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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:TSIHD、アスクル、オキサイド

TSIHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■TSIホールディングス <3608>  379円  +45 円 (+13.5%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位
 TSIホールディングス<3608>が大量の買い注文を集め、カイ気配スタートで300円台前半のもみ合いを一気に上放れてきた。女性層向けのアパレル大手でコロナ禍の影響を受けるなかも、業務効率化などの合理化努力やオンライン販売・接客などに力を入れたことが奏功し、足もとの業績は会社側の想定を大幅に上回って推移している。同社が前週末2日取引終了後に発表した21年3~5月期決算は売上高が前年同期比58%増の342億1500万と急増、営業損益は22億7300万円の黒字(前年同期実績は64億4500万円の赤字)と赤字から脱却した。営業損益については通期計画で11億円の黒字を見込んでいたが、既にこれを超過している。業績の改善が急速に進んでいることを好感する買いを引き寄せている。

■ハイデイ日高 <7611>  1,917円  +85 円 (+4.6%)  11:30現在
 ハイデイ日高<7611>が4日続伸。前週末2日の取引終了後、未定としていた22年2月期の単独業績予想を発表しており、アク抜け感から買いが入っているようだ。売上高は300億円(前期比1.5%増)、営業損益は28億円の赤字となる見通し。同社では、新型コロナワクチンの接種が進み、自治体から出されている営業時間と酒類の提供時間の短縮要請などが徐々に緩和されるものと想定しており、テイクアウト・デリバリーのさらなる強化やロードサイド店舗の出店強化など売り上げ拡大を図っていくとしている。なお、同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高59億3500万円(前年同期比8.3%減)、営業損益12億1100万円の赤字だった。

■アスクル <2678>  1,830円  +78 円 (+4.5%)  11:30現在
 アスクル<2678>は大幅反発。前週末2日の取引終了後、21年5月期決算を発表し、営業利益は57.8%増益となる139億2300万円で着地。続く22年5月期の同利益予想も0.5%増益となり、小幅ながらも増益基調が続く見通しとなったことが好感されているようだ。前期は、手指消毒液やマスクなどの新型コロナウイルス感染対策商品の特需があったほか、「LOHACO」の損益改善が計画通りに進捗したことが業績押し上げにつながった。あわせて、25年5月期を最終年度とする中期経営計画を発表し、25年5月期の売上高について5500億円(21年5月期実績は4221億5100万円)とする目標を掲げたことも好感されているようだ。

■オキサイド <6521>  9,270円  +180 円 (+2.0%)  11:30現在
 オキサイド<6521>が3日ぶりに反発している。前週末2日の取引終了後、経済産業省の「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金(2次公募)」に採択されたと発表しており、これが好材料視されている。同補助金は、サプライチェーンの強靱化を図るため、生産拠点の集中度が高く、サプライチェーンの途絶によるリスクの大きい重要な製品・部素材や、国民が健康な生活を営む上で重要な製品・部素材について、国内の工場・設備等を整備しようとする企業のさまざまな取り組みを支援する補助金。なお、同補助金にかかる業績への影響は、23年2月期以降を見込んでおり、22年2月期業績への影響はないとしている。

■村田製作所 <6981>  8,715円  +141 円 (+1.6%)  11:30現在
 村田製作所<6981>が続伸し75日移動平均線とのマイナスカイ離を解消したほか、太陽誘電<6976>やTDK<6762>など電子部品株が総じて高い。米国ではアップル<AAPL>がここ上げ足を強め、全体指数の上昇に貢献しており、前週末まで5連騰で1月につけた上場来高値更新も視野に入れている。これを受けアップルの有力サプライヤーである日本の電子部品メーカーにも連想買いを誘う状況にある。また、高速通信規格5Gの次に予定される「6G」に関し、産業技術総合研究所などが主導して取り組む状況にあり、ここでも日本の電子部品メーカーの技術力が生かされる公算が大きく、村田製を筆頭に物色ニーズが強い。

■ライト工業 <1926>  1,851円  +27 円 (+1.5%)  11:30現在
 ライト工業<1926>や日特建設<1929>、日本基礎技術<1914>が高い。静岡県熱海市で3日午前に大規模な土石流が発生したことを受けて、法面工事など特殊土木工事に強みを持つ建設各社が買われている。また、地盤調査の地盤ネットホールディングス<6072>も大幅高となっている。

■富士通 <6702>  21,140円  +295 円 (+1.4%)  11:30現在
 富士通<6702>が全体地合い悪に抗して上値追い基調を継続、株価は4月末にマドを開けて買われた後いったん調整を入れたが、5月13日に十字足で目先の底入れを確認してからは、小幅の押し目を形成しながらも次第高の展開をみせている。きょうは6月末につけた年初来高値2万860円を上回り、株式併合に伴う修正後株価で2001年以来約20年ぶりとなる2万1000円台に乗せている。日本株は目先ポジションを低める動きが顕在化しているが、同社株はスーパーコンピューターで不動の世界トップの座を確保するとともに、日本が国を挙げて巻き返しを図るポスト5G(6G)の分野でも日本電信電話<9432>と連携して重要なポジションを担っている。こうしたことを背景に、市場では「海外機関投資家などの根強い実需買いを呼び込んでいるようだ」(国内証券ストラテジスト)としている。

■ALサービス <3085>  2,257円  +27 円 (+1.2%)  11:30現在
 アークランドサービスホールディングス<3085>は3日続伸。前週末2日の取引終了後に発表した「かつや」直営店の6月度月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比1.2%増となり、4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。客数が同1.6%減となったものの、客単価が同2.8%増と3カ月ぶりにプラスに転じたことが貢献した。なお、全店売上高は同20.2%増だった。

■日本郵船 <9101>  5,570円  +60 円 (+1.1%)  11:30現在
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の海運大手3社が、全般地合い悪のなかでいずれも上値指向を明示、「海運」は業種別騰落率でも東証1部33業種中で、値上がりトップとなっている。国内では新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大が続いていることに対する警戒感が上値の重石になっているが、米国ではワクチン普及に伴う経済活動の正常化が進んだことを背景に、6月の雇用統計で雇用者数の増加が市場コンセンサスを大幅に上回るなど景気回復色が一段と強まっている。GDP世界トップの米国を中心とする景気回復は、コンテナ船などを中心にグローバル物流の活性化につながるとの見方が、海運セクターにポジティブに働いている。

■プレナス <9945>  2,120円  +14 円 (+0.7%)  11:30現在
 プレナス<9945>が連日の年初来高値更新となっている。前週末2日の取引終了後に発表した6月度の月次速報で、主力のほっともっと既存店売上高が前年同月比4.0%増となり、15カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。なお、やよい軒の既存店売上高は同2.4%減で3カ月ぶりに前年割れとなった。

■エスプール <2471>  930円  -71 円 (-7.1%)  11:30現在  東証1部 下落率2位
 エスプール<2471>は大幅反落している。前週末2日の取引終了後に発表した第2四半期累計(20年12月~21年5月)連結決算は、売上高116億4100万円(前年同期比19.3%増)、営業利益11億8400万円(同19.5%増)、純利益7億8000万円(同13.4%増)となり、上期として過去最高の営業利益を更新したものの、目先の材料出尽くし感から売りが優勢となっているようだ。主力の人材派遣サービスで、コールセンター業務が主要顧客内のシェアを着実に伸ばし、売り上げを牽引した。一方の障害者雇用支援サービスは、緊急事態宣言に起因した農園の開設の遅れにより、販売の一部が第3四半期以降にずれ込んだものの、3月の法定雇用率引き上げを背景にした顧客ニーズは依然高いことから大幅な増収増益となった。これら主力2事業が業績を押し上げたほか、コロナ禍から売り上げが回復したサービス部門の収益が回復したことも寄与した。なお、21年11月期通期業績予想は、売上高248億円(前期比18.0%増)、営業利益25億円(同12.2%増)、純利益16億3500万円(同3.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,407円  -405 円 (-5.2%)  11:30現在  東証1部 下落率7位
 ソフトバンクグループ<9984>が大幅安、一時6%を超える下げで7300円台前半まで水準を切り下げた。6月21日につけた7461円を下回り年初来安値を更新、時価は20年12月上旬以来の安値圏に沈んでいる。米国ではハイテク株比率の高いナスダック総合指数が最高値を更新しており、従来であれば米ハイテク企業へ積極的に投資している同社にとっては含み益拡大が追い風材料となるところだが、最近はナスダック指数との株価連動性が低下している。一方、前日4日には同社がビジョン・ファンドを通じて出資する中国配車アプリ最大手滴滴出行(ディディ)のアプリに対し、中国のネット規制当局が、個人情報収集などに関する法律などの重大な違反を確認したと発表し、アプリのダウンロード停止を命じたことで、これを材料に売りが仕掛けられた格好だ。

■ファーストリテイリング <9983>  81,770円  -1,310 円 (-1.6%)  11:30現在
 ファーストリテイリング<9983>は冴えない動き。前週末2日の取引終了後に発表した6月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店及びEコマース売上高が前年同月比19.2%減と2カ月連続で前年実績を下回ったことが弱材料視されている。前年6月は前の年比で26.2%増の大幅増収とハードルが高く、その反動で減収となった。ただ2年前比ではウルトラストレッチアクティブ群やラウンジウェアなどの販売が好調で増収となった。なお、客数は同8.2%減、客単価は同11.9%減だった。

■三菱UFJ <8306>  600.2円  -6.9 円 (-1.1%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>などが売りに押される展開となっている。前週末の米国株市場ではNYダウが約2カ月ぶりに史上最高値を更新したのをはじめ主要株3指数が揃って最高値に買われたが、一方で長期金利の低下傾向が続いており、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>やJPモルガン・チェース<JPM>など大手金融株は総じて軟調だった。これを受けて東京市場でも米国事業を展開するメガバンクや生保株などは運用利ザヤの縮小思惑を背景に軟調展開を強いられている。

■アダストリア <2685>  1,988円  -19 円 (-1.0%)  11:30現在
 アダストリア<2685>は続落している。前週末2日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比16.2%減と4カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が続いたことで実店舗の客足が停滞したことに加えて、前年と比べて気温が低く推移したことも響いた。ただ、WEB売り上げは前年を上回った。なお、全店売上高は同14.2%減だった。

●ストップ高銘柄
 なし

●ストップ安銘柄
 WT天然ガス <1689>  1円  -1 円 (-50.0%) ストップ安   11:30現在
 以上、1銘柄

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