【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):リコー、チェンジ、郵船
リコー <日足> 「株探」多機能チャートより
リコー<7752>が5日続伸。4日の取引終了後に発表した自社株の取得状況で、積極的な買い入れを行っていることが評価されたようだ。同社は3月3日付で、上限を1億4500万株(発行済み株数の20.02%)、または1000億円とする自社株買いを22年3月3日までの期間で実施すると発表していたが、5月31日までに2183万5400株を259億2698万円で取得したとしている。
■チェンジ <3962> 2,820円 +82 円 (+3.0%) 本日終値
チェンジ<3962>が堅調に推移。同社はきょう、子会社のビーキャップが医療従事者向けに病院内外の入退室時間を打刻なしで簡単に記録・管理できる「beacapp HERE Hospital」の提供を開始すると発表しており、これが材料視されたようだ。同ソリューションはビーコン技術を活用することで、従来のタイムカード型では実現できなかった院内外(病院、研究室、外出時間の把握など)での実労働時間を高精度に把握することが可能。同社では24年4月以降の医療従事者の労働管理の徹底(通称36協定)対策に向け、長時間勤務の是正、タスク・シフティング(医師は医師でなければ実施できない業務に特化する)、タスク・シェアリング(特定の医師に集中している業務をより多くの医師で分担する)の実現に貢献できるとしている。
■日本郵船 <9101> 4,960円 +115 円 (+2.4%) 本日終値
日本郵船<9101> 商船三井<9104> 川崎汽船<9107>など海運大手が揃って上値追い基調を強めており、業種別騰落でも「海運」は東証1部33業種中、値上がり率断トツに買われている。ばら積み船市況の運賃動向を表すバルチック海運指数は5月24日に2881で高値をつけてから一貫して水準を切り下げているが、需要そのものは回復傾向にあることに変わりなく、コンテナ船市況が引き続き高水準で収益環境に陰りはみられない。なお、郵船は前週3日につけた高値を上回り年初来高値を更新、5000円大台回復を目前としている。
■アルファポリス <9467> 3,390円 +70 円 (+2.1%) 本日終値
アルファポリス<9467>が反発。前週末4日の取引終了後、同社の小説「月が導く異世界道中」のテレビアニメーションが、7月7日から放送開始されることが決定したと発表しており、これが好感された。同作は、原作小説がシリーズ累計200万部突破の大ヒット小説で、薄幸系主人公の異世界放浪を描いた作品。20年10月にテレビアニメ化を発表していた。
■マーベラス <7844> 790円 +15 円 (+1.9%) 本日終値
マーベラス<7844>は4日ぶりに反発。前週末4日の取引終了後、20年11月に発売したゲームソフト「天穂(てんすい)のサクナヒメ」の世界累計出荷本数が100万本を突破したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。「天穂のサクナヒメ」は、「ヒノエ島」を舞台に、島を支配する鬼とたたかう爽快なコンボアクションと、日本古来の伝統を取り入れた米作りシミュレーション要素が融合したユニークな和風アクションPRG(ロールプレイングゲーム)。発売後2週間で50万本を突破し、半年余りでミリオンセラーを達成するなど記録的な販売数となったとしている。
■オプティム <3694> 2,326円 +44 円 (+1.9%) 本日終値
オプティム<3694>が9日ぶりに反発。4日の取引終了後、KDDI<9433>と連携し、恩賜上野動物園(東京都台東区)内に、「OPTiM AI Camera」の混雑可視化機能の提供を開始したと発表しており、これが好材料視された。「OPTiM AI Camera」は、既設の監視カメラを活用し、クラウドで画像解析を行う人工知能(AI)画像解析サービス。同機能の提供により、来園者はWebサイトで、各エリアの混雑状況を確認できるようになり、快適な観覧の実現に寄与するという。
■リンガーハット <8200> 2,281円 +37 円 (+1.7%) 本日終値
リンガーハット<8200>は反発。午後2時30分ごろに発表した5月度の月次情報で、純既存店売上高が前年同月比36.2%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。主力の「リンガーハット」が同46.6%増と大幅増となったほか、「濱かつ」も同6.5%増となったことが寄与した。なお、全店売上高は同22.9%増だった。
■ヨコオ <6800> 2,345円 +36 円 (+1.6%) 本日終値
ヨコオ<6800>が続伸。4日の取引終了後、同社に対する原田工業<6904>による特許権侵害訴訟で勝訴が確定したと発表しており、これが好材料視された。ヨコオが製造し国内で販売する車載アンテナ製品の一部について、原田工業の保有する特許権を侵害しているとした訴訟において、原田工業が最高裁判所に行っていた上告受理の申し立てを、最高裁が6月3日付で上告不受理を決定し、勝訴が確定したという。
■ユーグレナ <2931> 846円 +12 円 (+1.4%) 本日終値
ユーグレナ<2931>が反発。前週末4日の取引終了後、国土交通省が保有・運用する飛行検査機「サイテーションCJ4」にユーグレナ製造のバイオジェット燃料が使用され初フライトが実現したと発表しており、これが好材料視された。今回行われたフライトでは、バイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントのBIC プロセスで製造し、外部検査機関による適合検査に合格したバイオジェット燃料を、既存石油系ジェット燃料と混合した上で使用した。同バイオジェット燃料の原料には、使用済み食用油と微細藻類ユーグレナ(和名ミドリムシ)由来の油脂などを使用しているという。なお、政府機関の航空機で国産のバイオジェット燃料が使用されるのは日本で初めて。
■デクセリアルズ <4980> 2,295円 +30 円 (+1.3%) 本日終値
デクセリアルズ<4980>が続伸。きょう付けの化学工業日報で、「デクセリアルズの差異化製品が車載ディスプレイ市場に浸透し始めている」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、回路接続に用いられる粒子整列型の異方性導電膜(ACF)は、高い接続信頼性が評価され、採用数が拡大しているという。また、反射防止フィルムのほか、車載CMOSセンサー向けの精密接合用樹脂も伸長しており、車載分野へのシフトを急ぐとしており、車載向けの拡大による業績への貢献が期待されている。
株探ニュース