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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):TKP、ネクストーン、大手百貨店

Jフロント <日足> 「株探」多機能チャートより
■EPSホールディングス <4282>  1,628円  +300 円 (+22.6%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 EPSホールディングス<4282>がストップ高。27日の取引終了後、MBOの一環として、同社の代表取締役である厳浩社長が代表取締役を兼務する新鷹(東京都新宿区)が、同社株の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格1800円にサヤ寄せする格好となった。株式を非公開化することで、ビジネスモデルの大きな転換を図り、企業価値の更なる向上を図ることが狙い。買付予定数は3475万3934株(下限2002万2368株、上限設定なし)で、買付期間は5月28日から7月8日まで。TOB成立後、EPSは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を5月27日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ティーケーピー <3479>  2,427円  +157 円 (+6.9%)  本日終値
 ティーケーピー<3479>が大幅高。同社は27日、アパグループ(東京都港区)のアパホテル社長の元谷芙美子氏が社外取締役に就任したと発表しており、シナジーなどが期待されているようだ。元谷芙美子氏は宿泊事業に関する高い見識と豊富な経験を持っており、同社は今後の成長戦略のひとつであるビジネスホテル事業の強化につなげたい考え。フレキシブルオフィス事業であるTKP・リージャスに加え、フランチャイズ展開するアパホテルを3本目の柱として成長させることにより、収益基盤を拡大するとしている。

■NexTone <7094>  3,255円  +200 円 (+6.6%)  本日終値
 NexTone<7094>が大幅高で3日続伸。27日の取引終了後、同社のデジタルコンテンツディストリビューション業務で展開していた、「無印良品」の店内で流れるBGM(MUJI BGM)のストリーミング配信が、5月19日の配信開始から約1週間で500万再生を達成したと発表しており、これが好材料視された。「MUJI BGM」は、良品計画<7453>が保有する約300原盤に及ぶ世界16か国・地域をテーマとした伝統音楽。現地で活動を続ける音楽家の演奏により制作され、無印良品の店頭及びネットストアでCDとして販売されており、ネクストーンでは同CD「MUJI BGM」シリーズ2~25の配信を19日からスタートしていた。

■日本ケミコン <6997>  2,470円  +149 円 (+6.4%)  本日終値
 日本ケミコン<6997>が大幅反発で年初来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を2250円から2750円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。生産性改善が進展すると考え、アルミ電解コンデンサの前提をプラス方向に見直したことで、22年3月期の営業利益予想を64億円から70億円へ、23年3月期を同84億円から90億円へ上方修正している。

■KeePer技研 <6036>  2,298円  +110 円 (+5.0%)  本日終値
 KeePer技研<6036>が反発。27日の取引終了後、上限を100万株(発行済み株数の3.54%)、または21億8800万円とする自社株を28日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好材料視された。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることが目的という。なお、取得結果はまだ発表されていない。

■荏原 <6361>  5,420円  +230 円 (+4.4%)  本日終値
 荏原<6361>が大幅高で5日続伸。同社は27日、子会社荏原環境プラントが、シタラ興産(埼玉県深谷市)から「(仮称)レガリア 一廃・産廃処理施設建設工事」を受注したと発表しており、これが好材料視された。同施設は、独自技術であるTIF流動床焼却炉を導入し、産業廃棄物や一部自治体から受け入れる一般廃棄物など、多種多様な廃棄物を安定的に焼却処理することが目的。また、廃棄物を焼却処理する過程で発生する排熱を活用して発電を行い、施設内で使用する電力をまかなうとともに、余剰電力は新電力事業者を介して周辺地域に売電することで、電力の地産地消を行う計画という。また、同社はこの日、海外グループ会社エバラ・パンプス・ヨーロッパ社がドイツのボレアル・ライト社とスポンサーシップ契約を締結し、ケニア国内における飲料水供給ビジネスを支援すると発表している。

■日経レバ <1570>  16,180円  +670 円 (+4.3%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大きく切り返しに転じている。500円を超える上昇をみせ、取引時間中としては今月11日以来13営業日ぶりの1万6000円台回復となった。日経平均に連動するETFで変動率が基本的に2倍に設定されている。きょうは、想定以上に日経平均の振れ幅が大きくなったことで、個人投資家を中心とした短期資金の参戦が活発。売買代金は東証1部上場企業で断トツとなっているソフトバンクグループ<9984>を更に大きく上回る水準をこなしている。

■Jフロント <3086>  1,096円  +42 円 (+4.0%)  本日終値
 J.フロント リテイリング<3086>、三越伊勢丹ホールディングス<3099>、高島屋<8233>、エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>など大手百貨店が軒並み高。きょう付けの読売新聞朝刊で「緊急事態宣言の再延長に合わせ、東京都は独自の措置として百貨店などの大規模商業施設に行っている休業要請を緩和し、平日の全館営業を容認する方向で調整に入った」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。大阪府の吉村洋文知事も25日、緊急事態宣言が延長された場合、大型商業施設への休業要請を緩和し、平日は時短営業とする方針を示しており、百貨店株には売り上げ回復への期待が高まっているようだ。

■VTホールディングス <7593>  472円  +18 円 (+4.0%)  本日終値
 VTホールディングス<7593>は反発。午前10時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、純利益を50億円から100億円(前期比2.1倍)へ上方修正し、あわせて20円を予定していた通期配当予想を22円に引き上げると発表したことが好感された。保有するKeePer技研<6036>株式の一部売却に伴い第1四半期(4~6月)に投資有価証券売却益70億円を特別利益として計上することが要因。なお、売上高は2200億円(同10.3%増)、営業利益は80億円(同3.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■ニッポン高度紙工業 <3891>  3,470円  +130 円 (+3.9%)  本日終値
 ニッポン高度紙工業<3891>は大幅高で戻り相場に弾みがついている。菅政権では2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする目標を掲げているが、その実現のためにガソリン車の電動車シフトを積極的に後押しする構えにある。世界的にもガソリン車から電気自動車(EV)へのシフトが加速している状況にあり、その基幹部品であるリチウムイオン電池などの2次電池市場が急拡大している。EV向けリチウムイオン電池は急速充電、高容量化、長寿命化に加え、高熱にさらされた環境においても発火しない安全性が重要視されている。そうしたなか同社は今月17日に高耐熱リチウムイオン電池セパレータの開発に成功したことを発表、顧客へのサンプル出荷を開始する段階にあり、株式市場でも注目度が高まっている。

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