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【市況】【↑】日経平均 大引け| 反発、米株高を受けリスク選好の買いが優勢 (6月7日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  29214.00
高値  29241.20(09:01)
安値  28973.05(11:13)
大引け 29019.24(前日比 +77.72 、 +0.27% )

売買高  9億4592万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆1910億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は反発、前週末の米株高を受けリスク選好
 2.米雇用統計は雇用者数の伸びが予想下回り長期金利低下
 3.朝方は大きく買い優勢となるもその後は伸び悩む展開に
 4.週末にオプションSQ控え、上値を買い進む動きは限定的
 5.値上がり銘柄数と値下がり数がともに1000を超え拮抗

■東京市場概況

 前週末の米国市場ではNYダウは前日比179ドル高と反発した。5月の雇用統計が市場予想を下回ったことを受け、FRBによる量的緩和の長期化観測が浮上し、ハイテク株を中心に買いが優勢となった。

 週明けの東京市場では買い優勢の展開となり、寄り付き直後に日経平均株価は300円の上昇をみせる場面もあったが、その後は伸び悩む展開となった。

 7日の東京市場は、リスク選好ムードのなかスタート。前週末の欧米株市場が総じて堅調な値動きを示したことが投資家心理を強気に傾けた。米国株市場では、5月の雇用統計が市場コンセンサスを下回ったことを受け長期金利が急低下し、これを背景にハイテク株が買われ全体指数を押し上げた。もっとも、東京市場では今週末にオプションSQ算出を控えることもあり、上値を買い進む動きは限定的だった。2万9000円近辺は先物を絡め不安定な動きとなりやすく、戻り売りニーズの強さも観測されている。きょうは、これまで相場を牽引してきたトヨタの上値が重く、朝高の半導体関連も後半値を消したこともあって、全体相場は盛り上がりを欠いた。値上がり銘柄数、値下がり銘柄数はともに1000を上回り拮抗する状態となった。相対的に大型株よりも中小型株に高いものが目立った。

 個別では、任天堂<7974>が上昇、ソフトバンクグループ<9984>も小幅ながらプラス圏で引けた。オリンパス<7733>が値を上げ、日本郵船<9101>も高い。ウッドワン<7898>、GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>が大きく値を飛ばし、芝浦メカトロニクス<6590>も大幅高、メンバーズ<2130>、RPAホールディングス<6572>などの上げも目立つ。テイクアンドギヴ・ニーズ<4331>が上値を伸ばし、ペッパーフードサービス<3053>も物色人気となった。
 半面、朝高のレーザーテック<6920>は後場値を崩しマイナス転換。トヨタ自動車<7203>が小幅ながら反落したほか、ソニーグループ<6758>も冴えない。ファーストリテイリング<9983>が売りに押され。日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼株が安い。日本ピストンリング<6461>が大幅安となり、アーレスティ<5852>も下落した。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はコナミHD <9766> 、オリンパス <7733> 、エムスリー <2413> 、TDK <6762> 、SBG <9984> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約71円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、第一三共 <4568> 、アドテスト <6857> 、資生堂 <4911> 、コマツ <6301> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約60円。うち35円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は21業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)サービス業、(3)情報・通信業、(4)その他製品、(5)精密機器。一方、下落率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)銀行業、(3)機械、(4)輸送用機器、(5)鉱業。

■個別材料株

△ポールHD <3657>
 GIGAスクール関連受注寄与し第1四半期営業利益は37%増。
△シンバイオ <4582> [JQG]
 ブリンシドフォビルが天然痘の医療用対策としてFDAの承認を取得。
△アップバンク <6177> [東証M]
 フルーツ大福生産強化のための設備投資実施。
△アトラエ <6194>
 今期業績大幅上振れ濃厚で機関投資家も注目。
△巴工業 <6309>
 21年10月期業績予想を一転営業増益へ上方修正。
△芝浦 <6590>
 TSMC関連で商機獲得の思惑。
△QDレーザ <6613> [東証M]
 「RETISSAメディカル」のドイツでの治験が完了。
△オリンパス <7733>
 科学事業の分社化を検討。
△リコー <7752>
 自社株の積極的な買い入れを評価。
△アインHD <9627>
 調剤薬局の新規開発などで22年4月期営業益予想37%増。

▼アクセスHD <7042> [JQ]
 東証による信用規制を嫌気。
▼ハイレックス <7279> [東証2]
 21年10月期営業利益予想を下方修正。


 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ウッドワン <7898> 、(2)GMO-GS <3788> 、(3)ARM <8769> 、(4)芝浦 <6590> 、(5)アインHD <9627> 、(6)メンバーズ <2130> 、(7)RPA <6572> 、(8)コナミHD <9766> 、(9)NCHD <6236> 、(10)DDHD <3073> 。
 値下がり率上位10傑は(1)ティーライフ <3172> 、(2)ランド <8918> 、(3)日ピス <6461> 、(4)東競馬 <9672> 、(5)JFE <5411> 、(6)大同特鋼 <5471> 、(7)イントラスト <7191> 、(8)アーレスティ <5852> 、(9)富士石油 <5017> 、(10)日本製鉄 <5401> 。

【大引け】

 日経平均は前日比77.72円(0.27%)高の2万9019.24円。TOPIXは前日比1.66(0.08%)高の1960.85。出来高は概算で9億4592万株。東証1部の値上がり銘柄数は1052、値下がり銘柄数は1036となった。日経ジャスダック平均は3924.08円(12.75円高)。

[2021年6月7日]


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