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【特集】月間成績30連勝、手作りの統計データで「明日勝てる株」を発見する技
第27-1回 強い投資家はどんな人~日本株投資家3900人調査で解明!(ケーススタディ編)
登場する銘柄
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なんとなく雰囲気で売買して痛い目に何度も遭ったという経験はないだろうか。今回紹介する強い投資家、川村一馬さん(仮名・32歳・男性)も、その一人だった。
2018年1月から投資を本格的に開始した後に、"雰囲気買い"で手痛い失敗を経験した。その反省で編み出したのが、「明日の株価天気予報」ともいうべき独自の確率計算による銘柄選びだった。
買える理由と売るポイントをしっかり見極めてから取引するこの戦略を取り入れてからは、月間成績は30連勝中。当初の元本750万円は足元で4倍超の3200万円に膨らんでいる。
■日本株資産の月間推移(2019年1月末~21年6月末)
確率計算をしているというと、ちょっととっつきにくいイメージがあるが、本人曰く「高度な統計理論を駆使しているわけではない」とのことだ。
自分は数学が得意でないから理解できそうもないと思っている人もいるかもしれない。しかし、明日の株価天気予報戦略は、既存のテクニカル指標やデータをこう利用すれば、自分も似たようなことができるというようなヒントを得られるものだ。
その中身を見ていこう。
「今日の相場とそっくりな日」を過去から探し、明日の動きを予報
直近で取引した銘柄の一例は以下の表の通りになる。1銘柄あたり150万円を上限に投資して、4銘柄で計124万円のリターンを得た。
■成功した取引の一例
銘柄選びでは、1銘柄につきある3つの株価指数を確率計算する。3つとも予報が「晴れ」なら買い出動し、どれか1つでも「曇り」「雨」なら購入を見送るというように選別していく。
その3つとは、いずれもその銘柄にかかわる指数でなければならない。上の表にある銘柄では、
――の3つを使っている。
3つのうち上から1つ目と2つ目は、考え方はシンプル。過去10年分のあらゆる投資指標を取り込んだデータから「今日とそっくりな相場」を探し出し、翌日にどんな値動きになりやすいかの確率を求めていく。この確率計算はシステム内で自動化し、川村さんはそれに沿って判断を進めていくだけだ。
ではどう算出するのか。日経平均株価を例に見てみよう。
まずやることは、日経平均が影響を受けやすい他の株価指数を洗い出すことだ。川村さんが参考にするのは、主に「日経平均先物」「ダウ工業株30種平均」「ナスダック総合株価指数」の3つ。
例えば今日の相場が、終値ベースで以下のような結果だったとする。
・日経平均株価では、上昇銘柄数が下落数を3日連続で上回った
・日経平均先物も3日連続で上昇
・ダウも3日連続で上昇
・ナスダックは2日続落
厳密には「△%上昇」「〇%下落」など細かい数字で絞り込むが、おおまかに言えば上の4つの条件に該当する状況を、表計算ソフトの「エクセル」から探し出し「日経平均の上昇銘柄数が下落を上回る確率はどの程度か」を調べるのだ。
その確率が50%以上なら「予報は晴れ」と見て次に進む。このような具合で、東証株価指数33業種に分類された業種別の状況も重ね合わせてみていく。
業種別の場合、具体的には、
――などから、株価が反転する条件を探る。その条件を満たした業種が出てくれば「サービス業の中から物色してみよう」などと絞り込む流れとなる。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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登場する銘柄
取材/真弓重孝・高山英聖、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)
川村一馬さん(仮名・30代・男性・兼業投資家) | |||
---|---|---|---|
日本株運用資産 | 3200万円 | ||
累積投資元本 | 750万円 | ||
累積リターン | 2450万円 | ||
投資スタイル | テクニカル分析 | ||
主な保有期間 | 短期(1日~1週間) | ||
保有銘柄数 | 20銘柄 | ||
投資開始年 | 2018年1月 | ||
他の投資対象 | なし | ||
自身の性格分析 | こだわりが強い | ||
好きな言葉 | 「幸せはつかむものではなく、感じるもの」 「死ぬ気でやれよ、死なないから」 | ||
川村一馬さんとは:兼業投資家。 昼間は音楽編集や農業出資などを手掛けるフリーランサー。 その傍らで2018年から株式投資を行い、 日本株運用資産を元手750万円から3200万円と4倍超に増やしてきた。 出身の立教大学で統計学を習った経験を生かし、 短期相場を予測できる統計データを独自に作成した。 これが強力な武器となり、リターンを積み重ねる原動力となっている。 趣味はサッカー観戦。画像は、思い出のSL列車。 後に投資のきっかけにもなった、ほろ苦い失恋を思い出すという。 |
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なんとなく雰囲気で売買して痛い目に何度も遭ったという経験はないだろうか。今回紹介する強い投資家、川村一馬さん(仮名・32歳・男性)も、その一人だった。
2018年1月から投資を本格的に開始した後に、"雰囲気買い"で手痛い失敗を経験した。その反省で編み出したのが、「明日の株価天気予報」ともいうべき独自の確率計算による銘柄選びだった。
買える理由と売るポイントをしっかり見極めてから取引するこの戦略を取り入れてからは、月間成績は30連勝中。当初の元本750万円は足元で4倍超の3200万円に膨らんでいる。
■日本株資産の月間推移(2019年1月末~21年6月末)
確率計算をしているというと、ちょっととっつきにくいイメージがあるが、本人曰く「高度な統計理論を駆使しているわけではない」とのことだ。
自分は数学が得意でないから理解できそうもないと思っている人もいるかもしれない。しかし、明日の株価天気予報戦略は、既存のテクニカル指標やデータをこう利用すれば、自分も似たようなことができるというようなヒントを得られるものだ。
その中身を見ていこう。
「今日の相場とそっくりな日」を過去から探し、明日の動きを予報
直近で取引した銘柄の一例は以下の表の通りになる。1銘柄あたり150万円を上限に投資して、4銘柄で計124万円のリターンを得た。
■成功した取引の一例
銘柄名<コード> | 購入時期 | 購入時の 株価 | 売却時期 | 売却時の 株価 | リターン |
---|---|---|---|---|---|
神戸製鋼所 <5406> | 21年1月27日 | 487円 | 21年2月上旬 | 646円 | 40万円 |
JFEホールディングス <5411> | 21年1月28日 | 906円 | 21年2月上旬 | 1083円 | 21万円 |
ケイアイスター不動産 <3465> | 21年5月14日 | 3500円 | 21年6月9日 | 5050円 | 47万円 |
フィル・カンパニー <3267> | 21年5月21日 | 2679円 | 21年5月31日 | 3000円 | 16万円 |
銘柄選びでは、1銘柄につきある3つの株価指数を確率計算する。3つとも予報が「晴れ」なら買い出動し、どれか1つでも「曇り」「雨」なら購入を見送るというように選別していく。
その3つとは、いずれもその銘柄にかかわる指数でなければならない。上の表にある銘柄では、
日経平均などの株価指数
東証株価指数33業種
個別銘柄の株価
東証株価指数33業種
個別銘柄の株価
――の3つを使っている。
3つのうち上から1つ目と2つ目は、考え方はシンプル。過去10年分のあらゆる投資指標を取り込んだデータから「今日とそっくりな相場」を探し出し、翌日にどんな値動きになりやすいかの確率を求めていく。この確率計算はシステム内で自動化し、川村さんはそれに沿って判断を進めていくだけだ。
ではどう算出するのか。日経平均株価を例に見てみよう。
まずやることは、日経平均が影響を受けやすい他の株価指数を洗い出すことだ。川村さんが参考にするのは、主に「日経平均先物」「ダウ工業株30種平均」「ナスダック総合株価指数」の3つ。
例えば今日の相場が、終値ベースで以下のような結果だったとする。
・日経平均株価では、上昇銘柄数が下落数を3日連続で上回った
・日経平均先物も3日連続で上昇
・ダウも3日連続で上昇
・ナスダックは2日続落
厳密には「△%上昇」「〇%下落」など細かい数字で絞り込むが、おおまかに言えば上の4つの条件に該当する状況を、表計算ソフトの「エクセル」から探し出し「日経平均の上昇銘柄数が下落を上回る確率はどの程度か」を調べるのだ。
その確率が50%以上なら「予報は晴れ」と見て次に進む。このような具合で、東証株価指数33業種に分類された業種別の状況も重ね合わせてみていく。
業種別の場合、具体的には、
当日終値
5日移動平均線
25日線
60日線の推移
5日移動平均線
25日線
60日線の推移
――などから、株価が反転する条件を探る。その条件を満たした業種が出てくれば「サービス業の中から物色してみよう」などと絞り込む流れとなる。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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