【注目】本日注目すべき【好決算】銘柄 日本製鉄、クボタ、タカラバイオ (3日大引け後 発表分)

3日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
日本製鉄 <5401> ★今期最終を54%上方修正・14期ぶり最高益へ
◆22年3月期の連結最終損益を従来予想の2400億円の黒字→3700億円の黒字(前期は324億円の赤字)に54.2%上方修正し、14期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。鋼材価格の改善に加え、海外グループ会社の業績が好転することなどが寄与する。
併せて、従来未定としていた今期の上期配当を55円(前年同期は無配)実施する方針とし、下期配当は引き続き未定とした。
宝HLD <2531> ★今期経常を26%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も2円増額
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の230億円→290億円に26.1%上方修正。増益率が4.9%増→32.2%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。宝酒造インターナショナルやタカラバイオ <4974> の業績が想定以上に好調で、売上高が計画を上回ることが寄与。原価率の低下に加え、販管費の抑制なども上振れに貢献する。
併せて、期末一括配当を従来計画の22円→24円(前期は21円)に増額修正した。
データHR <3628> [東証M] ★前期経常を13期ぶり最高益に上方修正、配当も2円増額
◆21年6月期の連結経常利益を従来予想の2.9億円→3.6億円に22.0%上方修正。増益率が12.2%増→36.9%増に拡大し、13期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。Web会議の活用をはじめとするDX推進で効率化が進み、販管費が想定を下回ったことが要因。
業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の16円→18円(前の期は12円)に増額修正した。
TDCソフト <4687> ★4-6月期(1Q)経常は85%増益で着地
◆22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比84.5%増の8.4億円に拡大して着地。ITサービス管理やクラウドマネージドサービス関連の案件が大きく伸びたほか、クレジット関連のシステム開発案件や運輸業向けの開発案件なども増加し、2ケタ増収を達成したことが寄与。高付加価値化の進捗に加え、販管費を抑制したことも大幅増益につながった。
上期計画の11.2億円に対する進捗率は75.6%に達しており、業績上振れが期待される。
タカラバイオ <4974> ★今期経常を20%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も4円増額
◆22年3月期の連結経常利益を従来予想の142億円→171億円に20.4%上方修正。増益率が0.3%増→20.8%増に拡大し、従来の12期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。コロナ影響で低迷していた一般研究用試薬市場の回復に加え、新型コロナウイルスPCR検査関連製品の販売が拡大することが寄与。遺伝子解析・検査関連受託などのCDMO事業の伸長も上振れに貢献する。
併せて、期末一括配当を従来計画の16円→20円(前期は16円)に増額修正した。
荒川化 <4968> ★今期経常を21%上方修正
◆22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.1倍の18.2億円に急拡大して着地。新型コロナウイルス感染拡大の影響による需要環境の悪化から好転し、機能性コーティング、製紙・環境、粘接着・バイオマス、ファイン・エレクトロニクスの各事業で収益が大きく伸びた。
併せて、通期の同利益を従来予想の19億円→23億円に21.1%上方修正。減益率が48.0%減→37.0%減に縮小する見通しとなった。
フジミインコ <5384> ★今期経常を20%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も20円増額
◆22年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の38.5億円→56億円に45.5%上方修正。第1四半期に最先端半導体デバイス向けCMP製品やシリコンウエハー向け製品の販売が好調だったことが寄与。
併せて、通期の同利益を従来予想の86億円→103億円に20.3%上方修正。増益率が11.6%増→34.3%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
同時に、今期の年間配当を従来計画の125円→145円(前期は115円)に増額修正した。
クボタ <6326> ★今期税引き前を17%上方修正・最高益予想を上乗せ
◆21年12月期の連結税引き前利益を従来予想の2250億円→2630億円に16.9%上方修正。増益率が21.0%増→41.5%増に拡大し、従来の4期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。国内でトラクターや農業関連商品などが堅調なうえ、アジアを中心に農業機械の販売が大きく伸びることが寄与。円安による収益押し上げ効果も上振れに貢献する。
ブラザー <6448> ★今期税引き前を13%上方修正
◆22年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益は前年同期比2.8倍の267億円に急拡大して着地。主力のプリンター部門が在宅勤務向けの強い需要が継続したうえ、為替のプラス影響が加わり、収益が大きく伸びた。また、工業用ミシンでアパレル向け設備投資需要が回復したほか、中国向け産業機器が好調だったことも大幅増益に貢献した。
併せて、通期の同利益を従来予想の595億円→675億円に13.4%上方修正。増益率が38.6%増→57.2%増に拡大する見通しとなった。
ミマキエンジ <6638> ★上期経常を2.2倍上方修正、通期も増額
◆22年3月期上期(4-9月)の連結経常損益を従来予想の4.3億円の黒字→9.3億円の黒字に2.2倍上方修正。第1四半期にSG(サイングラフィックス)市場とIP(インダストリアルプロダクツ)市場向けを中心に、顧客の設備投資や印刷需要が想定を上回って推移したことが要因。為替の円安によるプラス影響も上振れに貢献する。
併せて、通期の連結経常利益も従来予想の16.4億円→21.4億円に30.5%上方修正。増益率が4.5倍→5.8倍に拡大する見通しとなった。
イマジカG <6879> ★今期最終を2.5倍上方修正
◆22年3月期の連結最終利益を従来予想の8億円→20億円に2.5倍上方修正。減益率が76.8%減→42.1%減に縮小する見通しとなった。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた米国中小企業向け融資が債務免除となったことに伴い、助成金収入6.4億円を計上することが上振れの要因。
デコルテHD <7372> [東証M] ★10-6月期(3Q累計)税引き前は3.4倍増益・通期計画を超過
◆21年9月期第3四半期累計(20年10月-21年6月)の連結税引き前利益は前年同期比3.4倍の7.3億円に急拡大して着地。フォトウエディングサービスへのニーズの高まりやコロナ禍に対応した施策の実施が奏功し、スタジオ事業の収益が大きく伸びたことが寄与。高単価サービスが好調だった。
通期計画の7.1億円をすでに上回っており、業績上振れが期待される。
東京精密 <7729> ★4-6月期(1Q)経常は80%増益、自社株買いも発表
◆22年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比79.9%増の60.1億円に拡大して着地。幅広い分野で半導体需要が拡大するなか、主力の半導体製造装置の販売が大きく伸びたことが寄与。中国向けを中心に5G、ロジック、電子部品需要が高水準だったほか、車載、パワー半導体向けも増加した。
併せて、発行済み株式数の1.5%にあたる60万株または25億円を上限に自社株買いを実施すると発表。
株探ニュース