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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 こう着感の強い相場ながら限月間スプレッドはマイナス41まで上昇


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28860 -70 (-0.24%)
TOPIX先物 1940.0 -0.5 (-0.02%)
シカゴ先物 28875 -55
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 2日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が小幅に上昇。引き続き経済活動の正常化期待から景気敏感株への買いが先行する形となったが、雇用統計など重要な経済指標の発表を控えて模様眺めムードも強まっていた。NYダウが最高値圏に位置していることもあり、利益確定の動きから上値を抑えられた格好。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によれば、景気回復ペースがやや加速するなかで、物価上昇圧力が高まったとの見方に。緩和縮小(テーパリング)の地ならし的な動きが警戒される場面も見られた。しかし、長期金利は低下を見せるなど落ち着いた動きだったこともあり、ハイテク株の一角に見直しも。S&P業種別指数はエネルギー、不動産、半導体・同製造装置が上昇する一方、自動車・自動車部品、耐久消費財・アパレル、素材が下落した。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比55円安の2万8875円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比50円安の2万8880円で始まり、2万8830円まで下落。その後は落ち着いた値動きから2万8900円を挟んだ狭いレンジでの保ち合いが続き、米国市場の取引開始後には2万8960円まで上昇幅を広げる場面も見られた。しかし、その後軟化し、2万8850円~2万8900円のレンジでの推移を経て、2万8860円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。ナイトセッションでは130円と狭い値幅での推移であり、本日もこう着感の強い相場展開が見込まれる。朝方には短期のヘッジファンドによる仕掛け的な動きも出やすいだろうが、カバーの動きも早いため、方向感のつかみづらい状況が続こう。ただし、2万9000円回復後の調整の範囲内であり、テクニカル面では25日移動平均線を支持線として機能させている。また、ナイトセッションでの狭い値幅を鑑みれば、次第に煮詰まり感も意識されてきそうである。

 NT倍率は心理的な抵抗線となる25日線に上値を抑えられる形から一時14.85倍まで低下したが、足元での14.80倍~15.00倍のレンジ下限に接近してきていることもあり、ここからはNTロングのポジションを取りに行く動きが意識されよう。なお、VIX指数は17.48に低下。日経225先物の限月間スプレッドはマイナス41まで上昇しており、マイナス42辺りで出来高が積み上がっている。来週にはSQを控えていることもあり、スプレッド取引も活発化してきそうだ。

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