【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):フロンテオ、ミズホメディ、日医工
フロンテオ <日足> 「株探」多機能チャートより
FRONTEO<2158>が急速人気化、前日のストップ高に続き、きょうも大幅高と気を吐いている。人工知能(AI)技術をバックボーンに電子データ収集や分析リーガルテック事業を展開し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資の流れに乗り商機を拡大している。22年3月期業績予想を大幅増額し、営業利益は前期比2.4倍の12億円を見込んでいる。更に17日取引終了後には京都大学と「企業不正・コンプライアンス違反検出のDX化」を目的に共同研究を開始したことを発表、これが株価を改めて刺激する格好となった。
■ミズホメディー <4595> 3,525円 +280 円 (+8.6%) 本日終値
ミズホメディー<4595>が急反発。17日、新型コロナウイルス抗原とインフルエンザウイルス(A型及びB型)抗原を同時に検出する迅速検査キットの製造販売承認申請を12日に行ったと発表しており、これが好感された。同キットは、1つのテストプレートで新型コロナウイルス抗原とインフルエンザウイルス抗原を同時検出するイムノクロマト法を測定原理としたクイックチェイサーシリーズ製品。鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液を採取し、抽出液中に懸濁した試料をテストプレートへ滴下するだけの簡便な測定操作を実施した後、10分という短時間で新型コロナウイルス抗原とインフルエンザウイルス抗原の有無を判定することが可能としている。
■日医工 <4541> 909円 +71 円 (+8.5%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
日医工<4541>が大幅高。17日の取引終了後、メディパルホールディングス<7459>と資本・業務提携すると発表しており、これが材料視された。両社は、ジェネリック医薬品の安定的、効率的な供給を可能とする提携モデルの構築を目指すほか、今後物流や営業体制など幅広い領域での業務提携について協議を進めていく。この提携に伴い実施する第三者割当増資により、日医工は総額約52億円の資金を調達する。実施後、メディパルは日医工株の1割弱を保有する筆頭株主となる見通し。
■ライフネット生命保険 <7157> 1,204円 +92 円 (+8.3%) 本日終値
ライフネット生命保険<7157>が大幅高で3日ぶりに反発。大和証券が17日付で投資判断を「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」とし、目標株価を1500円から1700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、21年4~6月に新契約件数が2万7600件となり、過去2番目となる水準を記録したことを受けて、営業費用の獲得効率を維持しており、9000件/月の足場は固まった印象と評価。9月以降、マネーフォワード<3994>との提携効果が本格的に発現する見込みであり、21年度の新契約件数を従来予想10万8000件から11万3000件に引き上げている。
■日本通信 <9424> 213円 +16 円 (+8.1%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
日本通信<9424>が後場急上昇。午前11時45分ごろ、FPoS(Fintech Platform over SIM)事業の商用サービス開始に向けて準備を進めている子会社my FinTechが、電子決済等代行業者としての認可を取得したと発表しており、これが好材料視された。
■ベイカレント <6532> 48,250円 +2,450 円 (+5.4%) 本日終値
ベイカレント・コンサルティング<6532>が大幅高で切り返し4万8000円台を回復、今月13日につけた高値4万8200円も上回り上場来高値を更新した。総合コンサルティング事業を手掛けるがIT技術を活用した経営戦略立案で実績が高く、企業の旺盛なデジタルトランスフォーメーション(DX)活用ニーズを取り込み収益機会を広げている。業績も高成長路線をまい進、営業利益は15年2月期から前期(21年2月期)までの6期で12倍弱に変貌した。今期も伸び率こそ鈍化するものの前期比18%増の160億円と2ケタ成長を継続、機関投資家とみられる実需買いで青空圏を走る状況にある。
■ソフトウェア・サービス <3733> 9,420円 +360 円 (+4.0%) 本日終値
ソフトウェア・サービス<3733>は3日ぶりに反発。17日の取引終了後に発表した7月度の月次売上高が前年同月比43.6%増の19億6200万円となったことが好感された。同社は電子カルテなど医療情報システム開発を手掛ける。なお、受注高は同56.8%増の21億700万円と引き続き好調なほか、受注残高も同26.5%増の71億7600万円と順調に積み上がった。
■オプトラン <6235> 2,199円 +68 円 (+3.2%) 本日終値
オプトラン<6235>が反発、8月中旬を境に底入れ反転の動きをみせており、押し目には買い注文が厚くなっている。光学部品向け成膜装置を製造し、グローバル展開に特徴があり、海外向け売上比率は9割を超えている。車載やスマートフォン向けを主力に需要を取り込み、高速通信5Gの商用サービス本格化に合わせて光通信分野向けなどに同社商品の成長期待が強まっている。今月6日には21年度の「JPX日経インデックス400」構成銘柄に新たに選定されたことを発表しており、継続的な買いが観測され株価に浮揚力を与えている。
■日本水産 <1332> 597円 +17 円 (+2.9%) 本日終値
日本水産<1332>、マルハニチロ<1333>、極洋<1301>など水産株が総じて堅調。全体相場は国内での新型コロナウイルスの感染拡大や中国景気のピークアウトなどを警戒して、下値を探る展開が続いている。きょうは押し目買いで日経平均はプラス圏で推移しているが、先行き不透明感から主力輸出株の一角が軟調で上値の重い状況にある。そうしたなか、水産株は景気の影響を受けにくいディフェンシブストックとして物色の矛先が向いている。極洋とマルハニチロのPERは9倍前後、日水も12倍前後にとどまっており、株価指標面での割安感が買いの拠りどころとなっている。
■レーザーテック <6920> 20,000円 +460 円 (+2.4%) 本日終値
レーザーテック<6920>は売り買い交錯。ここにきて半導体製造装置関連株に改めてマーケットの注目が集まっている。同セクターの銘柄は、業績好調にもかかわらず株価が軟調に推移するケースが増えている。これは米国株市場の地合いに影響されており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が変調となっていることに影響されている。SOX指数は前日も2%近い下落で、今月4日につけた最高値から短期間で既に5%以上の調整を入れた。足もとは半導体不足が顕著で高水準の設備投資需要が見込まれているが、「今期後半以降の見通しに強弱観が対立しており、一部の海外機関投資家に目先利益確定の売りが観測されている」(ネット証券アナリスト)状況という。
株探ニュース