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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 基本こう着もレンジ切り上げの可能性高まる


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 29140 +210 (+0.72%)
TOPIX先物 1965.5 +11.5 (+0.58%)
シカゴ先物 29120 190
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。5月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比前月比55万9000人増人増となったものの、コンセンサスを下回った。一方で失業率は4月の6.1%から5.8%に低下。しかし、失業率の改善がそこまで力強くなかったとの見方から、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げの懸念が和らいだ格好となった。これを受けて、長期金利が低下したことからハイテク株なども買われている。S&P業種別指数は自動車・自動車部品、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード機器が上昇する半面、運輸、公共事業、銀行は下落。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比190円高の2万9120円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比30円高の2万8960円で始まり、一時2万8920円まで軟化する場面も見られたが、米国市場の取引開始前には2万9000円を回復。その後は米国市場の強い動きを受けて2万9160円まで上昇幅を広げ、2万9100円~2万9150円辺りでのレンジ推移を経て、2万9140円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い優勢で始まることになりそうだ。先週の先物レンジは概ね2万8500円~2万9000円辺りでの推移だったが、シカゴ先物にサヤ寄せする形でレンジを上放れてくる可能性が高いほか、足元で上値抵抗線として意識されている75日移動平均線(2万9140円)を超えてくるかが注目される。ギャップアップから抵抗線を突破してくるようだと、機械的にヘッジ対応のポジション調整が行われるとみられ、2万9000円~2万9500円辺りにレンジを切り上げてくる可能性が高まる。

 なお、今週は週末の6月限先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えた限月乗り換え(ロールオーバー)中心の取引となる。ヘッジファンドによる短期の仕掛け的な売買も限られてくるため、基本的には大きなトレンドは出にくい。ただし、限月間スプレッドは4月のマイナス55水準から、直近ではマイナス40となっており、期先の評価が高まっていることから、買い一巡後の底堅さを見極めつつ、押し目狙いのスタンスに。そのほか、先週のNT倍率は先物中心で15.05倍から14.77倍まで低下しており、直近ボトム水準に到達。今後はNTの修正を見せてくるかを見極める水準にきていることには注目しておきたい。

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