を治療する新薬候補について、2021年内にも厚生労働省に製造販売承認を申請する」と報じられており、これが好感されている。記事によると、新薬候補は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の治療向けで、最終段階の臨床試験で良好な結果を確認したという。重症肺炎は新型コロナウイルス患者の死亡原因の一つでもあることから、実用化されれば治療の選択肢が広がることになる。22年にも承認を受けて発売したい考えとあることから、承認及び上市への期待が高まっている。

■セリア <2782>  4,040円  +105 円 (+2.7%)  11:30現在
 セリア<2782>は3日続伸している。5日の取引終了後に発表した9月度の月次売上高で、既存店売上高は前年同月比2.4%増と5カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。客数が同1.2%増と4カ月ぶりにプラスに転じたほか、客単価も同1.2%増と上昇した。なお、全社売上高は同8.4%増だった。

■ウエストHD <1407>  4,920円  +125 円 (+2.6%)  11:30現在
 環境関連株が高い。ウエストホールディングス<1407>やレノバ<9519>、イーレックス<9517>が買われ、ENECHANGE<4169>や霞ヶ関キャピタル<3498>が値を飛ばしている。5日、米プリンストン大学上席研究員の真鍋淑郎氏のノーベル物理学賞受賞が決まった。同氏はコンピューターを用いて気候の変動を分析する研究分野を開拓した実績が評価された。具体的には、大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が気候に与える影響を初めて数値で明らかにした。これを受け、この日は環境関連株に見直し買いが入っており、ウェザーニューズ<4825>もしっかり。今月31日からは英国のグラスゴーで、第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)が始まることも、環境関連株には追い風となりそうだ。

■INPEX <1605>  967円  +24 円 (+2.6%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油エネルギー株が連日人気。INPEXは4日続伸し年初来高値を更新している。出光興産<5019>や富士石油<5017>も高い。5日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前日比1.31ドル高の1バレル=78.93ドルと上昇。一時、79.48ドルと14年11月以来、約7年ぶりの高値に上昇した。4日の石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどから構成される「OPECプラス」で協調減産の縮小幅を維持することが決定され、原油需給の引き締まりが続くとの見方が強まったことによる買いが継続している。これを受け、日本の石油エネルギー株にも買いが流入している。

■三菱UFJ <8306>  650.5円  +15.8 円 (+2.5%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>がいずれも続伸するなどメガバンクや大手生保への買いが目立つ。ここにきて米国では原油市況の高騰に加え非鉄・穀物など商品市況の上昇を背景にインフレ懸念が高まっており、米長期金利の上昇が顕著となっている。前日の米10年債利回りは終値ベースで1.52%台まで上昇、フシ目の1.5%を再び上回ってきた。これを受けて米国株市場ではゴールドマン・サックス<GS>が3%超の上昇となったほか、シティグループ<C>、JPモルガン<JPM>、バンカメ<BAC>など大手金融株が軒並み買われている。東京市場でも米国事業を展開する大手金融株は運用環境の改善思惑から買いを誘導している。

■フジシール <7864>  2,332円  +46 円 (+2.0%)  11:30現在
 フジシールインターナショナル<7864>が反発している。5日の取引終了後、事業ポートフォリオの見直しを目的にスイス子会社PAGOのタックラベル事業と不動産を譲渡すると発表。これに伴う譲渡価額が合計で約34億円になったとしており、業績への寄与を期待した買いが入っている。なお、同件による22年3月期業績への影響は軽微としている。

■三菱商事 <8058>  3,549円  +58 円 (+1.7%)  11:30現在
 三菱商事<8058>、三井物産<8031>、住友商事<8053>など総合商社株が全体軟調相場に逆行して高い。前日のWTI原油先物価格が1ドル31セント高の1バレル78ドル93セントと大幅高で4連騰と上昇基調が強い。原油市況が高騰するなか、インフレ懸念が米国株をはじめ世界株市場の重荷となっているが、資源価格の上昇が収益メリットとなる大手商社にとってはプラス材料となっている。三菱商、三井物、住友商ともにきょうで3日続伸と全体相場と逆行する動きで市場の注目を集めている。

■日経Dインバ <1357>  436円  +7 円 (+1.6%)  11:30現在
 NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>の上値追いが続いている。きょうで8日続伸となり、これは今年に入って初めて。日経Dインバは日経平均株価に対し逆方向に連動するETFで価格変動率がマイナス2倍に基本設定されていることが特徴。そのため、日経平均が下落する局面では上値指向を強める形となる。全体相場は中国の景気減速懸念と米国のインフレ懸念を背景に下値リスクが強く意識され始めており、個人投資家などの短期資金が日経Dインバをヘッジ目的で買う動きが活発化しているもよう。

■ユー・エス・エス <4732>  1,780円  +12 円 (+0.7%)  11:30現在
 ユー・エス・エス<4732>は8日ぶりに反発している。5日の取引終了後に発表した第2四半期(7~9月)中古車オークション実績(速報)で、出品台数は前年同期比7.0%増、成約台数が同1.0%増と前年実績を上回ったことが好感されている。なお、累計(4~9月)ベースでは、出品台数が前年同期比10.1%増、成約台数も同14.5%増と伸長した。

■エービーシー・マート <2670>  6,160円  +40 円 (+0.7%)  11:30現在
 エービーシー・マート<2670>が反発している。5日の取引終了後に発表した9月度概況で、既存店売上高は前年同月比4.8%減と2カ月連続で前年実績を下回ったものの、織り込み済みとの見方が強い。台風や大雨の影響は少なかったものの、緊急事態宣言の延長によるシルバーウィークの集客減が響いた。なお、全店売上高は同5.1%減だった。

■サンエー <2659>  4,020円  +25 円 (+0.6%)  11:30現在
 サンエー<2659>は3日続伸。5日の取引終了後、上限を130万株(発行済み株数の4.06%)、または51億9350万円とする自社株を、6日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好感されている。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることが目的という。同時に発表した第2四半期累計(3~8月)の連結業績は、売上高1029億100万円(前年同期比0.1%減)、営業利益43億4500万円(同12.0%減)、純利益31億8800万円(同5.0%減)だった。22年2月通期業績予想は、売上高2080億2200万円(前期比2.6%増)、営業利益104億7400万円(同14.5%増)、純利益72億2700万円(同19.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■CYBERDYNE <7779>  419円  +1 円 (+0.2%)  11:30現在
 CYBERDYNE<7779>が4日ぶりに反発している。5日の取引終了後、日本医療研究開発機構(AMED)が公募した「医工連携イノベーション推進事業(開発・事業化)」において、同社の研究開発テーマが補助対象事業として採択され、交付が決定したと発表しており、これが好感されている。採択された「LED光源方式光音響イメージング技術を用いた画像診断装置に関する開発・事業化」事業では、人に対して安全なLEDを採用することで、臨床現場で活用可能な光音響イメージング装置の開発と事業化を行うという。期間は24年3月末までで、補助金額は1億380万円の予定だ。

■TOKYO BASE <3415>  692円  -32 円 (-4.4%)  11:30現在
 TOKYO BASE<3415>は続落している。5日の取引終了後に発表した9月度の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比5.8%減と2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されている。気温の低下による秋物商材が順調に推移した実店舗が同2.6%増だったが、前年実施したセールの反動などでECが同19.6%減と落ち込んだことが響いた。なお、全社売上高は、新規事業を含む国内及び中国の新規出店が寄与し同12.5%増とプラスを確保した。

■カワタ <6292>  1,053円  +150 円 (+16.6%) ストップ高買い気配   11:30現在
 カワタ<6292>がストップ高カイ気配。5日の取引終了後、開発中の全固体リチウムイオン電池の量産化に資する技術について、技術面及び事業面で一定の評価を得ることができたと発表しており、これが好感されている。同技術開発は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の公募事業「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」の燃料電池・蓄電池分野のテーマである「電極活物質への無機材料の薄膜コート技術の実用化研究開発」(全固体リチウムイオン電池の量産化に資する技術開発)の実施先として同社が採用され、開発に取り組んできたもの。なお、今後の事業化に向けては、関係団体や企業と連携して、更なる研究開発や市場調査などに取り組むとしている。

●ストップ高銘柄
 カワタ <6292>  1,053円  +150 円 (+16.6%) ストップ高買い気配   11:30現在
 以上、1銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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