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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 クレディスイスのショートに対してモルガンSはロングに傾ける


大阪12月限
日経225先物 30080 -70 (-0.23%)
TOPIX先物 2073.0 -8.5 (-0.40%)

 日経225先物(12月限)は前日比70円安の3万0080円で取引を終了。売り優勢ながら寄り付きは3万0070円とシカゴ日経平均先物清算値(3万0035円)を上回って始まり、3万0040円まで下落した。その後、買いの動きが強まり上昇に転じると、一時3万0230円まで上げ幅を広げ、買い一巡後は若干軟化するものの、3万0100円~3万0200円水準での底堅い値動きを継続。ただし、中国で不動産市場の信用不安が高まるなか、中国恒大に加えて中国不動産開発会社の融創中国の資金繰り悪化が伝わると、後場半ばには前場につけた安値を下回り3万0020円まで軟化した。引けにかけては下げ渋る動きをみせたものの、マイナス圏での推移となった。

 寄り付き後早い段階でプラスに転じ上げ幅を広げるなど、自民党総裁選を前に政策期待が高まっているほか、緊急事態宣言の解除が見込まれていることから、前場こそ押し目買い意欲の強さが窺えた。また、9月末の配当に絡んだ売買も観測されており、需給面での支援材料になった。ただし、融創中国の資金繰り悪化が伝わり、センチメントを冷ます格好となったようである。中国リスクが不安視されるなかでポジションを大きく傾けづらい需給状況を鑑みれば、狭いレンジ推移のなかで短期筋の売買に振らされた格好であろう。

 NT倍率は先物中心限月で一時14.43倍に低下した後、25日移動平均線を支持線とする格好で切り返しており、14.51倍に上昇した。75日線は14.53倍に位置しており、同線の突破を試してくる動きが見込まれよう。中国リスクにより大きくロングにポジションは傾けづらいが、国内の政策期待から若干ながらもロングに傾けておきたいところでもあり、NTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)によるスプレッド狙いのポジションを積み上げつつ、TOPIX先物売りの比率を引き下げるタイミング待ちとなろう。

 手口面では、日経225先物は野村が830枚、クレディスイスが480枚、バークレイズが400枚程度の売り越しに対して、SBIが430枚、モルガンSが420枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はクレディスイスが1520枚、ソジェンが950枚、BofAが410枚程度の売り越しに対して、UBSが800枚、モルガンSが630枚、バークレイズが410枚程度の買い越しだった。クレディスイスは日経225先物、TOPIX先物いずれもショートであるのに対して、モルガンSはロングに傾けている。

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