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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

アウン <日足> 「株探」多機能チャートより

■アウン <2459>  284円 (+80円、+39.2%) ストップ高

 アウンコンサルティング <2459> [東証2]がストップ高。18日の取引終了後、人工知能(AI)による完全自動マーケティングオートメーション(MA)プラットフォーム「nununi(ヌヌニ)」を提供するawoo Japan(東京都新宿区)と業務提携を締結したと発表。今回の提携は、SEO サービスの拡充、顧客の相互紹介やプロモーション協力、共同ソリューションの開発などの推進が目的。提携により今後はSEOサービスにおいて、台湾をはじめグローバルに強い「nununi」が加わることにより、日本国内のみならずグローバルでのSEOコンサルティングの幅が広がり、より一層SEO効果の高いサービスを提供することができるようになるという。また、提携によりawoo Japan社経由でアウンのSEOサービスの紹介が行われるため、販路拡大が期待できるとしている。

■わかもと <4512>  401円 (+80円、+24.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。わかもと製薬 <4512> がストップ高。同社は胃腸薬「強力わかもと」など大衆薬に展開するが、収益面では眼科領域に傾注している。18日取引終了後、同社が日本国内で販売しているマキュエイド眼注用40ミリグラムについて、米Harrow Health<HROW>社とライセンス契約を締結したことを発表、これを材料視する買いが集中した。Harrow社は米国眼科医療市場のリード役として多くの眼疾患治療薬を製造販売する成長企業で、今回の契約により独占的ライセンスを付与し、その対価としてわかもとは開発段階に応じたマイルストンを受領する形となる。

■オンリー <3376>  656円 (+100円、+18.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。オンリー <3376> がストップ高。18日の取引終了後、MBOの一環として中西浩一相談役が代表を務める紳士服中西(京都市下京区)が、同社株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格765円にサヤ寄せする格好となった。株式を非公開化することで、中期的に安定的かつ継続的にグループの企業価値を向上させるのが狙い。買付予定数は483万2418株(下限327万1160株、上限設定なし)で、買付期間は8月19日から10月1日まで。TOB成立後、オンリーは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を18日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■VIX短先物 <1552>  2,620円 (+257円、+10.9%)

 国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が続急騰。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。18日の米VIX指数は前日に比べ3.66(20.44%)ポイント高の21.57と急伸した。同指数が警戒ラインとされる20を終値で上回ったのは7月19日以来、1ヵ月ぶりのこと。7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表され、テーパリング(量的緩和縮小)開始時期の前倒しが示唆されたことから、同日のNYダウは大幅安となった。これを受けて、19日の東京市場ではVIX短先物は上昇した。

■山パン <2212>  1,768円 (+132円、+8.1%)

 東証1部の上昇率3位。山崎製パン <2212> が3日続急伸。ここ最近は食品原料価格の上昇が目立つ状況となっているが、食品メーカーはその対応が求められる局面にある。同社は18日、鶏卵や糖類・油脂類などの価格高騰を背景に10月1日出荷分から一部の和菓子・洋菓子を平均7%(和菓子6.5%・洋菓子7.4%)値上げすることを発表した。値上げにより収益デメリットが相殺されるとの思惑が、投資資金の流入につながった。

■リプロセル <4978>  319円 (+19円、+6.3%)

 リプロセル <4978> [JQG]が続急伸。18日の取引終了後、GMP-iPS細胞マスターセルバンク製造における一部のプロセスを、フランスの医薬品製造受託機関であるテクセル・グループに委託するための基本契約を締結したと発表。今回の基本契約で、欧州医薬品庁から認証されたテクセル社のGMP(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)製造施設で、リプロセルが樹立した臨床用iPS細胞からマスターセルバンクの樹立を行うとしている。これによりリプロセルは、米国食品医薬品局、欧州医薬品庁、日本の医薬品医療機器総合機構などのガイドラインにのっとったGMP-iPS細胞マスターセルバンクの製造を行うための体制を強化することができ、臨床用iPS細胞への世界的な需要の高まりに対して、GMP-iPS細胞マスターセルバンクをグローバルに提供できるようになるとしている。

■ランサーズ <4484>  577円 (+32円、+5.9%)

 ランサーズ <4484> [東証M]が急伸。同社は18日、子会社のMENTAがアドビ(東京都品川区)と連携し、「Creative&Work Lab for Gen.Z」プロジェクトを開始したと発表。同プロジェクトは、コロナによる収入減に苦しむ学生のクリエイティブスキルを向上させ、オンラインだけで完結できる仕事を選択肢として持つことで、安定して高い収入を得て自立した学生生活を支えることが目的。まずは学生10人に学んでもらい、仕事を獲得できるようサポートするとしている。

■いい生活 <3796>  411円 (+19円、+4.9%)

 いい生活 <3796> [東証2]が4日ぶりに大幅反発。19日午前10時ごろ、賃貸物件入居申込システム「Sumai Entry」を伊藤忠アーバンコミュニティ(東京都中央区)に提供開始したと発表。「Sumai Entry」は入居申込者・賃貸仲介会社・不動産管理会社・家賃債務保証会社間の入居申込受付・審査をペーパーレス化するWebシステム。今回の導入により、2万戸の管理物件を対象に入居申込を電子化するとしている。

■中外薬 <4519>  4,301円 (+186円、+4.5%)

 中外製薬 <4519> が大幅に3日続伸。19日付の日本経済新聞が、同社は「関節リウマチ治療薬『アクテムラ』の増産を検討することを明らかにした」と伝えたことが好感された。同薬は、米国で新型コロナウイルス感染症の治療薬として緊急使用許可を受けたことなどで、世界的に供給不足となっている。提携するスイス・ロシュと影響を最小限に抑えるべく緊密に連携していく、と報じている。

■塩野義 <4507>  6,786円 (+266円、+4.1%)

 塩野義製薬 <4507> が大幅反発。同社は感染症薬を主力としており、抗HIV薬で高実績を有するが、持ち前の抗ウイルス分野の技術を生かし、新型コロナウイルスワクチンや新型コロナ治療薬分野での活躍が期待されている。国内でも新型コロナウイルスの感染爆発が懸念されるなか、ワクチンだけでなく治療薬に対するニーズも高まっている。「有効な治療薬が出てくれば、新型コロナに対する恐怖心は大きく低下し経済活動に与えるポジティブな影響ははかりしれない。ただし、臨床には時間がかかる可能性がある」(ネット証券アナリスト)という。同社は開発中のコロナ飲み薬について年末までに国内で100~200万人分の供給体制を整える方針を示している。

■弁護士COM <6027>  6,130円 (+220円、+3.7%)

 弁護士ドットコム <6027> [東証M]が大幅続伸。18日の取引終了後、クラウド型不動産管理・業務支援システム「いえらぶCLOUD」を提供するいえらぶGROUP(東京都新宿区)と提携し、賃貸借契約の完全電子化サービスを開始すると発表しており、これが好材料視された。弁護士COMの電子署名サービス「クラウドサイン」を用いることで、不動産管理会社と入居者との契約を「いえらぶ電子契約」で締結できるようにする。契約状況の確認やリマインド、契約締結後のファイルの格納まで、賃貸借契約手続の全ての業務がオンラインで可能になるという。これまで不動産賃貸における賃貸借契約や重要事項説明は書面化が義務づけられていたが、今年5月にデジタル改革関連法が成立したことで、施行後は押印の廃止と書面の電子化が可能となり、これに対応する。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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