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【市況】【↓】日経平均 大引け| 9日ぶり反落、利益確定売りも下げ幅は限定的 (9月9日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  29959.21
高値  30097.56(09:28)
安値  29909.92(13:52)
大引け 30008.19(前日比 -173.02 、 -0.57% )

売買高  12億6035万株 (東証1部概算)
売買代金  3兆0761億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は9日ぶり反落、大引けはかろうじて3万円台維持
 2.前日までの急騰の反動で利益確定売りも下げ幅は限定的に
 3.米国株市場は景気減速とテーパリング前倒しの懸念が共存
 4.メジャーSQ算出を前にした買い戻し一巡との思惑も浮上
 5.33業種中で値上がりは4業種のみだが電力株の上昇際立つ

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比68ドル安と3日続落した。新型コロナウイルス感染拡大による景気への下押し懸念や、FRBによるテーパリング(量的緩和縮小)に向けた不透明感も相場の上値を抑えた。

 東京市場では、利益確定の売りが出て日経平均株価は反落となった。後場は3万円台を下回って推移する時間が長かったが、引け際に下げ幅を縮小し大台を維持して着地した。

 9日の東京市場は、朝方から売り優勢の展開。日経平均は前日まで8営業日で2500円以上の上昇をみせていたこともあり、その反動が出た。前日の欧米株市場が総じて軟調な動きで、米国株市場では新型コロナウイルス感染再拡大の影響で景気回復ペースが鈍化するとの警戒感に加え、FRBによるテーパリング前倒しを意識した売りで主要3指数ともに軟調だった。香港株市場が軟調に推移したことが買いを手控えさせたほか、明日のメジャーSQ算出を控え、買い戻しが一巡したとの思惑も上値を重くした。一方、新政権による経済対策への期待感などを背景に下値では押し目買いが入り、下げ幅も限定的なものにとどまった。もっとも業種別では電力株が一極集中的に買われたものの、33業種中で値上がりはわずか4業種にとどまっている。

 個別では、売買代金トップのソフトバンクグループ<9984>が軟調だったほか、レーザーテック<6920>も大幅安に売られた。任天堂<7974>が値を下げ、ファーストリテイリング<9983>も安い。塩野義製薬<4507>も利食われる展開となった。GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>が急落、ヤクルト本社<2267>も大きく値を下げた。日本ペイントホールディングス<4612>、ブイキューブ<3681>なども下落した。
 半面、東京電力ホールディングス<9501>が大幅高に買われ、東京エレクトロン<8035>もしっかり。レノバ<9519>が上値指向となり、三菱商事<8058>も終始買いが優勢、ベイカレント・コンサルティング<6532>も高い。ミライアル<4238>が値上がり率トップに買われ、東京機械製作所<6335>は4日連続のストップ高、ラクス<3923>、アイモバイル<6535>も値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857> 、テルモ <4543> 、東エレク <8035> 、キッコマン <2801> 、アサヒ <2502> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約32円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、ファストリ <9983> 、ダイキン <6367> 、リクルート <6098> 、中外薬 <4519> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約83円。

 東証33業種のうち上昇は4業種のみで、上昇率の上位から(1)電気・ガス業、(2)食料品、(3)不動産業、(4)水産・農林業。一方、下落率の上位5業種は(1)空運業、(2)ゴム製品、(3)機械、(4)医薬品、(5)その他金融業。

■個別材料株

△フロンテオ <2158> [東証M]
 管理医療機器販売の届出受理で医療機器の自社流通・販売が可能に。
△ユビAI <3858> [JQ]
 同社が販売代理店務める独企業が米グーグルなどと提携。
△ALBERT <3906> [東証M]
 日本総研とDX領域で協業開始。
△ミライアル <4238>
 非開示としていた第3四半期業績は82%営業増益を見込む。
△セルソース <4880> [東証M]
 乳がん患者への情報提供サービス開始。
△フリークHD <6094> [東証M]
 スカパーJ <9412> とコネクテッドTV領域で業務提携。
△タカトリ <6338> [東証2]
 パワー半導体向けSiC材料切断加工装置の大口受注を獲得。
△アイモバイル <6535>
 21年7月期大幅増収増益で中計発表も。
△Tホライゾン <6629> [JQ]
 英イグルー・ビジョン社とパートナーシップ契約。
△ハウテレ <7064> [東証M]
 上期営業赤字が縮小。

▼ストリーム <3071> [東証2]
 5-7月期(2Q)経常は赤字転落。
▼コロワイド <7616>
 公募・売り出しの受渡日で利益確定売り膨らむ。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ミライアル <4238> 、(2)東京機 <6335> 、(3)東電HD <9501> 、(4)MSジャパン <6539> 、(5)ラクス <3923> 、(6)アイモバイル <6535> 、(7)ピラー <6490> 、(8)四国電 <9507> 、(9)ロボホーム <1435> 、(10)日ギア <6356> 。
 値下がり率上位10傑は(1)GMO-GS <3788> 、(2)佐藤商 <8065> 、(3)SHIFT <3697> 、(4)ヤクルト <2267> 、(5)レーザーテク <6920> 、(6)Sサイエンス <5721> 、(7)日本ペHD <4612> 、(8)トナミHD <9070> 、(9)ブイキューブ <3681> 、(10)Jディスプレ <6740> 。

【大引け】

 日経平均は前日比173.02円(0.57%)安の3万0008.19円。TOPIXは前日比14.68(0.71%)安の2064.93。出来高は概算で12億6035万株。東証1部の値上がり銘柄数は706、値下がり銘柄数は1363となった。日経ジャスダック平均は4062.41円(3.28円安)。

[2021年9月9日]


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