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【注目】前週末16日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

エーザイ <日足> 「株探」多機能チャートより

■エーザイ <4523>  9,157円 (-1,363円、-13.0%)

 東証1部の下落率トップ。エーザイ <4523> が大幅に3日続落。複数のメディアで、同社が米バイオジェン <BIIB> と共同開発したアルツハイマー型認知症治療薬「アデュカヌマブ」に関して、米国の複数の大手病院が患者への投与を見送ることが分かったと報じられており、同薬への期待感剥落から売りが優勢となったようだ。

■リョービ <5851>  1,406円 (-105円、-7.0%)

 東証1部の下落率3位。リョービ <5851> が3日続落。16日午後1時ごろ、21年12月期の連結業績予想について、営業利益を55億円から23億円(前期17億8900万円の赤字)へ、純利益を43億円から22億円(同6億9700万円の赤字)へ下方修正したことが嫌気された。半導体不足による自動車生産の調整で、ダイカスト事業の販売数量は影響を受けたものの、得意先からの受注が回復していることに加えて、アルミ価格の高騰を受けて、売上高は1980億円から2110億円(前期比23.4%増)へ上方修正した。ただ、上期中に落ち着くとみていた原料価格の高騰が今なお続いており、販売価格への転嫁は後追いとなるため利益は下方修正するとしている。

■RPA <6572>  748円 (-46円、-5.8%)

 東証1部の下落率5位。RPAホールディングス <6572> が続急落。15日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算は、売上高36億9300万円(前年同期比19.0%増)、営業利益1億7200万円(同46.1%増)、純利益4800万円(同69.5%増)と大幅増益となったものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。ロボットアウトソーシング事業で「BizRobo!Basic」、「BizRobo!Lite」、「BizRobo!mini」ともに導入企業が拡大し、ストック型のライセンス収入が伸長した。また、ロボットトランスフォーメーション事業で金融カテゴリの売り上げが大きく伸長したことも寄与した。なお、22年2月期通期業績予想は、売上高125億円(前期比11.5%増)、営業利益7億3000万円(同37.1%増)、純利益2億7000万円(同12.9倍)の従来見通しを据え置いている。

■ファストリ <9983>  77,520円 (-2,080円、-2.6%)

 ファーストリテイリング <9983> が3日続落。15日の取引終了後、21年8月期の連結業績予想について、売上高を2兆2100億円から2兆1500億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を2550億円から2450億円(同64.0%増)へ下方修正したことが嫌気された。新型コロナウイルスの感染再拡大の影響が想定以上に大きく、第3四半期の3ヵ月間で国内ユニクロ事業、ジーユー事業が計画を大幅に下回ったことが要因という。また、海外では北米、欧州は好調が続くものの、アジアは新型コロナの感染拡大の影響を考慮し、若干減額したとしている。なお、第3四半期累計(20年9月-21年5月)決算は、売上高1兆6980億円(前年同期比9.9%増)、営業利益2278億9700万円(同72.1%増)、純利益1513億5100万円(同67.0%増)だった。

■東エレク <8035>  45,500円 (-750円、-1.6%)

 東京エレクトロン <8035> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置関連に売りがかさんだほか、SUMCO <3436> などシリコンウエハーメーカー、ルネサスエレクトロニクス <6723> など半導体大手が軒並み安い展開となった。前日15日の米国株市場ではエヌビディア <NVDA> が4.4%安と売り込まれたのをはじめ半導体セクターが総じて安く、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2%超の下落でトレンドの分水嶺である25日移動平均線を下回った。これを受けて東京市場でも同関連株への売り圧力が強まっている。

■INPEX <1605>  809円 (-10円、-1.2%)

 INPEX <1605> や石油資源開発 <1662> が続落。15日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日14日比1.48ドル安の1バレル=71.65ドルに下落。サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)の協議が進行し、「OPECプラス」は協調減産の縮小を決めるとの見方が強まり、原油需給の悪化が警戒された。また、アジアを中心に新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることは世界景気の後退要因となり、原油需要の減少につながるとの見方も浮上している。

※16日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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