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【市況】4日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は反発、金融緩和の縮小観測和らぐ

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場は反発、金融緩和の縮小観測和らぐ

ダウ平均は179.35ドル高の34,756.39ドル、ナスダックは199.98ポイント高の13,814.49で取引を終了した。

朝方発表された5月雇用統計は、連邦準備制度理事会(FRB)が金融緩和の縮小を急ぐほどでないと受け止められ、その安心感から寄り付き後、上昇した。非農業部門雇用者数は前月比55万9000人の増加と市場予想は下回った一方、失業率は前の月から低下し、市場予想より改善が見られた。長期金利が低下したことで、ハイテク株にも買いが入った。ダウ・ナスダックともに終日堅調に推移し、ダウは最高値に迫っている。セクター別では、自動車・自動車部品など大半のセクターが上昇したが、運輸と公益事業が下げた。

電子署名のドキュサイン(DOCU)は、前日引け後に発表した決算が予想を上回る内容で急伸。第2四半期・通期の見通しも予想を上回った。医薬品のバイオジェン(BBIB)は、米医薬品局(FDA)が週明けにもエーザイと共同開発したアルツハイマー病治療薬の審査結果を発表する見通しで、審査結果への期待から上昇した。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は、インドへの参入準備を進めていると伝わり、上昇。

WTI原油先物価格が一時、69.76ドルと2018年10月以来の高値をつけた。主要産油国による減産や需要の回復に加え、5月雇用統計をうけたドル安も追い風となった。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:ドル弱含み、5月非農業部門雇用者数は予想を下回る

4日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円13銭から109円37銭まで下落し、109円53銭で引けた。米5月雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びは市場予想を下回っており、景気や雇用の過熱が示されなかったため、米国の大規模金融緩和策は長期間維持されるとの見方が広がった。米国債利回りは低下し、ドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.2112ドルから1.2185ドルまで上昇して、1.2165ドルで引けた。ユーロ・円は133円59銭から133円14銭まで下落。ポンド・ドルは1.4130ドルから1.4200ドルまで上昇した。英国中央銀行のカンリフ副総裁副総裁は英BBCとのインタビューで、「経済にかなり強い反動が見られる」と、景気に楽観的見解を示しており、ポンド買いが優勢となった。ドル・スイスは0.9042フランから0.8982フランまで下落した。


■NY原油:強含み、需給ひっ迫の思惑残る

4日のNY原油先物7月限は、強含み(NYMEX原油7月限終値:69.62 ↑0.81)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比+0.81ドルの69.62ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは68.33ドル-69.76ドル。アジア市場で68.33ドルまで売られたが、需給ひっ迫の思惑は消えていないことから押し目買いが入った。ニューヨーク市場の序盤にかけて69.76ドルまで買われたが、5月米雇用統計内容を意識した売りが観測されており、一時69ドルを下回った。通常取引終了後の時間外取引では69ドル台で推移。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 43.27ドル +0.02ドル(+0.05%)
モルガン・スタンレー(MS) 93.96ドル +0.61ドル(+0.65%)
ゴールドマン・サックス(GS)391.45ドル +2.73ドル(+0.70%)
インテル(INTC) 57.37ドル +1.13ドル(+2.01%)
アップル(AAPL) 125.89ドル +2.35ドル(+1.90%)
アルファベット(GOOG) 2451.76ドル +47.15ドル(+1.96%)
フェイスブック(FB) 330.35ドル +4.31ドル(+1.32%)
キャタピラー(CAT) 244.02ドル +0.18ドル(+0.07%)
アルコア(AA) 38.84ドル +0.12ドル(+0.31%)
ウォルマート(WMT) 141.85ドル +0.25ドル(+0.18%)
《ST》

 提供:フィスコ

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