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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エアトリ、JAL、アンジェス

エアトリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■エアトリ <6191>  2,864円  +253 円 (+9.7%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 エアトリ<6191>が大幅続伸で2800円台まで買われ、連日の年初来高値更新。中長期的にも同社株にとって2700円近辺は上値のフシとなっており、きょうは2019年2月下旬の2708円を上抜き新局面入り。時価は18年10月以来約2年7カ月ぶりの高値圏に浮上した。航空券予約サイトを運営し、コロナ禍で大きな収益デメリットを被ったが、株価は既に新型コロナウイルスが取り沙汰される遥か以前の株価水準を回復している。21年9月期営業損益は13億円の黒字化を見込むが、一段の上振れが濃厚との見方が広がっている。

■デジタルHD <2389>  2,358円  +174 円 (+8.0%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 デジタルホールディングス<2389>が5日続伸し年初来高値を更新。25日の取引終了後、2月10日に発表した自社株買いについて、取得枠の上限を65万株から130万株(発行済み株数の5.86%)へ、取得価額の上限を10億円から20億円へ拡大すると発表しており、これが好感された。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するため変更するという。なお、取得期間も6月30日までから9月30日までに変更している。

■ミダック <6564>  6,420円  +380 円 (+6.3%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 ミダック<6564>が3連騰し、連日の上場来高値更新となっている。25日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。

■シンバイオ製薬 <4582>  1,741円  +91 円 (+5.5%)  本日終値
 シンバイオ製薬<4582>が大幅続伸。25日の取引終了後、同社が天然痘の予防・治療を除く全ての適応症を対象とした全世界での独占的開発・製造・販売権を供与された抗ウイルス薬「ブリンシドフォビル」について、米キメリックス社が日本における特許を取得したと発表しており、これが好感された。「ブリンシドフォビル」は、サイトメガロウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、BKウイルス、パピローマウイルス及び天然痘ウイルスなど広範囲のDNAウイルス感染症に対して有効な治療方法となることが期待されており、シンバイオは19年9月にキメリックス社とライセンス契約を締結している。

■三洋化成工業 <4471>  5,600円  +220 円 (+4.1%)  本日終値
 三洋化成工業<4471>が反発。同社の持ち分法適用会社であるAPB(東京都千代田区)は25日、全樹脂電池生産のための第1工場である「APB福井センター武生工場(福井県越前市)」の稼働開始に伴い開所式を行った。APBは、全樹脂電池の製造販売を行うスタートアップ企業で、武生工場は世界初の全樹脂電池の量産工場となる。同電池は従来のリチウムイオン電池よりも製造コスト・リードタイムの削減を実現するとともに、高い異常時信頼性とエネルギー密度を実現している。セルの大型化が可能で形状自由度も高く、定置用蓄電池や各種モビリティ用途にも対応が期待されている。今年10月からの本格稼働が予定されている。

■日本航空 <9201>  2,441円  +94 円 (+4.0%)  本日終値
 日本航空<9201>、ANAホールディングス<9202>がいずれも買い優勢の展開。国内では新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が依然強く、米国が日本への渡航禁止を勧告したほか、緊急事態宣言が延長される可能性も高まっている。しかし一方で、政府主導で大規模なワクチン接種施設が動き始めていることから、新型コロナウイルスの収束に向けた流れを株式市場は織り込み始めた。空運セクターはコロナ禍で最もダメージを受けた業種といってもよく、ワクチン普及に向けた環境の変化で買い戻しを誘発している。

■スクリン <7735>  10,170円  +330 円 (+3.4%)  本日終値
 SCREENホールディングス<7735>は5日続伸。東京エレクトロン<8035>など主力の半導体製造装置関連株が高安まちまちとなっているなか、強い動きをみせている。同社はきょう、グリーン水素製造の低コスト化に向け、東京ガス<9531>と水電解用セルスタックを共同開発することで合意したと発表しており、これを好感した買いも入ったとみられる。水電解装置の中核部品である水電解用セルスタックの低コスト製造技術を2年で確立することを目標に、水電解用セルスタックとその製造装置の開発を行う。今後、水電解装置のシステム化に向けた技術開発も進める方針で、将来的な更なる製造コスト低減を目指す。

■サンリオ <8136>  1,816円  +58 円 (+3.3%)  本日終値
 サンリオ<8136>は高い。25日の取引終了後に24年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、最終年度に営業利益30億円(21年3月期32億8000万円の赤字)を目指すとしたことが好材料視された。赤字が許容されてきた国内物販でコスト削減などを進め、利益重視の方針に転換するほか、再成長を目指してECやゲーム分野に注力するとしている。

■フリー <4478>  8,120円  +240 円 (+3.1%)  本日終値
 フリー<4478>が続伸。午後1時ごろ、無料で利用でき面倒な発注・請求プロセスを効率化する「freeeスマート受発注」に、会計freeeで作成した発注書を連携ボタンから簡単に取り込み、効率的に依頼作成ができる機能をリリースしたと発表しており、これが好感された。これまで、受注者・発注者が互いにスマート受発注を使うことで、クラウド上で発注書や請求書等の作成・送付の効率化を実現してきたが、今回の新機能により、会計freeeで作成した発注書をそのままスマート受発注に取り込めるようになり、発注者から受注者に対して発注書の送付・その後の請求書の回収などをスマート受発注上でスムーズに行うことができるようになったという。

■アンジェス <4563>  1,008円  +29 円 (+3.0%)  本日終値
 アンジェス<4563>が3日ぶりに反発。25日取引終了後の読売新聞オンラインで「政府は今年度にも、新型コロナウイルスや新たな感染症に備え、ワクチンの製造拠点の整備を強化する方針を固めた」と報じられており、なかで同社などに1社あたり数十億円から数百億円の補助を行うとあることが好材料視されたようだ。

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