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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱自、郵船、パナソニック

郵船 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三菱自動車工業 <7211>  281円  +8 円 (+2.9%)  本日終値
 三菱自動車工業<7211>が続伸。同社は27日、日産自動車<7201>の合弁会社であるNMKVで企画・開発を進めている軽規格の電気自動車(EV)を国内で22年度初頭に発売する予定だと発表。この軽自動車EVは、EVならではの滑らかで力強い走りと高い静粛性を実現するとともに、運転支援技術をはじめとするさまざまな先進技術が搭載される予定。価格は約200万円(車両本体価格から補助金額を差し引いた購入額)からとなる見込みだとしている。

■日本郵船 <9101>  8,570円  +230 円 (+2.8%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株が軒並み高。コンテナ市況の高騰など収益環境の変化を背景に足もとの業績が様変わりしており、PER・PBRの低さや配当利回りの高さなどを拠りどころに、ここにきて再び買い攻勢が目立っている。きょうも業種別騰落率で値上がり上位に入っている。コンテナ船市況だけではなく、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も8月に入ってから急速に上昇、前週末時点で4235まで水準を切り上げている。これは2008年9月のリーマン・ショック直前の水準で約13年ぶりの高値圏にある。

■パナソニック <6752>  1,295円  +21.5 円 (+1.7%)  本日終値
 パナソニック<6752>が続伸。前週末27日の取引終了後、未定としていた中間配当を15円(前年中間配当10円)にすると発表。なお、期末配当は引き続き未定としている。

■キユーピー <2809>  2,700円  +33 円 (+1.2%)  本日終値
 キユーピー<2809>は小幅続伸。前週末27日の取引終了後、9月13日付で自社株850万株(発行済み株数の5.67%)を消却すると発表。なお、消却後の発行済み株数は1億4150万株となる予定だ。

■東京エレクトロン <8035>  46,570円  +490 円 (+1.1%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株に買いが先行。前週末の米国株市場では米長期金利が急低下するなか、半導体関連株が買われ全体相場を牽引、半導体製造装置世界トップのアプライド・マテリアルズ<AMAT>は3%超に買われる人気となった。また、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も約2%高と大きく切り返し、8月4日の最高値を指呼の間に捉えている。高速通信規格5Gの普及加速を背景とした半導体需要の高まりで、半導体需給が逼迫し足もとの製造装置需要を喚起している状況にある。微細化ニーズが一段と高まるなか、EUV(極端紫外線)露光装置ではオランダのASMLがマーケットシェアをほぼ独占しているが、同分野における塗布・感光装置では東エレクが、マスクブランクス検査装置ではレーザーテックがそれぞれ商品シェアをほぼ100%確保している状況にあり、市場の注目度が高い。ただ、レーザーテックについてはPERが90倍台と高いことから高値警戒感も意識され、2万2000円台では売り圧力も強い。

■エン・ジャパン <4849>  3,615円  +30 円 (+0.8%)  本日終値
 エン・ジャパン<4849>が続伸。この日、企業向けの営業支援事業を開始すると発表。新事業「エンSX(セールストランスフォーメーション)」事業は、転職サイト事業などで得たセールス及びマーケティング機能を「B2Bセールスメソッド」として提供し、営業戦略・戦術のコンサルティングやセールス部門のアウトソーシング、デジタルマーケティング支援など、企業の状況や課題に合わせたSX支援を提供する。また、「エン転職」など同社が運営する採用支援サービスを通じてSX人材の採用・育成を支援するとしている。

■ファーストリテイリング <9983>  71,030円  -1,480 円 (-2.0%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>が続落し年初来安値を更新した。今日は21年8月期の期末配当(1株当たり240円)の権利落ち日に当たり、権利取り狙いで保有していた投資家からの売りが出たようだ。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,152円  -29 円 (-0.5%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が小幅ながら3日続落。8月23日のザラ場6000円台割れをターニングポイントに戻りに転じる兆しもあったが、戻し切れない。引き続き上値の重い展開で信用買い残の整理が進捗しないなかで、25日移動平均線を上値抵抗ラインとする下げトレンドが続いている。同社は米ハイテク企業への投資に積極的でありナスダック総合指数との株価連動性が指摘されてきたが、それも足もとでは機能しなくなっている。直近の株価刺激材料としては、同社が出資するカーシェアリング企業の米ゲットアラウンドがSPAC(特別買収目的会社)との合併を通じ上場を検討しているとの報道が取り上げられたが、市場では「投資家の視線は中国の規制リスクに向いており、こちらにある程度アク抜け感が出ない限りは本格的な反騰は難しいのではないか」(ネット証券アナリスト)という声もある。

■ジェイフロンティア <2934>  4,020円  +700 円 (+21.1%) ストップ高   本日終値
 ジェイフロンティア<2934>がストップ高。同社は前週末27日に東証マザーズに新規上場した直近IPO銘柄で、ヘルスケア商品や医薬品の通信販売のほか、オンライン診療サービスなども手掛ける。上場初日は公開価格(4190円)を15%下回る3560円で初値をつけ、その後も軟調に推移し結局3320円で初日の取引を終えており、きょうは割安とみた見直し買いが入っているようだ。ここ東証マザーズ指数が順調な戻り足をみせるなど、新興市場が回復傾向にあることも追い風に働いているとみられる。

■鈴与シンワート <9360>  2,380円  +400 円 (+20.2%) ストップ高   本日終値
 鈴与シンワート<9360>が連日ストップ高。システム受託開発からパッケージソリューションサービスなど幅広く展開、NTTデータ<9613>の2次下請け開発を手掛け、NECグループなどを主要取引先としていることで安定した成長基盤を持っている。今週9月1日から発足するデジタル庁に関連する電子署名関連の有力株として目先投資資金の攻勢が継続。同社は昨年9月から印鑑Bot「Biz-Oin(ビズ オーイン)」の提供を開始。これはビジネスチャットと印鑑BotのAPI連携でテレワーク環境での押印を可能とし、ワークフロー処理の時間を大幅に短縮できるもので、需要開拓に期待がかかる。株価は小型材料株ならではの足の速さが特長で、昨年9月から10月にかけて短期間で5110円まで駆け上がり株価を5倍化させた経緯があるだけに、目先追随買いを誘っている。

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