【市況】注目銘柄ダイジェスト(前場):任天堂、SUMCO、太陽誘電など
太陽誘電 <日足> 「株探」多機能チャートより
太陽誘電<6976>:5970円(+290円)
大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は151億円で前年同期比91.2%増益、市場予想を30億円程度上回っている。通期計画も従来の470億円から550億円、前期比34.9%増に上方修正。市場コンセンサスは500億円程度。コンデンサ、インダクタなどの想定を引き上げているもよう。MLCCの稼働率は従来の見方を継続。下半期は従来見通しを据え置いているため、一段の上振れなども期待される状況のようだ。
資生堂<4911>:7555円(+360円)
大幅続伸。前日に第2四半期決算を発表、4-6月期営業利益は121億円となり、前年同期比221億円の損益改善となっている。市場予想を40億円程度上回っている。国内は下振れたものの、欧米の需要回復がけん引したもよう。通期計画は据え置いているものの、上振れ確度は一段と高まる格好に。株価が安値圏にあったなか、想定以上の収益回復を受けて見直しの動きが進んでいるようだ。
オリンパス<7733>:2384.5円(+84.5円)
大幅続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は276億円で前年同期比7.4倍にまで拡大、通期予想も従来の1260億円から1400億円、前期比70.8%増にまで上方修正している。1300億円弱の市場コンセンサスも大幅に上振れ。主力の内視鏡事業や治療機器事業が主に上振れるようだ。想定以上の好業績評価のほか、内視鏡事業で出荷停止していた次世代内視鏡システムのEDOFスコープ出荷再開などによる先行き期待も強いもよう。
SUMCO<3436>:2458円(-140円)
大幅反落。前日に第2四半期決算を発表、4-6月期営業利益は124億円で前年同期比7.1%増益、前四半期94億円からも順調に拡大し、コンセンサスもやや上振れたとみられる。一方、7-9月期見通しは125億円で前四半期比ほぼ横ばい予想。減価償却費などが増加するもよう。保守的な計画ともみられているが、全般的にサプライズは限定的で、目先の出尽くし感が先行する形に。米SOX指数下落なども重しに。
任天堂<7974>:51790円(-4700円)
大幅反落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は1198億円で前年同期比17.3%減益、市場予想を100億円近く下回っている。「あつまれ どうぶつの森」が前年同期に大ヒットした反動でソフト販売が減少したほか、「ニンテンドースイッチ」の販売も落ち込んだ。発行済み株式数の1.51%に当たる180万株、1000億円を上限とする自社株買いの実施を発表しているが、想定以上の減益決算をネガティブ視する動きが優勢に。
カーディナル<7855>:673円 カ -
ストップ高買い気配。山田弘直社長の持ち株比率が100%を占める山田マーケティング(大阪市)がマネジメント・バイアウト(MBO、経営陣による自社買収)の一環として公開買い付けを実施すると発表している。買い付け価格は1株につき851円(5日終値は573円)。買い付け期間は6日から9月21日まで。カーディナルの非公開化を企図しており、同社株は上場廃止となる予定。カーディナルは賛同の意見を表明している。
フォースタ<7089>:1910円 カ -
ストップ高買い気配。22年3月期の営業利益を従来予想の1.80億円から4.50億円(前期実績1.58億円)に上方修正している。スタートアップ企業からの求人需要が拡大傾向にあるほか、企業への集中的な営業活動などでタレントエージェンシー受注高が当初の予測を上回る水準で推移しているため。第1四半期(21年4-6月)の営業利益は前年同期比215.5%増の1.41億円で着地している。
JMDC<4483>:5970円(+270円)
大幅に続伸。22年3月期第1四半期(21年4-6月)の営業利益を前年同期比131.4%増の8.26億円と発表している。ヘルスビッグデータで取引先健康保険組合数や健康情報プラットフォームの発行ID数などが伸長した。遠隔読影サービスの活用が拡大したことに加え、電子薬歴レセコン一体型システムの販売開始も利益倍増に貢献した。通期予想(前期比16.4%増の43.00億円)に変更はない。
《ST》
提供:フィスコ